出産のための身体づくり 〜妊娠中期・身体を温める〜
2016年11月29日
前回の妊娠初期の身体づくりに引き続き、今回は妊娠中期の人におすすめの運動をご紹介します。
不安定だった妊娠初期を経て、徐々に体調が安定してくる妊娠中期。知人に妊娠していることを報告できたり、胎動を感じ始めたりと、妊娠している喜びを感じられる人も多いでしょう。精神的にも安定するので運動を始めるいいタイミングでもあります。
妊娠中気をつけて欲しいのが「身体を冷やさないこと」。妊娠中に限らず、冷えに悩む女性は増えています。「冷えは万病のもと」というように、身体が冷えていいことはひとつもありません。
特に妊娠中に身体が冷えると、脚がむくむ、便秘になる、お腹が張るなどの不調が現れます。また子宮内も冷えてしまうと、お腹の中の赤ちゃんも冷えてしまい、お腹の中の居心地が悪くなってしまい、逆子や早産の原因にも繋がります。また出産時には冷えによって筋肉が緩まず、なかなか出てこないという事態も起こりえるので、妊娠中はしっかり身体を温めておきましょう。
では身体を冷やさないためにできることはなんでしょうか。
1.身体を冷やす食べ物を控える
冷たい飲み物・甘いもの・カフェイン・南国フルーツ・生の野菜など身体が冷えている方は控えましょう。
2.首を温める
首・手首・足首の3つの首が冷えないように気をつけましょう。特に夏場は薄着になりやすいですが、冷房により冷えやすい時期でもあるので、靴下を履き、ストールなどを持ち歩くようにしましょう。
3.適度な運動
妊娠初期に安静にしていたこともあり運動不足になっている方も多いのではないでしょうか。だんだんと体型も変わってくる妊娠中期。激しい運動ではなく、血流を促し身体を温めることを目的としたストレッチやウォーキングなどを行いましょう。
ここでは身体を温めるのに有効な、肩甲骨周りと股関節を動かすストレッチを紹介したいと思います。
* 肩甲骨周りのストレッチ*
・肩まわしストレッチ
①あぐらを組んで座り、両手を前に伸ばします。
②胸を上に引き上げながらゆっくりと両手を上に伸ばします。
③片方の腕を後方にぐるっとまわしながら後ろの床におろし、もう片方の腕はさらに天井を触るように上に伸ばします。胸の広がりを感じながら数回呼吸しましょう。
④これを左右行います。
ポイント:腰を反らしすぎないように気をつけましょう。
・胸を広げるストレッチ
①横向きになって寝ます。
②股関節・膝を90度に曲げ両脚を揃えます。両手は頭の後ろで組み、肘は前を向けます。
③上側の腕を開き、胸の広げたまま数呼吸キープします。
④これを左右行います。
ポイント:下半身は安定させたまま行いましょう。
*股関節のストレッチ*
・スクワットポーズで内股のストレッチ
①膝を立てて座ります。
②背中が丸まらない範囲で脚を広げ、内股に肘をつけ胸の前で手を合わせます。
ポイント:背中が丸まらず、内股にならないようにしっかりと肘で膝横をおさえながら背筋を伸ばしてキープしましょう。
・がっせきのポーズで内股のストレッチ
①足の裏を合わせ座ります。
背中が丸まってしまう場合はお尻の下にクッションかタオルを敷き段差をつくりましょう
②背スジを伸ばしたまま身体を斜めに傾けます。ここで数呼吸キープします。
ポイント:力が入りすぎないように、気持ちよく内股が伸びる場所を見つけましょう。
※運動を始める前にお医者さんや助産師さんの許可を得て、無理のない範囲で行ってください。
お腹の中の赤ちゃんが過ごしやすい身体、出産に備えた身体をつくるのためのストレッチ。毎日少しの時間でもいいので、始めてみてください。
☆渡辺 美沙