泣くということ
2017年4月18日
最近、いつ泣きましたか?
大人は、こう聞かれると皆、少し考えると思います。
例えば、昨日泣いたとしても、人に言うとなると「言っていいことだろうか」と考えるはずです。
子どもが泣くことを、抑えていませんか?
でも、子ども(特に幼い子ども)は、毎日といって良いほど泣きますよね。そして、それが当たり前と認識していますよね。
では、何歳からそれが“だめ”となるのでしょうか。
「もう、お兄ちゃんなのだから」「もう、小学生なのだから」「男の子なのだから」
よくきく台詞です。
お兄ちゃんは泣いたらだめなの? 小学生は泣いたらだめなの? 男の子は泣いたらだめなの? 不思議です。
大人だってつらいことがあったら泣く人たくさんいるじゃないですか。
泣くということが、恥ずかしいことと言って教え込んでいませんか?
我慢することが偉い、我慢することに価値があるということを教え込まれた子どもは、発育発達の過程で「泣いた理由」に無理矢理ふたを被せられることになります。
ただ、ふたをしただけですから、ふとふたが開いてしまったときには、心の傷となっていることが多いのです。
解決していない、自分にとって辛いことが蓄積する、ということが良いことではないということは安易にわかるはずです。
泣いたときは、解決のための言葉を覚えるチャンス
「泣く」ということには、理由があるはずです。
まだ、考えることができない赤ちゃんにだって嫌なことはあって、それで泣くのです。
考えることができるようになってきた子どもが「泣く」ということにも大きな意味があります。
泣いていることを許してしまうと、わがままな子になってしまうのでは?という意見もわかります。
だからといって、無理に泣くのを我慢させたらわがままでなくなるのでしょうか。それは、いつか歪んだかたちで表に出てくるでしょう。
子どもが泣いていたら、なぜ泣いているのかという問いかけをしてみましょう。
それから「泣かなければ解決できないことなのか」を聞いてみましょう。
そこから少しずつ、問題が起きたときの解決方法が泣くことではないということを学んでいくのです。
そして、解決のための言葉を覚えていくのです。
人に言葉で伝えることが苦手な人が増えています。
これは、物事を解決する際、我慢を多くしている人の特徴でもあります。
子どもが泣くということは、成長の大事なプロセスであり、問題解決のための1つの学習材料なのです。
泣いてばかりいる子どもは、成長のチャンスだと考えましょう。
そして、解決のための言葉を教えてあげましょう。
親もしっかり言葉を使う訓練をしましょうね。
☆土屋 未来