怪我をしにくくするストレッチ
2017年4月10日
「180度に開脚してみたい!ヨガのインストラクターや新体操の選手に憧れるわぁ」と思ったことありませんか?
私もそんな憧れを持ったことがあります。
こんにちは!
トレーナーの岩切です。
前回までの「呼吸」の話とうって変わって「180度開脚をやってみたい!」」というなんだかわかりやすそうな話題をお届けします。
怪我をしやすい人とはどんな人?
唐突ですが、ここで問題です!
怪我をしやすい人とはどんな人でしょう?
皆さんの答えを推測すると、「身体の硬い人じゃない?」という声が聞こえてきそうです。
「半分正解、半分不正解」といったところでしょうか。
もちろん身体が硬い人は、怪我をしやすい傾向にあります。
しかし、身体が柔らかい人も怪我をしやすい傾向にあるのです。
なぜでしょうか?
今回はこんな切り口で身体のことを考えていきたいと思います。
身体が柔らかいとはどういうことでしょうか。
はじめに、身体のつくりを考えてみましょう。
身体には「骨格」というフレームがあります。
約200個の骨が体幹、下肢、上肢の位置を形成しています。
ただし、この骨だけでは、崩れてしまい立っていることすらできません。
骨同士は、つながっていないので、立てた瞬間に崩れてしまいます。
骨と骨を繋げるために、筋肉をはじめとする様々な組織が存在します。
靭帯とか腱とかは聞いたことがあるのではないでしょうか。
そして最後は、皮膚が体中を覆うことによって、それぞれがバラバラにならない様に包んでくれています。
身体のつくりをざっくりと説明するとこんな感じです。ぼんやりとよいので理解してください。
身体が硬い人、柔らかい人の違い
それでは、身体が硬い人は、どの部分が悪いのでしょうか?
骨自体は、多少の弾力性はありますが、骨自体が伸びたり縮んだりすることはなく、自由自在に折れ曲がることもありません。
ある程度の負荷がかかると折れてしまいます。
その他の部分はどうでしょうか?
筋肉、靭帯をはじめとする「骨と骨を繋げている組織」は、伸びたり縮んだりすることが可能です。
この伸び縮みによって動く場所が「関節」といわれる箇所です(ほとんど動かない関節もあります)。
では、皮膚はどうでしょう。
どこでもいいので、皮膚を引っ張ってみてください。
ワンピースのルフィー程ではないですが、伸び縮みしますよね。
筋肉や皮膚などが硬くなってくると、身体が硬くなるのです。
そして、人にはそれぞれの関節で、適度な可動域というものがあります。
ちなみに股関節を横に開く「外転」という動作の可動域は、立った状態を0度とすると横に45度ずつといわれています。
つまり、立ったまま開脚をすると90度開けば「いたってノーマル」ということになります。
では、180度開く人たちはどういう状態なのでしょうか?
骨と骨が隣接して形成されている関節が「緩い」のではないかということが考えられませんか?
もちろんすべての人がそうではありませんが、緩い可能性が高いのも事実です。
関節が緩いと怪我の可能性が高くなるのです。
そんな状態では、スポーツはできませんよね。
怪我をしにくくするストレッチ
では、どうしたら怪我の可能性を低くして、柔軟性を獲得することができるのでしょうか?
まずは、上の写真のような「誰かにぐいぐい押してもらって行うストレッチ」はやめてみましょう!
なぜなら、自分の柔軟性の実力以上に伸ばされているため、弾力性のない状態になるかもしれません。
下の写真のように、焦らず、ゆっくりと「自分が伸ばされている感覚があって、気持ち良いと思うところで20秒くらいキープするようなストレッチ」に変えてみましょう!
次回はもっと掘り下げた話をしたいと思います。
☆岩切 誠