やる気と自信を育む、子どもの好奇心
2016年12月15日
赤ちゃんのいたずらは成長の証
ねんね期から、ハイハイや伝い歩きができるころになると、本をビリビリ破る、ティッシュペーパーを箱から出す、コンセントにボールペンを入れる、クレヨンで床に落書きをする、テーブルの上のものを投げ落とす、おもちゃ箱をひっくり返す…。
赤ちゃんのいたずらは、日に日に激しくなっていきますね。
片づけに少し疲れてしまっているママもいるのではありませんか?
ハイハイやつかまり立ちができるようになると、視界が大きく変わるので赤ちゃんの興味を引くものが増え、さらに行動範囲が広がっていきます。目が離せなくなる、ちょっと大変な時期ですね。
視界や体勢の変化という成長は、赤ちゃんにとっては、新鮮で、ワクワクで、楽しい気持ちにさせてくれます。
おすわり、ハイハイや伝い歩き、両手を器用に動かすなど、新しい体の使い方を取得して、好奇心たっぷりに周囲のことを学んでいくのです。
高揚感とやる気ホルモン
乳幼児期はたくさんの体験を通して、どう思ったか、何を感じるかなどで、さまざまな感情を育むときです。
今までママやパパが手伝っていたことが、だんだんと自分できるようになります。その姿を見て「やったぁ!!」「すごいね~!」「できた!!」「頑張ったね!」と家族中がにこにこの笑顔で、嬉しそうに声をあげますよね。赤ちゃんも最高の笑顔をみせてくれるはずです。
みんなの心はとても清々しく、爽快で、幸福感と満足感でいっぱいです。
このとき、赤ちゃんの脳内では、ドーパミンという神経伝達物質が分泌されています。ドーパミンは「やる気ホルモン」とも呼ばれていて、ますます新しいこと始めようと積極的な行動をとるようになり、さらに自信と達成感を得ることができます。
笑顔で褒められる=認められること
好奇心をもって行動を起こして、達成することの喜びは「もっともっとみんなが笑顔になってほしいな!」という感情をもつことにつながります。
その喜びの感情を、家族や周囲の人と日々共有することで「パパやママのところに生まれてきてよかった」「とっても大切にされている」という感情が芽生えます。
この感情のことを自己肯定感といいます。
自分自身を「生きる価値のある人間」「必要な存在」と認めることです。この気持ちが持てない場合、「どうせ自分なんか…」というマイナスな考えになってしまいがち。自分は生きる価値がある、誰かに必要とされていると思えることが、失敗を恐れず強い心で何事にも挑戦する勇気を培うのです。
子どものいたずら、怒りたくなってしまう気持ちもわかりますが、「好奇心を培っているんだ」と広い心で受け止めてみてください。
そして、子どもができるようになったことを、笑顔で褒めてあげてください。
☆加藤 香