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【NEXT 5月特集】男のピラティス・ヨガ "DPS"篇

2016.04.30 土 スキルアップ

セレブのエクササイズとして米国でブームとなり、日本にも広く浸透したピラティスとヨガ。

ピラティスは、ジョセフ・ピラティス氏がドイツ軍人のリハビリとして開発したエクササイズをベースに、各関節の可動域を確保するとともに、姿勢を安定させるインナーマッスルを活性化することで、安全に効率的に動ける身体をつくることができる。ヨガは、ゆっくりとしたポーズをくり返すことで、自分の身体や意識のくせに気づき、より冷静に効果的に状況に対処できる身体と心が培える。

こうした本質的なエクササイズ効果が認識されるようになり、今、男性の間でもピラティスとヨガが広がってきている。今回は、男性の視点から見るピラティスとヨガの魅力から、あらためてそのエクササイズとしての本質的な価値に迫る。

DPS@スタジオビーキューブ®

ピラティスのエッセンスを、ストレングストレーニングにエクササイズの拡張方法が習得できる指導者向けプログラム

「DPS」は、「The Diversifi ed Pilates Strength」の頭文字をとり、ピラティスの動きづくりのエッセンスをストレングストレーニングに活かすことで、より安全で効果的なトレーニング指導を可能にするプログラム。ピラティスの体系だてられたバイオメカニクスにより、動きのアライメントとスタビリティを確保する。

そのうえで、ストレングストレーニングの中でもメジャーな「スクワット」「プランク」「プッシュアップ」などを例に、強度や難易度を自在に変化させるエクササイズの展開方法が習得できる。

DPS1

強度や難易度の変化は、独自の5つの視点(5PPR:発展と後退の5原則)を活用することで、イクイップメントを使用せずとも一人ひとりに合ったプログラムが提供できるようになる。プログラミングの拡張方法が分かることで、創造性の高いトレーニングの提供が可能になる。

「あるべき位置に骨があり、筋肉が適切なタイミングで動くこと。また、それができるよう身体の感覚を鍛える」ことはピラティスのエクササイズが目指すことだが、これは同時にダイナミックな動きの基本ともなる。

トレーナーやインストラクターが知識を武器に最小の取組で最大の効果を得られるプログラミングができるようになり、自身の指導に活かせる内容となっている。

私にとってのピラティス

ピラティスとの出会いは、以前、柔道整復師としてのケアに限界を感じたり、自分が提供していることに独自性がないことなどの悩みを抱えていたときに、海外の知人からピラティスを紹介されたことがきっかけです。

その知人は「ヨガ」「ロルフィング」「カイロプラクティック」も紹介してくれたのですが、受動的な施術でなく、本人が積極的に動くことをベースにしたコンディショニングに興味を惹かれたこと、そして、米国では科学的なエビデンスもあり理学療法としても採り入れられていたことから「これだ!」と思いすぐに各方面に資料を取り寄せました。

そして、一番最初に資料が届いたSTOTT PILATES®本社があるカナダへ飛びました。一度もピラティスを体験したこともなく、結婚したばかりだったにも関わらず、それまで入っていた仕事をすべてやめ、片道切符で、とにかくピラティスを仕事にできるようになることをめざしました。

結果、実習期間も含め、7つの資格全てを習得し、帰国しました。2005年のことです。

当時日本にはピラティススタジオは東京に数軒ある程度でしたから、ご縁のあった関西に拠点を移し自分でスタジオをオープンすることにしました。翌年には、再びカナダに渡り、指導者が育成できる資格を取得し、日本で指導者養成コースもスタート。

その後は、STOTT PILATES®プログラム導入や開発、学校でのピラティス指導など、スタジオ外の活動も増えて今に至っています。

2012年には、取組を評価していただき、STOTT PILATES®世界会議において3部門で表彰されました。私にとっては、治療と運動の中間でできることの可能性はとにかく興味深く、現在もリハビリコースなどメディカルに近い分野のコンテンツも拡充してきています。

今後は筋膜の観点からピラティスを見直すことも含め、さまざまなフィットネスの概念と融合させて、発展させることで、多くの方々にピラティスの効用を届けたいと思います。

お話しを訊いた方:上泉渉さん
スタジオビーキューブ®代表、STOTT PILATES® Lead、Instructor Trainer、DPS共同開発者

【男のピラティス】

CASE #1 -ポールスターピラティス@ボディワークスタジオ元気工房

CASE #2 -Silk Suspension™@Studio Body Design

CASE #3 -ピークピラティス@ピラティスアライアンス

CASE #4 -ピラフェクト@TAIKANZ

CASE #5 -アスリートピラティス

CASE #6 -DPS@スタジオビーキューブ®

CASE #7 -PHIピラティス@ピラティス&コアアラインスタジオB&B

CASE #8 -コアコンディショニング@PLAY

CASE #9 -SUPピラティス@Rainbow House 奥多摩

CASE #10 -ピフィラテス@ピラティスラボ代官山

【男のヨガ】

CASE #1 -ヨガシナジー@アンダーザライトヨガスクール

CASE #2 -メディカルヨガ@PT conditioning room

CASE #3 -メンズヨガ@スタジオ・ヨギー

CASE #4 -Core Power Yoga CPY©

 ※特集内容はインストラクター・トレーナーのキャリアマガジン誌「月刊NEXT2016年5月号」でもご覧いただけます。

【記事出典】
月刊NEXT 2016/December No.110 

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子  悟