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【ICT×フィットネス】日常の行動パターンの変化を促す「ビヘイビアヘルス」とは?

2016.11.15 火 テクノロジー
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毎年、ヘルス&フィットネス分野のプロフェショナルがトレンドを選ぶ、ACSM(アメリカスポーツ医学会)による調査の2016年版の調査結果「Top Fitness Trends of 2016」では、 これまでとは大きな変化が見られた。これまで挙げられたことがなかった「ウェアラブル技術」がいきなりトップとなったことである。これまでの過去の日本のトレンドの軌跡を振り返ると、世界のトレンドが数年遅れてトレンドになっていることもある。そこで"ICT×フィットネス"コーナーでは国内はもちろん、海外での「ウェアラブルデバイス」、「モバイルアプリ」など、テクノロジーを駆使した新たな潮流のニュースに加え、先進事例や活用方法についても紹介していきます。
【バックナンバー】
ウェアラブルの躍進
企業での健康管理に広がるウェアラブル
海外事例① 米国のデジタルフィットネス市場とは
海外事例② テクノロジーは“脅威”か“チャンス”か?
心拍数の可視化で広がりをみせる グループトレーニング
・“DATA FITNESS”に学ぶデータ活用法 -前編
2025年の生活者のフィットネスライフと生き残るクラブの条件
ICT・AI時代にトレーナーやインストラクターが身につけるべき能力とは
・“DATA FITNESS”に学ぶデータ活用法 -後編
心拍数計測はフィットネスクラブの救世主となるのか?

皆さんは「ビヘイビアルヘルス」という言葉をご存じだろうか?

「ビヘイビア」は日本語で「行動・習性」を意味しており、「ビヘイビアヘルス」とは、病院にかかる前に日々の生活における行動パターンを変え、病気を予防し、健康を維持するという考え方である。こうした行動パターンの変化に着目した「ビヘイビアヘルス」の取り組みは、これまで運動とは無縁だった一般生活者に対して、運動習慣のきっかけをつくるための取り組みとして今、注目されている。

世界では運動不足で死亡している人たちが10%(日本人は16%)もいると推計される。その一方、ほとんど運動しない人たちに対して、毎日40分激しい運動をすると50%近く、中等度の運動でも1時間で30%死亡率を減らすことができるといる調査結果も出ており、運動習慣を日常の行動パターンにうまく組み込みことが出来れば、病気を未然に防ぎ、健康寿命を延ばすことにもつながる。

関連記事:ひまわり生命保険が契約者へFitbit端末貸与し活動データ収集を開始(2016.11.16)

関連記事:Fitbitとひまわり生命が健康増進に向けた共同ビジネス開始(2016.8.22)

自分の運動量は自分で分からない?

日本の厚生労働省の「身体活動・運動」によると、健康増進に向けて身体活動を増やす具体的な手段として、歩行を中心とした身体活動の増加が推奨されており、個人で取り組む場合の目標値は「1日10,000歩」と設定されている。※参考1

では、あなたはきちんと毎日10,000歩以上歩いているだろうか?

ほとんどの方が回答に窮するのではないだろうか。

なぜなら、1日に「自分がどれだけ歩いたか」、「どれだけカロリーを消費したか」などの日々のアクティビティデータは、自分で測ることはできないからである。

ここでひとつ、面白いエピソードを紹介しよう。

ちょうど去年の今ごろ、ある女性が「今年こそ運動を習慣化し、スリムな体型を目指す!」と意気込み、週3日のウォーキングを始めた。ところが1ヵ月、2ヵ月と経過しても以前と比べて体重に変化は見られない。次第に不満が募るなか、彼女はウェアラブル端末で自分の1日の運動量を測定してみることにした。すると、1日の平均歩数は約3,000歩ほどであり、ウォーキングを行っている日でも1日に6~7,000歩しか歩いていないことが分かった。

この女性とは、私の妻である。

s_fitbitウェアラブル端末を身に着けなければ分からないこともある

会社員として働く妻は、オフィスでPCに向かって仕事をすることが多く、日中は歩く機会がほとんどない。また、ウォーキングの際にも「公園を●周」という目標こそあるが、そこに数字的な目標や根拠は持っていなかった。

もちろん、1日の平均歩数が少ないことが、体重に変化が無かった要因のすべてではない。しかし、こうして定量的なデータとして運動結果を見ると、自分では週に3日も運動していると思っていても、思ったほど運動できていないことがよく分かる。それからの妻は、1日10,000万歩という目標を設定し、日常生活の中でできるだけ階段を多めに使うようにしたり、目標歩数が足りていなければ、ウォーキング時の距離を伸ばすなど、自身の行動パターンを変えていった。

真面目な性格の彼女は、現在では、1日に最低でも10,000歩、多いときには20,000歩まで歩くようになった。

こうしたケースは、何も我が家に限った話ではない。ウェアラブル端末を利用し、日常のアクティビティデータを取得するからこそ、自分の日常生活での行動パターンを知ることができる。また、データをグラフや数字で可視化することにより、日常生活での行動パターンを少し変えるだけで、大きな変化を得られることにも気づくことできるようになる。

今後、フィットネス業界においても、医療費削減などの社会的課題の解決に向けては、施設内での運動指導だけでなく、アクティビティデータに着目した、日常生活での運動支援サービスが多く生まれてくることを期待したい。

※参考1: 厚生労働省HP   http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/b2.html


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オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子 悟