JR中野駅北口正面にある中野サンプラザ内に位置し、長年地域住民に親しまれているTACサンプラザスポーツスペース(以下、TAC)。同クラブは今年、新たにバイク専用エリアを設置。ライフ・フィットネス・ジャパン社のIC7インドア・サイクル(以下、IC7)を日本初導入し、リニューアルオープンの2018年2月1日より、同マシンを利用したグループレッスンを展開している。その最先端なシステムにより受賞歴もあるIC7。新たな顧客開拓につながるものとして、大きな期待を寄せている。
TACがリニューアルを決断したのは、建物に対する風評被害がきっかけだった。
一時期、1973年に設立された中野サンプラザの老朽化を懸念する声が取りざたされたのだ。新入会員の伸び悩みを感じた宮川氏は、新たな風を施設に吹き込もうと、IC7を導入した。
「世界各地の豊富な映像コンテンツがあるだけでなく、本当にその場で走っているようなリアルな映像に驚きました。会員の高齢化も課題であったので、これなら若年~中間層の入会も促進できると感じました」
なかでも宮川氏がもっとも惹かれたのが、パワー出力がリアルタイムかつカラーで表示されることだ。IC7では、搭載されているWattRateパワー・メーターが、利用者ごとの年齢や性別、ギアの重さ(トルク)と回転数(RPM)などを加味して正確に強度を測定。5段階のカラーによってパワー出力を視覚的に教えてくれる「Coachby Color」といったトレーニング・メニューの提供を可能とした。
「こんなマシンは初めてで、非常にわかりやすくていいと思いました」(宮川氏)と感じた同クラブは、早速導入を決定。それにあたり、近年話題になっている暗闇レッスンを提供できるバイク専用エリアを設け、IC7を利用したグループレッスンを提供することにした。
リニューアルは3日間という期間でスピーディに実施。’18年2月1日にオープンを迎え、現在は週に12本のレッスンを開催している。
高齢の会員からはその最新性ゆえ、「私たちには難しそう」などという声も聞かれるが、ターゲットとしていた30 ~ 40代のほか、ロードバイク経験者には好評だ。実際、同バイクでのトレーニングを目的に入会された方もいる。
さらに、宮川氏が惹かれたパワー出力のカラー表示には、思わぬ効果があったという。
「モニターにインストラクター、お客さま、双方のカラーが表示されるようになっているので、自然と競争を促すことができます。また、パワーが低かったりと自分だけ違うカラーであると居心地が悪いようで、皆と同じレベルまでいこうと力が入るようです。結果、『いつの間にかここまでできてしまった』という、お客さまのさらなる力を引き出すことにも成功しています」
なお、レッスンは、事前に参加者の最大パワー出力を決めてから行うため、過度に負荷をかけることなく、自分の挑戦しやすい強度で参加できる。これは、上級者や初心者などレベルを問わず、皆がともに楽しめるレッスンを提供できるということだ。
IC7を展開するライフ・フィットネス・ジャパン社では、期間限定で週1回、ICGのマスタートレーナーをTACに派遣し、レッスンを提供している。
同クラブのスタッフにとっては、同プログラムの魅力の伝え方に加え、改めて操作方法を復習できるよい機会となっているようだ。スタッフのスキルアップとともに、その楽しさに気付くお客さまがさらに増えていくことだろう。