<お話を伺った方>
豊田通商株式会社 食料・生活産業本部 リビング&ヘルスケア部 ヘルスケア事業G 土屋勇吾氏
昨年秋に、フィットネスクラブ向け健康管理システム「からだステーション」をリニューアルした豊田通商株式会社(以下、豊田通商)。
新型ウエアラブル端末Karamo®が、防水仕様でプールでも使用できるようになったほか、様々な機能が拡充し、会員側、クラブ側双方への利便性がさらに向上した。
ウエアラブル端末のリニューアルとスマホアプリで活用範囲広がる「からだステーション」は、施設内・外の運動データや各測定機器と連動した身体データをクラウドで一元管理し、PC・スマートフォン・タブレットなどで閲覧できるシステム。
昨年秋に新たにリリースされた新型ウエアラブル端末Karamo®は、一般的なウエアラブル端末に比べ、価格を抑えながらも軽量化とスタイリッシュなデザインを実現。
防水仕様になったことでプールなど水中での利用も可能となった。
さらに、従来は、クラブ内にあるタブレット端末を通さなければ更新できなかった運動データが、スマートフォンアプリを介してクラブの内外問わずリアルタイムで更新できるようになり、利用者はいつでも・どこでも最新のデータを確認したり、クラブからのアドバイスやメッセージを受け取ることができるようになった。
「からだステーション」は、顧客価値向上のみならず、クラブ側のコスト削減や業務効率化など、多くのメリットをもたらす。
クラブ側はお客さまの利用状況、バイタルデータ、目標や進捗状況などを確認することで、お客さまがクラブ内外にいる・いないに関わらず、状況に応じてお客さまにアプローチすることができる。例えばパーソナルトレーナーが、目標に届いていない方にオンラインでアドバイスを送ることも可能だ。また、同システムは、来館状況、目標設定の進捗などから、自動で退会予備軍を検出。画面上に利用頻度が非常に少ない方、やや少ない方をそれぞれ赤、オレンジで表示するため、クラブ側は一目で把握でき、いち早く退会予備軍にアプローチすることが可能となった。メッセージなどは自動配信できることも、フィットネスクラブにはうれしいところだ。なお、同機能を使えば、これまでアプローチしづらかった法人会員や見学・体験者の来館促進を促すこともできる。
「お客さまに何回声をかけたか」をシステム上に記録し、リアルタイムで情報を共有することで、クラブ側は必要なお客さまにお声をかけて周ることができる。例えば、今まで接点の少なかったお客さまにも適切に対応できる。データを基に、「○○さま、おひさしぶりですね」などのお声をかければ、お客さまもきっと喜んでくれるはずだ。
「からだステーション」を利用しているお客さまに対して、イベントを実施し、その管理までを行うことができる。脂肪燃焼キャンペーンや、歩数対決などのイベントを実施し、また参加者にはポイントを付与することができるため、気軽にクラブ独自のイベントへ参加を促せる。
フィットネスクラブが定期的に行っているアンケートを、アプリから配信することができる。回答結果は自動で集計されるため、スタッフ側の手間も最小限に止められるうえ、回答結果はスタジオプログラムのリニューアルやマシンの入れ替えなどを判断するためのよい参考データとなるだろう。
クラブが管理画面から独自動画を登録すれば、アプリを介して会員に動画配信をすることができる。これにより、自宅や日常での運動や食事に対する提案やコミュニケーションが可能になる。
2015年に初めてリリースされた「からだステーション」。わずか約3年で、クラブおよびその会員のニーズに合わせてその機能は大きく進化した。
一部機能の制限はあるが、導入クラブの全会員がアプリを無料で利用できる機能も拡充されたほか、見学・体験者や会員の家族など、会員外の方でもアプリを利用できるようになった。
これにより、例えば退会者には無料版を利用してもらうことでクラブとの接点の保持に、また、会員予備軍との接点の構築・強化にも利用することができるようになった。
土屋氏は、今後も引き続き、さらなる利便性向上を目指していくという。
「『からだステーション』が、会員さまの利用導線のなかに、もっと自然に溶け込めるようにしていくことが目標です。ゆくゆくは、Karamo®の会員証化やロッカーキー、館内の決済システムとの連携など、すべてを一元管理できるようにしていきたいと思います」
クラブのIoT化を推進する「からだステーション」のさらなる発展に注目したい。
WEBサイト
https://www.facebook.com/karadastation
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