FITNESS BUSINESS

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【NEXT 2月特集】 テクノロジーが変える ジム運営 "マイクロジム"篇

2017.01.26 木 スキルアップ

CASE #8 3D Body Lab

3D Body Pocketとは?

「3D Body Pocket」は、レーザープロジェクションによる体型スキャンデータと、体組成計測定データから解析された体型モデルを、自分のスマホ やタブレットで確認できるアプリ。体型モデルは、脂肪モデル、筋肉モデル、骨格モデルの3種類で確認でき、トレーニングの成果を、体重や体組成だけでなく、ボディサイズや姿勢のゆがみも確認できる。

測定は約10秒で行うことができ、データからアプリの画像に変換されるまで約2分と、短時間で行えることから、1回のトレーニング前後でも測定でき、数ヶ月後のトレーニング効果も客観的に見ることができる。

また、これまでボディサイズ測定や姿勢評価は、測定位置や測定者による誤差が含まれ、測定にも時間がかかった。これらを瞬時に標準化された客観データとして収集できることは、トレーニング価値の形式知化を大きく前進させる可能性がある。

3Dスキャンと体組成計で正確なデータを持って、筋肉モデル、脂肪モデル、骨格モデルを変形し描写する一連のシステムは独自のアルゴリズムを開発し、すでに国際特許を取得している。また、骨格モデルの正確さはレントゲンによる骨格画像との比較で確認されている。名実ともに世界で初めての試みとなりそうだ。

測定の手間と時間が削減できる一方で、データの正確さが増し、比較も簡単にできる

機能改善効果の可視化で、フィットネスに 新たなモチベーションが得られる

トレーニングの効果を感じられることは、フィットネスを始めたり継続するうえで重要な要因の一つ。これまでは、トレーニング成果は、体重と体組成で確認することが一般的だったが、ここにボディサイズや、骨格データでも確認できるようになることで、成果が確認できる要素が増え、フィットネスへのモチベーションが得られやすくなる。

特に、近年注目を集めているファンクショナルトレーニングは、トレーニングの本質的な価値を提供できるものであるにもかかわらず、効果測定が難しいことから、特にフィットネス初心者にとってはその価値を理解し実感しずらい側面があった。姿勢改善がデータ化されて客観的に評価できることで、1回のトレーニングでも成果を確認できることになり、メンバーやクライアントが自分にとってのトレーニングの価値を感じられることになる。

3D Body Labでは、特に体験者や入会当初のメンバーには、トレーニング前後に測定を行うことで、トレーニングの価値を 視覚からも実感して貰うようにしている。3D Body Labディレクターの米澤幸次郎さんによると、ボディメイクを目的にトレーニングする方でも、この測定を行うことで、トレーニングによる新たなモチベーションが得られるという。

逆に、腰痛や肩こり改善など、姿勢改善を目的にするメンバーも、筋量や脂肪量、体型がデータとして確認できることから、トレーニングの副次的効果が実感でき、モチベーションが高められる。

3D追加-front_upレントゲン画像との比較で骨格モデルの正確さも検証されている 

体型、姿勢測定の手間と時間を短縮。データ管理や個人情報保護も手間なく

ウェアラブルの進化で、活動量や歩数などのデータ化、評価とレコメンドまでの自動化が進んでいるが、体型や姿勢については、トレーナーが手動や目視で測定・評価し、測定結果の管理やデータの比較分析、改善トレーニング作成にも時間と手間、トレーナーの経験が必要とされていた。

この体型と姿勢測定業務が格段に簡略化され、さらにデータの正確さが増す。アプリでは、測定データの個人情報が暗号化されてクラウド上で管理されるため、個人情報保護の観点からも、クラブ側は手間なく安全な環境をつくることができる。

データ分析も自動的に行われアプリ上でメンバーが自由に確認できる。また、姿勢パターン別にトレーニングがレコメンドされる。測定から評価、カウンセリングまでに必要となる人的資源がぐんと減ることになる。測定結果はアプリに画像として表示されることから、メンバー自身で、自分の課題に気づき、トレーニングへのモチベーションを維持できることにもつながり、フィットネスやトレーニングの継続促進に繋げられる可能性が高まる。


お話を訊いた方 米澤幸次郎さん
株式会社3D Body Lab取締役

【記事出典】
月刊NEXT 2017/February No.119 

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子  悟

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