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【MY POLICY】 大串 達彦さん

2016.11.25 金 IR-キャリアビジョン

有限会社スポーツゲイト丸山 寛氏が、フィットネス業界に生きるビジネスパーソンのこだわりに迫る「MY POLICY」。今回は大串 達彦さんのMY POLICYについてお伝えします。

独学でエアロビクスを学ぶ


秋晴れの早朝。肌に触れる空気も少しずつ冬の訪れを感じさせる陽気の中、端正なマスクに爽やかな笑顔、ハツラツとした挨拶で弊社オフィスにお越し頂いたのは、現在、若手インストラクターの中でも注目度がうなぎ上りの大串達彦くんだ。イベントや展示会会場では立ち話程度の会話をさせて頂く機会もあったが、じっくりと膝を突き合わせてお話を聞くのは今回が初めてであるため、私自身大変楽しみにしていた。

その理由の一つは、彼の周囲にいる方々から、彼のパーソナリティについて大変ポジティブな意見を聞く機会が多かったこと、そして、彼がインストラクターになってから幾度なく挑戦をしてきたコンテストで、初の入賞(4位)という輝かしい成績を収めたからだ。

「今年8月に行われたダンスフィットネスコンテスト2016での4位という結果に、正直、嬉しさ半分悔しさ半分でしたね。決勝でのプレゼンにはある程度の手応えを感じていたのですが、やはり、まだまだ自分では見えていない課題がありました。でも、2位になった高柴さんには勝てたと思ったんですけどね(笑)」

茶目っ気たっぷりな表情で先輩を“ディスる”あたりは、大物の片鱗だろう。しかし彼、フリープログラムのインストラクターとして本格的に活動を始めてまだ4年目というから驚きだ。

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「大学生時代に、フィットネスクラブでトレーナーのアルバイトをしており、その時にトレーニング系や格闘技系のプレコリオのレッスンを担当させて頂くようになったのが、グループエクササイズ指導の始まりです」

現在では、エアロビクス、ステップ、ダンスエアロ、リトモスなど週に17本ほどのレッスンを担当しているというが、実は彼、エアロビクスの養成コースを出ていない。

「竹ヶ原先生が講師をされているダンスエアロの養成コースには行かせてもらったのですが、エアロビクスに関しては、ほぼ独学で学びました。実は、“リードチェンジムーブ”(リード脚をスムーズに変える動作)という言葉を知ったのも極々最近です(笑)」

エアロビクスの養成コースを出ていないという負い目からだろうか、取材中何度も自身に対しての不安や不満を口にしていた。

「大学も体育系ではないですし、スポーツ系の専門学校も出ていない。グループエクササイズ指導者として本当にこれで良いのだろうかと。レッスンを指導しているというよりもどこか“演じている”感覚が拭えないのも正直なところです」

演じている?エアロビクスのインストラクター養成コースの講師を20年ほど行ってきた私としては、その言葉に若干の違和感を持って聞き返すと、その言葉の意味が見えてきた。

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