ここ数年間で、「機能的な身体」「動ける身体づくり」などのテーマを特集したTVや雑誌を目にする機会も増えた。これに伴い"ファンクショナルトレーニング"という言葉も一般生活者へ広がりつつある。こうした機能改善に特化したマイクロジムや小規模施設がオープンしており、業界の成長をけん引している。総合業態のフィットネスクラブもこうした変化に対応しようと、メインエリアにファンクショナルトレーニングゾーンを新設する店舗が増加している。
そのファンクショナルトレーニングの代名詞として、多くのフィットネスクラブやジムへ導入されているツールがある。"TRXサスペンショントレーナー"だ。
“サスペンショントレーニングとは、サスペンションを使い重力と自重を活用するエクササイズで、数百種類のバリエーションがある。体力、筋力、バランス、柔軟性、敏捷性、コアの安定性などあらゆる要素を同時に鍛えることができることが特徴だ。また、同じ種目でも年齢や体力に応じて、強度を変えることができる”
TRXは2011年の日本上陸以来、大手クラブから小規模業態まで、多くのフィットネスクラブでトレーニングに導入されているが、TRX Training Japan カントリーマネージャーのJohnnie Washington氏は「日本でのファンクショナルトレーニングの定着には、これからの取り組みが重要」と語る。
「確かに“ファンクショナルトレーニング”という言葉や、これに関連したトレーニングツールなどは一般生活者に認知され始めてきていると感じています。イノベーター理論のフェーズでは、アーリーアダプター層からアーリーマジョリティー層へ移行してはじめている時期ではないでしょうか。一方で、日本全国にファンクショナルトレーニングを正しく指導できるトレーナーはどれくらいの人数がいるでしょうか?欧米と比較すると、日本でファンクショナルトレーニングの基礎を理解し、トレーニング指導を行っているトレーナーの数はまだまだ少ないと感じています。今後、さらに日本でのファンクショナルトレーニングを浸透させるには、トレーナーがトレーニングの効果を正しく理解し、一般生活者に伝えていくための環境づくりが必要不可欠です。その環境づくりをサポートするため、TRXではサスペンショントレーナーを始めとするツールや、トレーニングゾーンを提案するだけでなく、トレーナーやフィットネスクラブがファンクショナルトレーニングを正しく理解し、伝えていくために必要な教育やプログラムの提案を行っていきたいと考えています」
TRXでは2016年を「飛躍の年」と位置づけ、ファンクショナルトレーニング文化を定着させるための取り組みを加速している。
昨年10月からはSTC(サスペンショントレーニングコース)、FTC(ファンクショナルトレーニングコース)、GTC(グループトレーニングコース)など、「より良く動くこと」を目標とした段階的な教育プログラムの普及に力を入れ、商品導入後に使用方法に関するブラッシュアップセミナーなどを定期的に開催している。今後はe-TRX(エクスペリエンスTRX)と名付けた体験型セミナーを全国の主要都市で開催していく予定である。
ここまで教育プログラムに力をいれるのは、日本のフィットネス市場の成長余地が高いと考えているからだ。先頃、厚生労働省から発表された「高齢社会への意識調査」では約7割の回答者が健康寿命を延ばすために重要なこととして、「適度に運動をすること」と回答しており、生活者/消費者の運動への意識も高まりをみせている。
今後はサスペンションに加え、その他のファンクショナルトレーングツールも提供予定
「日本では、運動=ランニングと言っても大げさではないくらい、生活者の運動に対する選択肢が少ないと感じています。もちろんランニング自体が悪いということではありませんが、健康維持のために運動をはじめたいと考えている方に対して、身体のバランスや機能を高めてくれるファンクショナルトレーニングは最適だと思うのです」(Johnnie氏)
世界的なファンクショナルトレーニングのトレンドをけん引するTRX。日本の一般生活者への浸透に向けて、トレーナーを巻き込みながら進化を続ける同社の動向から目が離せない。
【TRXプロキット】
■製品内容:TRXプロサスペンショントレーナー、TRXサスペンションアンカー、ドアアンカー、メッシュキャリーバッグ、ワークアウトポスター
■販売価格:29,800円(税別)
■購入はこちらから フィットネス市場
【TRXリップトレーナー】
■製品内容:TRXリップトレーナー、TRXリップドアンカー、TRXリップトレーナーベーシックトレーニングワークアウトガイド、キャリーバック、TRXリップトレーナーベーシックトレーニングビデオ
■販売価格:22,800円(税別)
■購入はこちらから フィットネス市場
【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子 悟