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2015.10.19 月

ベアフットシューズで怪我知らず? 衝撃の少ないランニング法を学ぼう!-CNC mag

トレーニング

アスリートパフォーマンス情報サイト『CNC mag』の中からスポーツパフォーマンス向上に役立つ記事をご紹介します。

CNCmag

ベアフットシューズで怪我知らず? 衝撃の少ないランニング法を学ぼう!

ベアフットシューズ」という名前、一度くらい聞いたことありませんか?「ビブラムシューズ」とも呼ばれており、少し前から流行り出している新しい種類のランニングシューズです。「ベアフット」…熊の足じゃありませんよ!?「ベアフット(barefoot)=素足の~・裸足の~」という意味で、裸足のシューズということになります!…はぃ、何のことか分かりませんね。要するに、素足で歩くような感覚で使用できるシューズのことです。

FiveFingers-300x225この「ベアフット」が話題になったきっかけは、ある研究者が今と昔のランナーの違いに興味を持ち、研究したことから始まりました。今でこそ、走る際はランニングシューズを履くのが当たり前ですが、一昔前のランナー達は裸足やサンダルのような薄っぺらい靴で走るのが普通でした。

ここで疑問が湧いてきます。そんなクッション性もほぼないような靴で走っていて、足を負傷することはなかったのか?そんな疑問から、「ベアフット」に関する研究が進められたのです。

衝撃を緩和する走法を身につける上で役に立つベアフットシューズ

裸足感覚シューズが流行った理由として、昔のランナーの走法が挙げられます。今のようなランニングシューズがない時代のランナーは、それこそ裸足やクッション性のほぼない靴で走っていました。昔のランナーは前足部(=足の指の付け根辺り)から着地、もしくは中足部から全体的にフラットになるような形で着地する走法だった(※1)ので、接地時につま先が伸びている状態になります。その状態が、足首・足裏・脹脛の筋肉を適度に緩ませることになり、地面からの衝撃を吸収・分散する働きをします。

昔のランナーはこのように筋肉と柔軟性を有効に使っていた為、地面の上を裸足やクッション性のない靴で走っていても下肢と足にかかる衝撃を和らげることができていたのです。ベアフットシューズは、そんな昔の走法を身に付ける為に開発されたシューズで、足を鍛え上げたい!という向上心の強いランナーに愛用され、現在に至っています。

※1 参考記事:「調査結果:昔のランナーは、衝撃が少ない走り方に長けていた

ランニングシューズ高機能化の代償?

いくらベアフットシューズが流行っているとしても、やはり裸足感覚でランニングするっていうのを想像すると、「痛そう」、「怪我をしそう」って思ってしまいますよね?靴を履いた方がやっぱり走りやすいし安定している気がします。

しかし、実際は靴を履くことでかえって足の障害を誘発している可能性があるという話も出ているのです。(※2)現代のランナーは1キロにつき約600回足を着地させるのですが、この一回一回の衝撃の積み重ねが怪我の原因となります。特に多いのは脛骨の疲労骨折と足底筋膜炎という怪我で、長い間ランナーを悩ませている問題です。そんな傷害を解決する為に、より動きやすく、よりクッション性の高い靴が日々研究・開発されてきました。

※2 出所: Foot strike patterns and collision forces in habitually barefoot versus shod runners

快適さと引き換えに失われたランナーの能力を取り戻す

ところが、この質の高すぎる現代のランニングシューズを履いていると、本来体(足)に備わっている自己[固有]受容(生体内で生じた刺激を受容すること) や衝撃吸収する役割を持つ土踏まずが100%働く必要がなくなります。衝撃を受ける走り方をしていても、クッションが衝撃吸収し、足が衝撃吸収する必要がなくなるからです。すると、神経と筋力を衰えさせることになり、結果的に「過度の外反(回内)」や「足底筋膜炎」を引き起こす原因となるのです。最近の子供に多い「偏平足」もこれが原因の一つとも言われています。

ベアフットシューズは、そんな衰えた機能と筋力を鍛える為に発明されています。裸足で走る時のような感覚でトレーニングを行うことにより、人間が本来持つ機能を向上させることが可能なのです。快適さに依存するのではなく、ベアフットシューズでトレーニングすることでランナー本来の効率的な足の使い方を学ぶ。そしてクッション性の高い現代のシューズを使うことがベストなのかもしれません。

>>Write By TOSHIHIRO MIZUKAWA

mizukawa-150x150アメリカのカルフォルニア州立大学ノースリッジ校卒業。 専門はストレングス・コンディショニング。サッカーをはじめ、多種目のスポーツ選手の怪我予防・リハビリ・トレーニング指導を行っている。トップアスリートだけでなく、老若男女、人種問わず、全ての人々を対象に幅広く活動。トレーナーの知識や技術はプロだけでなく、全ての人が受けることのできる恩恵である。怪我をしたがどうすればいいのか分からない。何のトレーニングをどう行えばいいのか分からない。どの情報を信じていいのか分からない。そんな“分からない”を失くす為、Change the Value of Sportsを信念に、株式会社CORE ‘N CODEでスポーツの浸透と普及を目標に日々精進中。STROOPS FUNCTIONAL PERFORMANCE TRAINER.

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