FITNESS ONLINE

facebook twitter googleplus
一覧へもどる
2015.09.29 火

体幹はなぜ重要?プロ選手が体幹トレーニングで意識すべき大切なこと-CNC mag

トレーニング

アスリートパフォーマンス情報サイト『CNC mag』の中からスポーツパフォーマンス向上に役立つ記事をご紹介します。

CNCmag

体幹トレーニングが注目される背景はどこにあり、その効果は一体何なのか?答えられる人は限られています。プロサッカー長友佑都選手が本を出版するほどにまで至る理由を多くのアスリートは知っておくべきだと思います。

あなたがアスリートで体幹トレーニングを行っているならば、なぜ体幹トレーニングが重要かしっかりと理解しているでしょうか?また、体幹トレーニグの結果をスポーツパフォーマンス、アスリートパフォーマンスにつなげるために、とても重要なことがあります。

アスリートが体幹トレーニングから得られるもの

世界で活躍するプロサッカー長友佑都選手が、体幹トレーニングの本を2冊出版し、爆発的な売上を記録しています。イタリアセリエAで身体は決して大きくない長友選手の活躍を目の当たりにすると、「日本人選手でも世界で通用するはず!!バロンドール獲って欲しい!!」と自分事のように嬉しくなりますよね。

その長友選手が「体幹トレーニングにフォーカス」して得た大きな2つのポイントがありますが、何も長友選手だけが特別に得たものではありません。同様に多くのトップアスリートが、体幹トレーニングで得たものとして、主に次の2点を述べています。

そのポイントとは、

  1. 怪我からの復帰や予防
  2. パフォーマンス向上

という2点です。

アスリートにとして、この2点を自分のものにできれば、今以上に実力を発揮できるでしょう。

傷害予防とパフォーマンス向上は、体幹の安定性が鍵

体幹トレーニングを傷害予防とパフォーマンス向上のための手段とする上で、重要な事実があります。

それは、「上肢を動かす0.03秒前、下肢を動かす0.11秒前に無意識のうちに体幹が安定される。」(出所:Therapeutic Exercise for Spinal Segmental Stabilization, Richardson, Hodges, Hydes)と言う研究結果です。つまり、アスリートがスポーツで上肢や下肢を効率的に動作させるには「体幹部の安定性(スタビリティ)が鍵」となる訳です。

例えば、野球の投球モーションで考えてみましょう。体幹部の安定性から、胸椎の可動性(モビリティ)や肩甲帯・股関節の柔軟性など様々な身体的な要素が加わることで、肩や肘へのストレスを軽減します。このストレス軽減が肩や肘の「傷害を予防」し、さらに速球を投げられる、「パフォーマンス向上」へ繋がるわけです。

これはあらゆるスポーツで同じことが言えます。

体幹を闇雲に鍛えてもダメ – 意識化が重要

最近では、体幹トレーニングの必要性は認知が広がっているので、体幹トレーニングを取り入れているアスリートやトレーナーも多いでしょう。ところが、上記にあるように、体幹が常に「無意識に」働くために、アスリートは「常に意識化」してトレーニングする必要があるのです。そうした意味でもプランクなどの体幹部の安定性にフォーカスした、地味で、単一の体幹トレーニングが必要であり、意識化が重要なのです。

なぜか?その理由は、

  1. アスリートでも体幹トレーニングの初期段階では、上肢や下肢のトレーニングを一緒に行なうと「体幹を意識化できない」ので、単一でトレーニングする必要がある。
  2. 段階を経ずに、難易度が高い、または持久力を必要とする等の体幹トレーニングを実施すると、体幹部で重要な深層筋よりも表層筋の動作を促してしまう。その結果、体幹を安定させるという大事なテーマに結びつかない。

のです。

さらに、アスリートにとって「呼吸によるコントロール」も体幹トレーニングの意識化につながります。大きなパワーを短時間に発揮するスピードなど、「腹部のブレーシング」という技術でそれらを高められます。

簡単に説明すると、サッカーで言えば、選手同士の身体がぶつかる瞬間に、腹圧が高まるはずです。その腹圧の力が脚に伝達し、当たり負けしない「踏ん張り」が作られるわけです。お腹から脚を通り、グランドに差し込まれる力の矢印をイメージしてもらうと解りやすいと思います。

体幹から四肢への効率的な力伝達こそが、ベストパフォーマンスを生む

このように体幹トレーニングが注目される背景は、スポーツ動作の力伝達の源が体幹に在り、それがストレスなくスムーズに上肢や下肢に伝達することで、アスリートの怪我を予防し、パフォーマンス向上に繋がるからです。プロ選手がベストパフォーマンスを生み出す鍵がここにあるのです。

>>Write By ROKIYA WASEDA

rikiya-150x150専門はストレングス&コンディショニング。プロ格闘技の選手及びキッズアスリートの指導が中心。それと並行して、アメリカの最新スポーツビジネスにおけるサービスを幅広く手掛けるネットワークが強み。現在、ELEMENT ATHLETIX、STROOPSなどを国内へ導入しライセンス普及を推進。また、スポーツに欠かせない身体パフォーマンス向上をデータで実証するコーチング事業を展開する株式会社CORE N’ CODEを設立し、日米の企業から様々なオファーを受けている。STROOPS Master Trainer, NSCA-CSCS

体幹トレーニング用のトレーニングギアからプロテイン、サプリメントまであらゆる商品を扱うフィットネス総合オンラインショップ『フィットネス市場』

h-logo

facebook twitter google plus hatena bookmark line pocket