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2019.05.30 木

会員の退会率を削減するクラウド型健康管理システム「からだステーション」

News&Trend

~アプリを活用した新規入会者のサポート・退会抑止事例~

豊田通商株式会社 食料・生活産業本部 リビング&ヘルスケア部 次世代ライフデザインG 土屋勇吾氏

専用アプリやウェアラブル端末「karamo」を活用することでフィットネスクラブ内外の活動量や測定データを一元管理できる豊田通商株式会社(以下、豊田通商)の健康管理システム「からだステーション」。現場運営の負担を軽減しながらも会員様の継続促進、退会抑止をサポートでき、導入店舗は全国約50店舗まで増え続けている。同社では、蓄積された成功事例を現場に還元すべく、新たな取り組みも開始した。

新規入会者の継続促進・退会抑止に活用

導入が広がる理由の1つには、同システムがフィットネスクラブと会員との接点を大きく変えることにある。クラブの新規入会者に対する対応を例に見てみたい。

新しく入会した会員にはまずカウンセリングを行い、入会動機や目標をヒアリングするだろう。このとき、「からだステーション」の目標設定機能を利用し、「健康増進」「筋力増強」「ダイエット」から目標を選択するだけで、各施設のマシン、スタジオ、プールの中から、最適なトレーニングメニューが自動提案される。スタッフの経験値によらず、標準化された高品質のカウンセリングが提供できるようになり、紙を用いたメニュー策定も不要になるため現場の負担を減らすことにも繋がる。

また「からだステーション」で蓄積された、目標に対する進捗や活動量、身体測定結果などの情報は、施設内にあるタブレット端末やスマホから、会員はいつでも・どこでも確認することができる。時系列で自身の運動量や身体の変化、評価をリアルタイムで確認できるので、運動のモチベーション向上・維持につながる。もちろん、施設側も専用管理画面で会員の情報を簡単に把握できる。顔写真とともに会員情報や施設利用状況を確認できるため、入社して日が浅いスタッフでもデータに基づく適切な接客ができるようになる。退会予備軍の会員は、利用度に応じて色別で表示され、店頭での接客・重点フォローに加えて、「プッシュ通知機能」を利用して来店促進のメッセージやアドバイスを自動又は個別でアプリから配信することもできる。このようにして、施設の存在を忘れられないようにする取り組みは非常に重要だ。

なお、導入施設からは、会員の詳細情報がわかることで、「『今日はたくさん歩かれたようですね』『筋肉量、大分増えてきましたね』など一人ひとりの方に向けて自然なお声がけができるようになった」という声も届いているそうだ。データに基づいた適切な会員サポートを実現することで、導入施設の中では退会率を導入前から1%前後削減した事例が複数出てきているという。

顧客情報を紙で管理することが不要に

顧客情報を紙で管理する必要がなくなることも、「からだステーション」のもう1つの導入メリットだ。デジタル化することで、従来店頭で保管していたメニュー用紙やカルテ等の個人情報を安全に管理できるようになるとともに、施設の作業負担軽減やスペースの有効活用につながる。土屋氏は、既存の運用からの移行・統合に関しても、導入前から店舗をしっかりとサポートしていくことで、同システムのメリットを最大限活用していただけると考えている。

「導入前に一定の期間を設け、スタッフ様にご利用頂くと共に、会員さま対しても事前告知をすることで従来の運用からもスムーズな移行・導入をして頂けます。また、従来施設さまで運用されているスタンプラリーやポイント等のインセンティブも「からだステーション」でデジタル化することができます。会員さまの入館数や運動量、継続期間等をもとに『エナジーポイント』が自動で貯まり、弊社が提供する景品と交換できますので、会員様はより楽しく運動を継続できるようになります。景品として施設さまの商品やクーポンを組み込むことで、オプションや物販の販促強化につなげることも可能です」

「からだステーション」は常に進化しており、今後はアプリを介した自動アドバイス機能(AIトレーナー機能)の開発を検討しているほか、アプリに会員証代わりとなる機能をもたせ、施設のコスト削減につなげることも検討している。

 

導入施設で成功事例を共有

成功事例も増えた今、豊田通商はでその情報を施設同士で共有することでより利用を活性化してもらおうと、昨年より導入店舗向けに合同研修会を開催し、成功事例を共有している。

「入会時の説明から、初回のオリエンテーション、日常フォロー、そして入会から1ヶ月毎のカウンセリング実施までパターンごとに、順調に運営されている店舗さまの実際の運営を動画でご紹介し、ロールプレイングを行う研修を実施しました。導入店舗さま同士の交流を深めていただくことで、からだステーションを通じてネットワークの拡大にもつなげていただければ考えています」

それでも、様々な理由で導入になかなか踏み切れない施設もあるだろう。しかし、豊田通商では、各施設の状況をヒアリングしたうえで、それぞれに適した導入・活用方法をアドバイスしているため、気軽に相談してみてほしい。また、今年も同社が出展するSPORTEC2019に足を運んで実際の商品を見てみてはいかがだろうか。豊田通商では連日セミナーを開催し、「からだステーション」の活用事例を詳しく紹介する予定だ。

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