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【食事・栄養】カラダかわるNavi-食と運動の専門家がICTを活用したサービスを提供し、企業の健康経営をサポート

2016.11.25 金 トレンドサービス

【食事・栄養】
健康を維持・増進するうえで、運動すること同様に大切なのは適切な食事を摂ること。フィットネスクラブでも、ダイエットプログラムやサプリメントを提供したり、スマホアプリなどを活用して食事指導を行ったりしているところが増えてきている。そこで今回は、食事によって健康をサポートするアイテムや方法を紹介する。

食と運動の専門家がICTを活用したサービスを提供し、企業の健康経営をサポート


株式会社ルネサンスは、今年10月から、法人契約している企業を対象に、生活改善アプリ「カラダかわるNavi」の提供を始めた。 食と運動の専門家がICTを活用したサービスを提供し、企業と保険者の健康経営を積極的にサポートしていく。

【今回お話しを伺った方】
株式会社ルネサンス 健康経営推進部 次長 髙橋  良氏

法人契約している企業を対象に具体的なソリューションを提示


同社が同アプリの提供を始めたのは、企業の健康づくりをサポートするうえで、具体的なソリューションを提示することが必要だと考えたためである。健康経営を重要視する企業が増えているなか、健康診断などのデータに基づいてリスクがある人の抽出はできるが、彼らに対する具体的なソリューションがないことを、健康保険組合や企業は課題と捉えていた。

同社は、より多くの人に食事と運動の両面からのソリューションを提供するために同アプリの提供に至った。「企業が健康経営を行ううえで、従業員の運動の習慣化や、食生活の改善サポートは重要です。これまでも当社はスポーツクラブの利用促進だけでなく、出張型の体力測定や、健康セミナー、運動プログラムの実施をしてきましたが、そこに参加されるのは、企業側にピックアップされた方や健康リテラシーが高いごく一部の方などが中心でした。より多くの方に食生活や運動に関する情報を届けるには、アプリを使うことが有効だと考えました」10月から、法人契約を結んでいる企業にアプリの提供を開始。運用から1ヶ月の段階で約20社が契約している。契約後、各企業の社員がダウンロードし、継続利用につなげていく。

食事、運動をアドバイス、管理機能で従業員の健康管理


同アプリは、同社が、食と健康のサポート企業として独自の管理栄養士ネットワークをもつ株式会社リンクアンドコミュニケーションの健康アドバイスアプリ「カロリーママ」に、オプション機能、ルネサンス監修の運動指導コンテンツなどを加え、共同展開している。アプリのベースとなる基本機能は、食事、運動、気分、睡眠などを入力すると、それに対するアドバイスコメントと1日のまとめと点数、3日間の 食事の振り返りなどがタイムリーにフィードバックされる。

基本機能に加えて有料のオプション機能もある。オプション機能の1つ目は、企業や健康保険組合の管理者が使う管理機能サービスである。管理機能は①分析と②コミュニケーションの機能をもつ。

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①によって、自社の利用状況の把握ができ、自社の従業員の食生活パターンなどの統計データを解析することで、健康経営を進めるための情報を得ることができる。②では、管理者が従業員などの利用者に、直接アプリ上でアプローチすることができる。企業はこの機能を活用し、従業員全体とリスクがある個人の双方にアプローチし、対策を施すことができる。

オプション機能の2つ目は、オンラインで管理栄養士がface to faceでアドバイスを行うサービスである。これは2ヶ月間25,000円/人で、契約している法人を通して提供する。自分に合った管理栄養士や予約時間、場所を選択でき、個々のライフスタイルに合った双方向コミュニケーションにより短期間で食生活の改善が期待できる。上記2点以外にも、活用促進のための様々なオプション機能を、今後充実していく予定である。

クラブの利用促進につなげる、来春には会員向けサービスも開始


同アプリを活用し、法人契約している企業の社員のスポーツクラブ利用を促すことが、同社の目的のひとつである。「企業が法人会員契約をしていても、スポーツクラブの利用者は限られています。このアプリではプッシュ機能で、クラブイベントやプログラムのご案内ができます。また、健康経営に力を入れている企業は確実に増えていますから、アプリを健康経営に活用したいと感じて、法人会員契約のきっかけになってほしいという期待もあります」

今後の課題は、多くの企業と契約を結び、その企業のできるだけ多くの人にダウンロードしてもらうこと。さらに、継続して利用してもらうことである。

「このようなアプリの場合、目標を達成したら利用をやめてしまうケースが多いのですが、一旦目的を達成しても、また食生活を見直したいと思ったときに、再び使っていただければよいと思います。ユーザビリティを重視し、多くの方にルネサンスとの“ゆるいつながり”をもってもいただくことが最大の目標です」 また、同社クラブに所属する会員向けのサービスも来春を目途に準備している。

同社は多くのクラブに管理栄養士を配置しているため、アプリだけでなくリアルな場での食事指導のサービスと連動した展開も視野に入れている。 同アプリを通じて、法人契約している企業のスポーツクラブ利用は増えるのだろうか。バーチャルとリアルをつなげるサービスとして注目したい。

【取材】
フィットネスビジネス編集部:剣持 真由

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子 悟