オープンイノベーションの時代-ヘルスケア事業に必要な5つの視点
2015.02.21 土 オリジナル連載オープンイノベーションとは外部の知見を活用し、これまでにない価値創造につなげる活動のことです。今、日本のヘルスケア業界プレイヤー(事業者)にはこのオープンイノベーションが必要です。その理由として以下が挙げられます。
“ビジネススピードアップの必要性”
→ヘルスケア業界における様々な技術革新は世界同時性で動いており、競合は国内だけではなく、そのスピードは加速している
“連携は世界の常識”
→そもそもヘルスケアビジネスモデルは一社だけでそのプロセスの全てを担うことは難しい
“情報を同じソースから集めている事実”
→従来型の国内企業カルチャーでの開発活動はクローズドで進行し、かつリファレンスする情報源が他社と同様な場合が多く、結果的につくられたビジネスアイデアは極めて似通うというme too現象が多発している
“消耗戦へ”
→似たようなビジネスの勝敗は価格に持ち込まれる
“アイデアを磨く鍛える発想が必要”
→ビジネスアイデア開発プロセスで自前主義による外部との接触を避けるカルチャーがアイデア免疫力の強化に逆行している
日本のヘルスケアビジネスモデルがピカピカに輝き、海外にそのノウハウ・技術を輸出している姿を近未来的なひとつのゴールとするのであれば、現在のやり方以上のスピードが必要なことは言うまでもありません。かつて、リサーチ&デベロップメントという研究開発プロセスが国内企業にとってのスタンダードでした。しかし、これからは違います。コネクト&デベロップメントで行くべきです。外部知見リソースを活用した開発の常体化を具現すべきなのです。共創による事業開発によって、下記の5アップを目指すべきです。
1.“スピードアップ”
2.“刺激アップ”
3.“知見アップ”
4.“学びアップ”
5.“革新性アップ”
昨年後半より日本でもヘルスケア業界においてもaccelerator(アクセラレータ)プログラムが立ち上がり始めました。これは、大手企業主催でスタートアップ企業からの提案をコンテストしたり、ともにビジネスアイデアの精度を上げる協力をしたりしながら事業立ち上げに導くというものです。
このように開かれたフィールドで共創していくオープンイノベーションが間違いなく日本のヘルスケア業界の将来を牽引して行く力になるはずです。
>>>Write by Kohei Okawa
大川 耕平
1960年7月18日 東京生まれ 慶応義塾大学法学部政治学科卒。健康&ウェルネス業界における新事業開発から人材育成、ナレッジ強化、ビジネスマッチングサポートを展開中。1999年創刊の健康ビジネス情報メールマガジンHBW(ヘルスビズウォッチ)の読者は約1000社のビジネスユーザ中心。読者とのミーティングセッションに力を入れている。
・HBW(ヘルスビズウォッチ)発行人
・プロジェクト・マネジメントスペシャリスト
ブログ「健康ビジネスプロジェクトの現場から」http://ameblo.jp/projectgenki/
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