コミュニティが醸成しやすく、皆で取り組む一体感が会員の継続率向上に寄与するとして、米国では実証もされているグループプログラム。
そのなかでも株式会社カリテスが提供するアルゼンチン生まれのダンスプログラム「RITMOS®」は、その楽しさや大きな達成感から、会員から長きにわたり変わらぬ支持を受け続けている。
ヒップホップやラテン、ダンス、サルサトンなど様々なダンスの要素が入り混じったRITMOS®。11曲から成る1時間の構成のなかで次々と変わる音楽や動きが参加者を飽きさせない。3ヶ月ごとに発表される新曲も、会員にとって新たなモチベーションとなり、長く続ける要因となっている。
野村不動産ライフ&スポーツ株式会社が運営するスポーツクラブ メガロス(以下、メガロス)のなかには、RITMOS®を導入してからすでに10年以上経つ店舗も多く、今ではライフワークの1つとして参加し続けている会員も多い。
樋口氏はその魅力について、次のように語る。
「RITMOS®は、数あるダンス系プログラムのなかでも難易度が高いほうだと感じます。すぐにうまくできるものではないからこそ『できるようになりたいから続ける』という方や、音楽に合わせてうまくできたときの達成感が大きく、リピーターとなる方がとても多いです」
一つひとつの振りが少しずつできるようになる日々の小さな達成感、そして3ヶ月後にすべてを通して踊れるようになる大きな達成感の組み合わせが、会員を魅了しているようだ。
もちろんフィットネスプログラムとして、楽しく踊りながらも、きちんとトレーニング効果を得られることはいうまでもない。実際に自身もいち参加者としてレッスンを受けることがあるという樋口氏は、
「ウォーミングアップのゆっくりした動きからハードな動きまでメリハリがあるので、踊っているときは楽しくて1時間があっという間なのですが、終了後はしっかりと運動した後の気持ちのよい疲労感が残ります。それも魅力の1つになっているのかもしれません」と語る。
振りを覚えるという記憶力も大切になるため、身体だけでなく脳もトレーニングできるプログラムといえるだろう。
現在、メガロスでRITMOS®を楽しむ参加者の男女比は3:7。やはり女性比率が高くなっているが「エアロビクスなどを楽しんでいた方ならば馴染みやすい」(樋口氏)と言うように、挑戦した男性エアロビクス経験者のなかには1回で夢中になってしまう人も多いそうだ。
「1人で取り組む方もいれば、参加者同士コミュニティができて、一緒にイベントに参加したりなど、皆さま、それぞれの楽しみ方で長く続けられています。RITMOS®に参加している方のクラブの継続率は、間違いなく高い傾向があり当社としても嬉しいです」今後は、ダンス初心者の方などにもその魅力を知ってもらうべく、「初心者向けのやさしいレッスンを新しく設けて、ステップアッププログラムとしてRITMOS®に誘導するような仕組みをつくってもいいかもしれない」と語っていた樋口氏。
新曲に取り組む際に、15分間のダンスのショートレッスンをはじめに設け、ダンスの基本動作などを練習してから新曲に取り組むなど工夫している店舗もあるそうだ。なお、この新曲発表会は毎回楽しみにしている会員も多く、同社では1つのイベントとして欠かせないものとなっている。お披露目の際には複数のインストラクターでレッスンを行うこともあり、インストラクター同士のコラボレーションがプログラムに新たな魅力を添えている。
樋口氏は「自分でも複雑なリズムをとりながら会員さまにも目を配るという、RITMOS®のインストラクターを見ていると、指導者としても勉強になります」とも語り、RITMOS®を通して指導者としての学びを得つつ、さらにクラブを活性化させていきたいと考えている。
(お話を訊いた方:野村不動産ライフ&スポーツ株式会社 フィットネス事業部 プログラム課マネージャー 樋口直哉氏/編集:フィットネスビジネス編集部)