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【“テクノロジー”を活用したクラブ運営】フィットネスクラブ内外の運動履歴を一元管理し、目標達成をサポート Fit-Link

2017.07.26 水 トレンドサービス

フィットネスクラブ内外の運動履歴を一元管理し、目標達成をサポート


株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)の、フィットネスクラブや日常生活での運動データを一元管理できるスマートフォンアプリFit-Link。今冬、3つの新機能を追加をする。

【今回お話しを伺った方】
株式会社NTTドコモ ライフサポートビジネス推進部 ヘルスケア事業 ウェルネスビジネス担当 永田祐三氏

クラブ評価機能により、施設やレッスンの満足度を把握

今冬、「Fit-Link」はより一層の利便性向上に向けて3つの新機能をリリース予定である。1つめはリアルタイムでのクラブ評価機能だ。この機能はスタジオやマシンを利用した会員が使用後に、施設やレッスンに対する評価ができる機能である(図1)。

「これまでスタジオプログラムの人気や評価については、各レッスンのスタジオ参加数でしか測ることできませんでした。クラブ評価機能を利用することで、レッスン終了後には定量的なデータとして参加者の満足度を測ることができるようになります。また、スタッフツールから評価者がわかるため、低評価をつけた方への個別フォローも可能となり、不満を抱えた会員の退会抑止にも寄与できます。さらに、評価者のコメントを分析することで、レッスンや施設、スタッフ応対の改善点を明確することができるようになります」(永田氏)

◆図1

食事管理、ウエアラブル端末との連携を強化

2つめは食事管理機能の追加。会員がFit-Linkアプリへアップロードした食事の写真に対して、フィットネスクラブのスタッフがリアクションをすることができる。運動だけでなく、食事内容など栄養面でのアドバイスを求める利用者ニーズに応えることが可能となる(図2)。

3つめはウエアラブル端末との連携強化。Apple社から発売されているAppleWatchなど連携可能な対応機種を拡大。他社のウエアラブル端末で取得された歩数がFit-Linkへ自動的に連携される。また、これまで手入力をする必要があった「プール・水泳」の運動データも自動入力となる。今後も、Fit-Linkはこのような新機能を基本機能として続々投入予定です」(永田氏)

◆図2

今冬の3つのリリースは運営者と利用者の双方にとって利便性を飛躍的に高めることだろう。

Fit-Link 導入事例: 東大阪スタジアム

大阪府東大阪を中心にフィットネスクラブを展開する株式会社東大阪スタジアム。小阪フィットネスクラブでも2016年より「HOS LINK」として提供を開始。退会率が高い層に対して積極的にサービスを利用してもらうことでクラブの継続利用につなげていきたい考えだ。

【今回お話しを伺った方】
株式会社東大阪スタジアム HOS小阪フィットネスクラブマネージャー 東坂康司氏

会員ひとり一人の目標に合ったアドバイスが可能に

スマートフォンの利用が一般化したころより、小阪フィットネスクラブでは既存の健康管理システムに代わる最新のシステムを検討し始めた。Fit-Link は利用者が日常で使用するスマートフォンアプリで簡単に運動履歴が記録できることに加え、トレッドミルやトレーニングマシンなどを利用して運動したデータも記録することができ、また施設側も利用者の運動履歴を閲覧・管理することができることにメリットを感じて、導入を決めた。ジムに入会はしたものの、何をすればいいのかわからなかった利用者に対して「HOS LINK」アプリを利用することで、利用者の目的に合わせて運動プログラムを作成したり、より具体的なアドバイスをしたりできるようになった。

「我々のクラブでは新規入会の女性会員を対象に月4回までパーソナルトレーニングが特別価格で受けられるメニューを提供しています。この際にHOS LINK を利用いただくことで運動履歴を確認しながら最適なアドバイスを行うことができるようになりました。また、アプリのプッシュ通知を利用することでスタッフから会員さまに次回のパーソナルトレーニング予定をリマインドしたり運動のアドバイスを送信することも可能です。

結果、以前よりも会員さまとスタッフ間でのコミュニケーションの密度が深まったように感じています。このほかにも、館内での運動履歴がデータとして可視化されたことで、今後は『~を頻繁に利用する人は継続率が高い』といった相関関係も見えてくるのではないかと思います」

退会率が高い層にターゲットを絞ったプロモーションを展開

同店では全会員に対してHOS LINKを訴求するのではなく、あらかじめ利用してほしい顧客層を絞ったうえで、プロモーション活動を展開している。「当店ではターゲット層を49歳以下の女性に絞って、アプリのご利用を薦めています。理由としては入会後の退会率が高い層の会員さまにご利用いただくことで、クラブの継続利用の促進につなげていきたいと考えているためです。年代別で比較してみると、特に20~30 代の女性層は退会率が高い傾向にあるため、アプリ利用を通じて、少しでも継続利用の向上につなげていきたいと考えています」

HOS LINKを利用するためには専用アプリのダウンロード、dアカウントの発行など、当初は利用開始までのハードルになるのではと考えていたが、最近ではほとんどの方が日常的にスマートフォンを利用しているため、設定がネックとなり利用しないというケースはほとんどない。

今後はHOS LINKアプリ内でトレーニング動画を配信するなど、クラブに来館できないときであってもアプリを利用してトレーニングを行っていただける環境づくりに力を入れていきたいと考えています。