FITNESS BUSINESS

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【プロモーション】顧客→ファン→アンバサダーブランドの価値を広めてもらう

2017.11.24 金 トレンドサービス
p88上田

ブランドのファンをつくってSNSを通じて商品・サービスを広める「アンバサダープログラム」を展開しているアジャイルメディア・ネットワーク株式会社。同社に、SNSを使ったプロモーションについて話を聞いた。

【今回お話しを伺った方】

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社  代表取締役社長 CEO 上田怜史氏

顧客→ファン→アンバサダーブランドの価値を広めてもらう


同社は、ブログやTwitter、FacebookなどSNSを企業が活用するときのサポートを行っており、4年半ほど前から「アンバサダー」というキーワードで、ブランドのファンを活性化させてきた。

同社が定義する「アンバサダー」とは、自分の好きな企業やブランドについて積極的な発言や推奨を行うだけでなく、ほかのユーザーへのサポートや、ブランドの擁護まで自発的に行うファンのこと。フィットネスクラブでいえば、来館頻度の高いお客さまのほか、トレーナーやインストラクターなどもアンバサダーとなり得る。

「芸能人や特定のプラットフォーム上で影響力のあるインフルエンサーではなく、ブランドへのファンの度合いが高い人たちをアンバサダーと定義しています。ファンが大切だということはわかっていますが、メーカーなどの場合、お客さまとの接点がないため、ファンがどこにいるのか、どれくらい貢献してくれているのかがわかりません。SNSによって、どのような発信をしているかなど貢献活動が見えるようになっています。その情報を統合することで、価値の高いお客さまが見えます。企業は、お客さまをファンに、ファンをアンバサダーに育成することが必要です」

アンバサダーマーケティングが重要になっているのは、情報量が増え、同時に選択肢も多様化しているため。発信者が限定され、チラシやCMなどマス広告が有効だった時代はヒット商品が生まれやすかったが、SNSの登場以降、情報の在り方が変わっている。
「SNSができる前は、発信できる人やチャネルは限られていましたが、今は個人が情報を発信できるようになっています。そのため、情報の占有度が低く、多様化していて、情報が届きにくいのです。また、サービスや商品も成熟して、コモディティ化しており、生活者はどれを選んでいいかわからないという状態です。そうなったとき、身近な人からの話やクチコミが判断基準となり、行動に影響を与えます。生活者は企業からの情報よりも、身近な人からの情報を信頼することが、調査からも明らかになっています」

拡散されやすい商品・サービスを提供


同社のアンバサダープログラムは、お客さまに呼びかけて、アンバサダーに登録してもらい、商品やサービスを体験、共感した人について、いつ、誰が、どのようなクチコミをしたのかを継続把握すると同時に、友人への拡がりや反応をみていく(図1)。

◆図1

PowerPoint プレゼンテーション


アンバサダーのなかには影響力がある人(インフルエンサー)もいれば、影響力はそれほどなくても身近な人にしっかり伝えてくれる人もいる。インフルエンサーは、実際には利用していなかったり、それほど満足していなかったりするケースもあるため、アンバサダーとしての価値は後者のほうが高い。

「アンバサダー登録の設問では利用状況や意気込みなど負荷の高い質問をあえてしています。そうすることで、本当のファンに登録してもらえると同時に、お客さまは自分がファンであることを自覚してくれます」

企業は、購入時、体験時に情報を発信してもらいやすくなる仕組みをつくることも大切だ。
「お客さまが話題にしたくなること、写真に撮りたくなるものを提供することで、発信しやすくなると同時に拡散されやすくなります。例えば飲食店であれば、デカ盛りメニューをつくる、施設であれば特徴的な内装にするなど視覚的な要素も有効です。伝えてもらいやすくなる努力を企業がすることも必要です。目の前にいるお客さまに満足してもらうことで、その周りにいる人にも伝わるのです」

フィットネスクラブであれば、運動することで身体が変わった、楽しいなど、成果が出た人はポジティブなことを広めてくれる可能性が高い。一方、長く続けても効果が出ない、不快な思いをした、未利用のまま会費だけ払っているなどの場合、ネガティブな情報を発信してしまう可能性がある。目の前のお客さまがどれだけファンになるかが重要なのだ。

SNSを活用し満足度の高い人を可視化


SNSを活用することで、直接接点がない時間もつながりを継続することができるようになっている。
「企業から情報を伝えることもでき、ユーザーの状態を知ることもできる。Yahoo!やTwitterの検索を用いることで、自社の商品やサービスを話題にしてくれているかどうかがわかります。お客さまの投稿に対して反応するかどうかは、企業のスタンスによりますが、ユーザーにとってはポジティブに受け取られることが多いでしょう。そのやりとりをユーザーのフォロワーも見ていますから、接点をつくるには有効です。フィットネスクラブの場合は、直接接点があるのでSNSを通じて反応しなくてもよいかもしれません。また、クレームや誤解などに対しては、放っておくと広まってしまう可能性があるため、フォローすることが必要かもしれません。一方、友人同士の会話に入ることはタブーとされています」

SNSの使い方として有効なのは、満足度の高い人の意見を可視化し、広めること。ユーザーのクチコミを、公式アカウントやwebページ、メルマガなどで紹介することも有効だという。

「満足している人を可視化することで、商品やサービスに相対的に価値を感じていない人もポジティブになります。新しい使い方や魅力を知る機会にもなるでしょう。企業側が気付けていないセールスポイントも見つかるかもしれません」

ステップによってプロモーションツールを変える


これまでの話ではSNSの有効性を伝えてきたが、SNSだけではなく、お客さまと接点をつくることが必要だと上田氏は言う。

「SNSの長所はデータとして効果を測れることですが、お客さまのなかにはSNSを利用していない方もいるはずです。商圏が限られているサービスにおいて、実際のクチコミは非常に有効ですから、SNSを利用していない方でもアンバサダーになり得ると思います。集客という目的であれば、紹介キャンペーンなどはすでに取り組んでいると思いますが、チラシなどではなくアンバサダー経由で特別なプログラムを体験できるなどすると、アンバサダーの承認欲求や貢献欲求を満たすことができます」

プロモーションを行う際に大事なことは、ポートフォリオ型で考えること。
「チラシや看板などマス広告で新規のお客さまとの接点をつくる、webサイトで体験や見学につなげる、メルマガやSNSなど簡単に登録できるもので情報を発信し入会、継続につなげる。そこからファンになってもらうためのものをつくる。ステップで役割を設定すると、何が足りないのか見えてきます」

◆ケロッグ オールブランアンバサダーの事例

PowerPoint プレゼンテーション

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