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池澤さんの美のキーワードしなやかでアクティブなカラダ作り全身のパワーとコーディネーションが必要なトレーニングを行うことで、軽やかなキレのあるカラダと動きを作りあげる。『スーパー・トレッドミル』を使って、ダッシュのポスチャーを習得し、『プライオメトリクス』で、上半身と下半身をセパレートで動かせるトレーニングをする。また、『プライオプレス』は、ジャンプ力をつけ、しなやかでアクティブなカラダを作る。カラダが高い評価を受ける。そのために、池澤さんは、女性自身が持つ細かな筋肉をひとつずつ動かせること、しなやかなカラダになることに重点を置き、指導を続けてきている。オーラを放つ、美しいカラダの作り方 2014 ミス・ユニバース日本代表の辻さんには、動きながらカラダ作りをしたと言う。 たとえば美しい歩き方のトレーニング。歩き方は専門のウォーキング指導者がいるが、その前に、池澤さんが歩けるカラダ作りをする。 「まず行うトレーニングにダッシュがあります。早く走ることではなく、スプリントバイオメカニクスという筋肉の動きを体感してもらいます。適切なポスチャーは、体が前方に6度傾斜して、手の角度は90度。脚を上げた時の膝の角度20度と70度など。専用のトレッドミルで走行面の傾斜やスピードを変えて同じポスチャーをとれるよう、神経と筋肉の連動を作っていきます」 走るという動作は日常生活で最も全身のパワーが必要となる大変な動き。それができれば、座る、歩くといった動作は自然に軽やかにできることになる。 また、プライオメトリクスというトレーニングも取り入れている。床の上に書かれた十字の枠に1~4の数字がついていて、前後左右に飛ぶ。十字のライン上に上半身を固定しながら下半身だけを動かす。 「これができると、上半身と下半身をセパレートして動かす能力が身につきます。そうすると切り返し動作のキレがよくなり、迫力が出るようになるのです」 さらにジャンプ力もつける。 「ジャンプは、下半身の力を上半身に伝え、上半身でとった力をまた下半身に伝える連動です。先ほど説明したダッシュはX軸(横)の移動ですが、ジャンプはY軸(縦)の移動。X軸とY軸が広がるほどベクトルが広がって、しなやかになるのです」 ミス・ユニバースのカラダ作りには、食事も欠かせない。 「食事というのは運動と違って、毎日3回あるわけです。これがずっと続いていきますから、無理をすると、表情に出ます。つまり食事制限でストイックな食事をすればストイックな顔になってしまう。また女性の場合は、女性ホルモンの影響を心身ともに受けやすいので、身体にいいもの、美味しいものを食べることは非常に大事なのです。 「ファイナリストたちにも食事制限はあまりしません。辻さんの場合も、何をどう食べるとカラダや心が美しくなれるかという視点で食事の仕方を提案しました」 とくに食事に関しては、お手軽なコンビニ食や加工食品などには注意が必要だと強調する。 「見た目は食べ物だけど、中身は大丈夫?という視点で食べるものを見て欲しいのです。ヘルシーに見える野菜やおにぎり等でさえ、確かなものかを見極めたいですね。これは、人も同じです。見た目はスタイルがいいけど中身はどうかと。要するに質を重視しないと、美しさは手にいれられないのです」自分だけの美の定義を持つ 「いろいろな方とお会いして感じるのは、美しい人は自分だけの美の定義を持っていると感じます。ミス・ユニバースに求められていることと一緒で、結局は自分らしさ。それを作るのは、トレーニングや質の良い食事も大切なのですが、好きなこと、楽しいこと、美しいものに触れるなどの刺激も非常に大事だと思っています。とくに女性の心身は、生涯、ホルモンの影響を受けやすい。そんな変化する自分も客観視できることが大切です。私自身もホルモンバランスが崩れているなと思ったら、それを受け入れ、できるだけ楽しいなと思うところに行くことにしています」 お客さんとのセッションで「いつも元気ね」と言われることを目標にしている池澤さん。ポジティブな意識を常に持てる環境に自分を置くことが女性の美を支える原動力になっている。March,2015 www.fitnessjob.jp19

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