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「日本の介護を幸せなものにする」という理念のもと、“介護×インターネット”の分野で新しい介護の創造に取り組む株式会社インターネットインフィニティー。同社はケアマネジャー向けの業務支援・情報サイトをはじめ、介護関連企業から要介護高齢者の方々、そのご家族まで、対象別に最適なソリューションを提供すべく様々な介護情報を配信している。2005年に通所介護事業に参入し、2011年にはリハビリ型デイサービス「レコードブック」1号店を日本橋にオープンした。以来順調に店舗数を伸ばし、現在は18店舗を東京23区内で展開している。 一般的にリハビリデイサービスと呼ばれる機能訓練特化型デイサービスでは、マシントレーニングを中心に提供する施設が多い中、レコードブックではスクエアステップやパワープレートを導入するなど、特徴的なリハビリ型デイサービスを作りあげてきた。名称の「レコードブック」は「記録帳」を意味し、長期的な視野での健康づくりをサポートしたいとの想いが込められている。 同事業展開を統括する取締役の藤澤卓氏は、その開発段階で幸運な出会いがあったことも、この形を作り上げる上で大きかったと話す。 「介護事業者として成長性を追求するべく新規事業の市場調査をしたところ、最もニーズが高いと感じたのがリハビリ型デイサービスでした。当社は介護事業では実績があるものの、運動指導や機能訓練については素人で、どのように運営していくべきか思案をしていました。その中で採用活動を通じて、運動指導歴10年の経験豊富なメンバーと出会い、プロのスポーツトレーナーによる本格的な運動指導サービスを土台としたレコードブックの運営モデルを築くことができました。サービスの核が、スポーツトレーナーおよび運動指導であるからこそ、他社とも差別化でき、今後の成長性も見込めると考えています」 レコードブックでは、運動プログラムを大きく3つの要素で構成している。はじめにボールやチューブを使った集団運動で、和気あいあいとした雰囲気で参加者同士のコミュニケーションを楽しみながら準備運動を行う。その後、小グループに分かれ、歩行訓練兼認知症予防訓練の「スクエアステップ」や、筋力向上とリラクゼーション効果のある「パワープレート」を実施。介護予防現場でニーズの高い運動効果が得られる要素をバランス良く、かつ新しいスタイルで提供することに成功している。1号店オープンから丸3年が経ち、店舗数も増えて運営や指導のノウハウも蓄積されてきたことから、2014年フランチャイズ展開も開始。既に4店舗のオープンが決まっている。 同社は、2015年の法改正後もさらなる成長を目指している。 「レコードブックは、お客様やそのご家族、ケアマネジャーの方々からご支持いただいており、『運動指導×介護現場』はとても価値ある組み合わせだと実感しています。ただ、介護の現場での運動指導の価値はまだ限定的であり、十分に浸透していないという現状もあります。2015年の法改正で競争のルール変更が変更になることで、より広範な事業主体が参加し、競争が激しくなることは容易に想像がつきます。その中でも、レコードブックは介護事業者としての強みと、『プロのトレーナーによる本格的な運動指導』の強みを活かして成長していくだけではなく、これまで以上に、お客様の自立支援と、介護するご家族の負担軽減、そして介護給付費の伸びを抑えることによる社会貢献を実現していきたいと思います」介護・医療事業者が手がける運動指導動向CASE02お話を聞いた方藤澤卓さん株式会社インターネットインフィニティー取締役 介護事業部担当レコードブック運動指導者の活躍モデルProfi le名前 戸口翔太さん(27歳)肩書き レコードブック西大井 トレーナー資格 フィットネスインストラクター検定 (フィットネスリーダー・プログラマー) SAQインストラクター レベルⅠ スポーツトレーナー検定 ベーシック スポーツ関連の学校を卒業後、大手スポーツクラブでトレーナー・インストラクター業務を中心に約5年勤務。その際、高齢者支援事業を担当したことをきっかけに、身体の衰えを諦めている方々の身体機能改善に興味を持ち、より専門的に取り組める現職へ転職。その後2013年12月に新規オープンのレコードブック西大井の立ち上げにトレーナーとして抜擢され、現在は同店舗にてトレーナー業務に従事している。Message 3時間という限られた時間の中で、お客様の心と身体を健康に「いつまでも自分らしく」日常を過ごしてもらえるよう、運動を通じてサポートすることが私の職務です。 「レコードブック」ではトレーナーの質がお客様の身体の状態を変えるといっても過言ではないと感じています。そのため、その方に合った最高の運動を提供することが、やりがいであると同時に、入社後最も苦労した点でもあります。しかし、最初は運動を拒否されていたお客様が、徐々に運動の楽しさを理解され、今ではご自身から積極的に運動に参加されている姿を見ると、とても嬉しく、さらに多くの方にお越しいただけるよう、日々精進していきたいと強く思います。20November,2014 www.fitnessjob.jp

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