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で実際に介護者が出た方などを中心に資格をとって当社に登録していただき、その方に地域支援事業や高齢者施設の指導を担っていただくような仕組みをつくりました。フリーのインストラクターに対する雇用創出にも繋がる仕組みづくりを進めてきており、現在登録インストラクターは約1,000名、実際に活動しているのはそのうち250名ほどとなっています。 介護予防事業へのフィットネスクラブの施設活用も進めており、首都圏を中心に東北、名古屋、大阪など延べ約80箇所でサービスを提供してきました。通常自治体のサービスは公共施設などで実施することが多いですが、なかには「場所の提供もお願いします」との依頼で、当社の施設を利用することもあります。すると、一次予防の方はまだ元気な方たちなのでそれをきっかけにクラブに興味をもってくれたり、二次予防の方も、自分とほぼ同年代の方が元気に運動されている姿を見て刺激を受けるようです。そういう意味でも、クラブが行う介護予防事業は有効だと考えています。内容については、最近では一般的に運動だけでなく口腔、栄養指導なども含めてパッケージ化し、提供しています。 認知症予防については、最初、板橋区からの要望で行ったところ、他の区からの依頼も増え、現在では豊島区など複数の自治体で提供しています。また、東京都健康長寿医療センターが開発した認知症予防ファシリテーターという資格があるのですが、同資格認定を行うNPO認知症予防サポートセンターと連携して当鳩ヶ谷に2号店もオープンしました。――次に、これから3~5年のなかで、どの部分に力を入れていこうと考えられているのか、今後の戦略と施策を教えてください。安澤 当社では、先ほど述べたように、これからも総合クラブや訪問での介護サービスの提供など、トータルサービスで地域全体を元気にしていくことに取り組んでいきます。当社の総合フィットネスクラブ事業も開始から35年経ち、契約が満了する店舗も増えてきています。一方で新規出店はなかなか難しい状況となり、これまでの店舗数を維持することが難しくなってきています。そのようななかで介護予防事業はこれから成長が期待できる分野として積極的に進めていきたいと思います。桑田 来年の法改正で、要支援1・2が介護保険から切り離されるため、地域支援事業はまだこれからも伸びしろがあると思いますが、それによりライバルも増えることが予想されますので、慎重に取り組んでいきたいと思います。 それ以外で現在進めている活動は、“元気な街づくり”です。単純にフィットネスクラブを作って「元気になりましょう!」と言うだけではなく、東急グループ各社が協力し合い、医療機関との連携も進め、お子様から高齢者まで、年齢に応じた色々な提供をしたいと思います。具体的なお話はまだ出来ませんが、神奈川県のある地域では、40年前に作った団地の居住者の高齢化が進んだことから、その中にシニア住宅を建て、それをきっかけに、地域の高齢者の皆様に、何か提供出来ないかとの問い社での養成もスタートさせました。認知機能検査に関しては、今までは主に対面式のものが多かったのですが、現在ではグループで映像を使ってできるものがあるので、それもサポートセンターと一緒に取り組みながら広めていきたいと考えています。当社の介護予防運動指導員の養成講座に参加された方の内訳は、1/3が医療関係者、同じく1/3が介護施設にお勤めの方、そして最近増えているのが柔道整復師や接骨院関係者、デイサービスの開設を検討中の方などです。そのほかフリーインストラクターや、就職に有利ということで、専門学校の学生が参加するケースも増えています。 デイサービスにも取り組んでいます。さいたま新都心で開設している「セントラルプライムプラザ ラフレさいたま」では、月~土にわたって要支援及び要介護1・2の方を対象に1日午前・午後の2回、介護予防プログラムを提供しています。入浴や食事は提供していません。現在、約190名の方が通われていて、ほぼキャパシティとなっています。また、iPadを使ったグループワークも導入しています。当初はその反応について不安もありましたが、皆さん非常に喜んでくれています。平均年齢80歳の方々ですが、「無料の地図ソフトを使ってウォーキングルートを決めましょう」などテーマを決める事で喜んで取り組まれています。ときには、以前から参加している方が、新人の方に「私が使い方を教えてあげるわ」というような流れも見られます。ちなみに販売会も行ってみたところ、10台売れました(笑)。皆さん、施設に通われ始めたころは、杖をついたり、うつむきがちだったり、また洋服も地味だったのですが、3~4ヶ月も経つと姿勢がよくなって声にもはりが出て、服装も明るくなってきます。とてもすばらしいことです。同じビルの6階には当社の総合クラブもあるのですが、そこに通っていたが体力が落ちて要支援になってしまい、デイサービスに移ってトレーニングをした結果、再びクラブに戻った方もこれまでに10名ほどいます。これが理想とするかたちですね。昨年の11月には川口市の南セントラルスポーツ介護予防事業の実績介護予防運動指導員養成民間施設向け 出張指導地域支援事業指定管理・(地独)東京都健康長寿 医療センター指定業者」・介護予防運動指導員養成 (全国30校で講座開校) (修了者 4,300名)・高齢者運動指導員養成 (当社オリジナル資格)・認知症予防ファシリテーター養成 (NPO認知症予防 サポートセンターー公認)・その他 大学、専門学校、人材派遣 会社で運動指導員、地域支 援事業で介護予防リーダー、 ボランティア等を養成・有料老人ホーム・介護付き有料老人ホーム・サービス付き高齢者住宅・特別養護老人ホーム・デイサービス・その他・港区・品川区・中央区・文京区・新宿区・世田谷区・豊島区・足立区・板橋区・墨田区・北区・大田区・杉並区・千代田区・東久留米市・小平市・西東京市・志木市・さいたま市・所沢市・川口市・朝霞市・三郷市・越谷市・平塚市・千葉市・神崎町・名張市・堺市・茨木市・城陽市・交野市・京都市・仙台市・盛岡市・栗原市・郡山市 他港区麻布いきいきプラザ 南麻布・麻布・西麻布 ありす・飯倉(5館)港区田町介護予防総合センター (2014/12/22オープン) (6拠点)デイサービス・セントラルプライムプラザ ラフレさいたま・いきいきクラブ南鳩ヶ谷 2店舗全国250ヶ所全国延べ80自治体2014年3月現在16November,2014 www.fitnessjob.jp

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