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トップトレーナーによるファンクショナルトレーニングマーケティ セッションの基本構成①プリハブ(障害予防) フォームローラーなどでのセルフマッサージ、ストレッチ②ピラープレパレーション(柱の準備) ピラーブリッジなどで腹圧を高める動きや、身体の軸を 確認する動きで、身体の柱を準備する③グルートアクティベーション(臀筋の活性) ミニバンドヒップローテーションなどで、動作を始動や 安定を効率的に行えるトレーニングを行う④ムーブメントプレパレーション(動作の準備) ダイナミックストレッチなどで、動きの中で関節のモビリ ティとスタビリティを適切に高めるトレーニングを行う⑤メインのトレーニング それぞれの目的に合わせ、アスリートであれば必要なス トレングスやパワートレーニング、一般生活者であれば 筋力トレーニングやマラソン、ダンスなど⑥リジェネレーション スタティックストレッチ、セルフマッサージなど※目的やその日の体調などにより、随時必要な要素を入れていく※初期の「コアの基礎」フェーズでは、③④がメインのトレーニングにもなる。 理論開発EXOS社(元アスリーツパフォーマンス社ブレント・キャラウェイ氏監修 トップアスリートのパフォーマンストレーニングの提供や、トレーナーの育成に定評のあるEXOS社(元アスリーツパフォーマンス)。ここで行われているトレーニングの考え方がトップトレーナーの間で支持され、「ファンクショナルトレーニング」として一般生活者のトレーニングにも広がりを見せている。 「アディダス パフォーマンス トレーニング」は、EXOSのパフォーマンスディレクターであるブレント・キャラウェイ氏が同社で提供しているトレーニングの考え方とプログラミング法を体系化。一般生活者にも応用しやすいように基本理論を再構築。アディダスと提携して、世界的にファンクショナルトレーニングの啓発を進めている。 基本理論 まず「コアの基礎」をつくるトレーニングからスタートし、「パフォーマンス」「スポーツ/日常生活」のトレーニング要素を付加していく。それぞれの段階で、身体のトレーニングだけでなく、「栄養」「回復」「マインドセット」など、パフォーマンスを高めることを包括的に考えるようポイントが示される。(図参照) 「コアの基礎」では、姿勢や関節の動きに着目し、左右差など姿勢や動きの歪みが生まれている原因にアプローチし、各関節の可動性(モビリティ)と安定性(スタビリティ)を適切な状態に近づけていく。「パフォーマンス」では、それが動き中で活かされるように動きの質を高めるトレーニングを行っていく。そして「スポーツ/日常生活」の段階では、スポーツでは競技特性や、スポーツや日常の環境なども考慮に入れ、必要な時に必要なパフォーマンスが快適に発揮できるトレーニングを行っていく。 澤木一貴さんが経営する澤木ジムでは、パーソナルトレーニング(60分 8,000円+税)、2~5名のグループトレーニング(60分 12,000円+税)、および、2ヶ月の集中プラン(週2回全16回 198,000円)の商品構成でファンクショナルトレーニングを提供している。 クライアントの継続率が9割以上ととても高く、回数券を購入して利用する方がほとんどだという。利用頻度は平均週1回で、利用者層は一般生活者からアスリートまで幅広い。セッションの約1割はグループセッションで、2人の場合は、夫婦、女性のお友達同士など、3~5人のスモールグループは、男性のスポーツ仲間、大学の部活チームなどの利用となっている。そのため新規のお客様は既存クライアントからの紹介が多く、そのことも継続率の高さに繋がっている。澤木さんは継続率の高さについてこう分析する。 「各クライアントの状態や目的に合わせて、姿勢や動作の改善からアプローチするため、トレーニングの初回から成果を感じていただけます。そのいい姿勢や動きが身に着くまで通おうと思われるようです。アディダス パフォーマンス トレーニングでファンクショナルトレーニングにおけるトレーニング要素の優先順位が学べたことで、複数人数のグループセッションでも、それぞれの方の段階に応じて個別性を出すことができるようになり、グループでもパーソナルトレーニングに近い感覚と成果が提供できます」 澤木さんは「ファンクショナルトレーニング」を「動きの最適化」として定義しており、応用のトレーニングではなく「基本中の基本のトレーニング」と位置づけている。澤木ジムがテナントで入るビルオーナーにもアディダス パフォーマンス トレーニングの理論に沿って、パーソナルトレーニングを実施したところ、3ヶ月で腹囲マイナス10㎝、長年患ってきた腰痛と右腕のしびれがなくなった。ディープスクワットでの動作も大きく改善し、日常生活の質が格段に高まったという。こうした成功事例が提示できることも、ジム経営に弾みをつけた。 澤木さんは、今後もアディダス パフォーマンス トレーニングで成功事例を生みだしつつ、それを多くのトレーナーたちと情報共有していきたいと話す。日本でもファンクショナルトレーニングを浸透させ、後進指導にも活かすことで日本のトレーナーの指導レベルを上げることを目指す。澤木一貴さんのファンクショナルトレーニングマーケティングスポーツ日常生活パフォーマンスコアの基礎パフォーマンスプリハブ(傷害予防)リゼネレーション精神・マインドセット競技頻度リハビリ動作スキル環境戦術技術栄養動作栄養教育回復評価コアの基礎ESDエネルギー供給システムパワーJuly,2014 www.fitnessjob.jp15

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