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「キッドビクスサークル」が、中学校での部活動となり、地元メディアも注目 宮崎県でインストラクターとして活動する上村裕子さんが10年ほど前に立ち上げたキッドビクスサークルが、中学校での部活動となり、学校でのダンス必修化によりその活動が地元メディアにも注目されている。 10年前に幼児〜小学生を対象にした「キッドビクスサークル」でダンスの練習を始めた子どもたちが、高学年になすると競技エアロビクスに興味を持ち始め、その後中学校入学の際に、部活として毎日練習できる環境を作りたいと地元の三股中学校に、父兄が「エアロビック・ダンス部」としての活動許可を申請。上村さんは外部コーチとして依頼を受けた。初年度は同好会、その後部活動として認められ、5年目を迎えている。 同部活動には、現在三股中学校1年生〜3年生の22名が在籍しており、競技エアロを中心に、フィットネスダンス、HIP HOPなど取り組んでいる。2012年のチャレンジカップ全国大会出場の際には、地元テレビ局が取材に来るなど、ダンスの認知度が確実に高まってきている。 上村さんは、この部活動の他にも、保育園でのリズム教室、小学校の家庭教育学級、地域型スポーツクラブやフィットネスクラブでのヨガ、ダンスクラス、エアロビクス、三股町民向け健康教室やリズムウォーキング教室なども指導しており、インストラクターの新しい働き方としても注目される。全国こどもチャレンジカップ 2000年からスタートした大会。個人の動作スキルを競う「チャレンジサーキット」と、グループでの作品を発表する「チャレンジパフォーマンス」があり、年齢層に応じた課題のもと、審査がなされる。幼少期の審査項目には「笑顔」などの項目があり、動作スキルだけでなく、楽しくダンスを続けられることを重視していることにも特徴がある。 現在全国14ヶ所でのべ6,000人の子どもが参加し、地方大会を勝ち抜いた子どもが集まる全国大会には800名が集まりしのぎを削る。キッドビクスによりバランス良く高い身体能力を備えている子どもも多く、ここからジュニアエアロビクス世界選手権や、ヒップホップ世界大会に出場する選手も多数輩出されている。キッドビクス02お話を聞いた方 渡辺みどりさん一般社団法人日本こどもフィットネス協会会長、株式会社MWM取締役。1986年にスタジオNAFAでキッドビクスを教え始め、1991年から養成コースをスタート。2000年にチャレンジカップをスタートするなど、子どものダンスエクササイズの普及に努めてきている。DVD監修、著書も多数。★注目の動き★必修化により、学校スポーツの一つに位置づけられ始めたダンス。幼稚園や学校の先生が教えやすい、『キッドビクス検定』を今後提案。 「キッズ・ジュニア層へのダンスの啓発は、27年間続けてきていますが、ダンスが必修化されたことで、これまで地域で地道に続けてきた活動にスポットが当たることが増えているのは嬉しいことです。例えば新潟県長岡市では、チャレンジカップで上位入賞したチームが、教育委員会から表彰を受けたり、宮崎県北諸県郡では、地元の小学校の部活動チームがチャレンジカップに挑戦する姿を、テレビでドキュメンタリー風に紹介されるなど、野球やサッカーなど一般的な学校スポーツと同様に位置づけられつつあることを感じます。フィットネスから生まれたダンスとして、フィットネスの良さである“楽しみながら長く続けることで元気でいられること”を提供できるように、年齢に合う目的の持ち方を紹介したり、1番にならなくても笑顔になれることを重視しながら、子どもたちの指導と、その指導者の育成、大会運営を進めていきたいと思います。この指導エッセンスと指導カリキュラムをまとめた『キッドビクス検定』『ヒップホップ検定』は、フィットネスインストラクターや、幼稚園の先生、学校の先生が、テキストに沿って教えることで、基本的なダンスの楽しさが子どもたちに伝えられる内容になっています。学校や部活動の先生、地域での指導者・インストラクターの方々にも、紹介して、より多くの方に携わっていただければと思っています」August,2013 www.fitnessjob.jp13

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