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ンス」で行うランジやプッシュアップなどにも、ファンクショナルムーブメントならではの身体を3面に使うひねりの動作を加えるなどして、ファンクショナルトレーニングの効果も同時に狙う。 徳永さんはその思いをこう加える。 「フィットネスクラブのグループエクササイズでは、『効果』よりも『楽しさ』を訴求することが多い中、敢えて『効果』を訴求していますので、メンバーの方々の反応を見つつ、将来の開発に繋げていきたいと思います。トレーニングとしては確かなエビデンスがあり、フィットネスクラブとしても正しい方向性での提案なので、広く長く親しんでいただける形を見つけていければと思います」 ティップネスでは、7月にプールで行うHIIT系プログラム「AQUA CAMP」を導入、また、ティップ・クロス TOKYO渋谷/新宿では、6月より「TOUGHBODY」など、安全で効果的なHIIT系エクササイズを拡充していく。撮影協力 スポーツスパ アスリエ旗の台4分間のエビデンスベーストトレーニング HIITの代表的メソッドとなっている「タバタトレーニング」。欧米では一般名詞として扱われるほど広く浸透しており、「Tabata Training」または「Tabata protocol」で検索すると、英字サイトと動画が数多く表示される。 近年の米国を中心にしたHIIT系プログラムのブームを受けて、2013年3月、英国に本拠を置くユニバーサルスタジオインターナショナルが、新プログラム「タバタトレーニングプロトコル」のリリースを発表した。現在商品化と指導者向けマニュアルの整備が進められており、今年12月を目処に、フィットネスクラブ向けのグループエクササイズとしての展開がスタートする。既に、イギリス最大手チェーンのフィットネスファーストでの導入が決まっている。これまでの経緯を、タバタトレーニングの生みの親である立命館大学スポーツ健康科学部学部長の田畑泉教授はこう話す。 「『タバタトレーニング』とは、20秒の高強度の運動と、10秒の休息(インターバル)を8セット繰り返すものとして知られているメソッドです。「タバタ」という私の名前がついているのは、1996年にこのトレーニングから得られる効果を論文で発表したことがきっかけになっています。実はこのトレーニングメソッドは私が開発したものではなく、その原型は、元日本のスピードスケートのヘッドコーチで、現在高崎健康福祉大学の教授である入澤孝一さんが経験の中で編み出したもの。入澤さんは当時スピードスケートで活躍した黒岩彰選手などを輩出した指導者ですが、20秒の高強度と10秒のインターバルという設定にしたのは『選手たちの目が違う』と。当時からインターバルトレーニングは様々なスタイルで採り入れられていましたが、入澤さんが経験から見つけ出した設定は、選手たちが最大限に力を発揮できるものだったわけです。私は、その後入澤コーチと一緒に選手たちの合宿でトレーニングを担当するようになり、コーチとして責任を持って選手たちを指導しようと、このサーキットトレーニングのエビデンスを取ろうと研究し、論文にしました。主なトレーニング効果は、最大酸素摂取量(持久力の指標)を高め、有酸素性・無酸素性運動ともに高い効果が得られることでした。当時この論文を発表した時は、『トレーニング関連の教科書に乗るだろう』とか、『競技選手たちがこのメソッドを使うようになるだろう』とは予測していましたが、意外な展開となったのが、米国の雑誌『メンズフィット』で特集されたこと。〝4分間で高い効果〟がエビデンスとして証明されたことで、米国のフィットネス関係者に瞬く間に広がり、日本初英国育ちのHIITプログラム「タバタトレーニングプロトコル」 田畑泉HIITの導入法High Intensity Interval Training[ハイ インテンシティ インターバル トレーニング]July,2013 www.fitnessjob.jp19

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