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ではエアロビクスインストラクターとして第一線で活動していた。シニアクラスの指導やJリーグのトレーニングコーチをメインに行っていたが、あるとき幼児体操のレッスンを行うことになった。「エアロビクスをベース....

ではエアロビクスインストラクターとして第一線で活動していた。シニアクラスの指導やJリーグのトレーニングコーチをメインに行っていたが、あるとき幼児体操のレッスンを行うことになった。「エアロビクスをベースにしたフィットネスやトレーニング指導を行っていくと思っていたので、なぜ自分が幼児体操を教えるのだろうと思うこともありました。でも、このときの幼児体操との出合いがOKJにつながっています。興味がないことでも、実際にやってみることが大事なんだと思うようになりました」その後フリーになり、1988年にはジャパンカップ女子シングルで優勝。全国でレッスンを行い、親子フィットネスのクラスも定着し始めたころ、結婚が決まった。上田さんの結婚相手は、青果市場の卸業者の跡取り。インストラクターの仕事は辞め、若女将として生きていこうと心に決めていた。しかし、ちょうど妊娠が発覚したため自分の時間をもてることになり、もう一度フィットネスの勉強をすることにしたのである。「親子のフィットネスを本格的に展開させていくために、もっと知識が必要だと思いました。学生時代よりも猛烈に勉強しましたね」その後、大学の先輩である有吉与志恵さんの会社で「O&K」という名前で指導者育成を中心に活動していたが、有吉さんからアドバイスを受け独立を決心する。そして、1991年7月、「親子・キッズ・ジュニア」のレッスン指導、指導者育成を行う「OKJエアロビックファミリー」を立ち上げた。その後、品川健康センターができるときに声をかけられて親子フィットネスのクラスをつくることになった。OKJは、養成講座を受けた認定インストラクターと契約を結んでクラブなどにレッスンを提供している。全国から親子や子どもの指導を目指す人が集まり、今では8人のメインスタッフと全国約200人の指導者を抱えている。「子どもとママの笑顔があったから、苦労を苦労と感じなかった」と話す上田さんだが、活動していくうえで何度か立ち止まったこともあった。「私は自分が『これだ』と思ったら時間を忘れて突っ走ってしまうんですね。でもすべてのスタッフがそうではありません。OKJを立ち上げて間もないころ、スタッフの1人に『どうしてそんなにがんばるんですか?』と聞かれたこともあります。そのときは必死だっただけなのですが、そこでふと立ち止まりました。今は、ペースをゆるめたい人がいれば対応できる体制になっていますし、それぞれが自分に合ったペースで働けるようにしています。立ち止まったから見えてきたことだと思います」上田さん自身も、子どもが小さいころは迷うことも多かった。自宅に事務所を構えていることから深夜まで仕事に没頭してしまうことも多く、「これでよいのだろうか」と考えることもあった。立ち止まっては走り出すことの繰り返しのなか、「子どもとママの笑顔を見たい」という思いが勝り、これまで続けてきた。「仕事だけど仕事を忘れて、参加している人たちのために指導しているときが一番楽しいですね。OKJのマインドとして『収益を追求しなくても、信頼を得られるレッスンを行っていれば後からついてくる』ということが根底にあります。ママや子どもが笑顔になってくれるのが嬉しいんですね。体育が嫌いだった子どもが好きになったり、うつむいていたママが元気になったりすることが、私にとってのやりがいです。たくさんの親子と接しながら、今何を提供すればよいのかを考えてプログラムを普及させていくことに、醍醐味を感じています」まず内容を充実させるために、これまではプログラムの作成に時間を割いていた。それはこれからも変わらずに、上田さんのアイデアでますます充実されていくことだろう。同時に、現在は株式会社化に向けて少しずつ歩みを進めている。「子どもとママを笑顔にしたい」という思いをより具現化していくために、会社として組織を整えていくことも必要だと考えるようになったためである。「『利益追求ばかり考えているとプログラムの内容が浅くなってしまう』という思いがどこかにありました。でも、そこで得たお金を使って親子フィットネスを広めることで、より多くの人が健康になる手助けをできるかもしれないと思うようになりました」マタニティからベビー、キッズ、ジュニア、そしてシニアまで指導してきた上田さんが思うのは、「豊かな生活を送るために、愛されて生まれてきたという自信と健康は欠かせない」ということ。子どもの低体力化や産後鬱、カプセル親子(常に近くにいて依存し合っている親子関係)などの問題を少しでも解消していくことが、上田さんの望みでもある。「レッスンに参加して笑顔になるママを見ることは嬉しいですが、本当に悩んでいる人はレッスンに足を運ぶところまでもいかないと思うのです。行政などと一緒に、そういう方たちが参加するきっかけづくりをしたいと思っています」上田さんが楽しみながら仕事に邁進できるのは、家族の理解があってこそである。家族の協力を得ながら、今日も全国の親子が笑顔になるためのプログラムづくりに励んでいる。品川健康センターで、「わくわく親子・体操名人」のクラスを指導。03仕事と思わず参加者の笑顔のために04組織を整えて全国の親子を元気にするOKJエアロビックファミリーOKJ認定インストラクターにより、親子、ベビー、キッズ、ジュニアなど、全国500近いクラスを展開。子どもの体力づくりはもちろん、パパとママの健康づくり、親子のコミュニケーションの場として多くの人が参加している。Products名前の由来親子・ジュニア・キッズの略。「OK、大丈夫!」所在地東京都品川区南品川2-16-2Tel 03-5715-0186webサイトhttp://homepage3.nifty.com/OKJ/設立1991年7月資本金250万円組織8名収支構造【売上】レッスン、養成講座、物販【経費】人件費、スタジオ使用料、広告宣伝費、事務所運営費January,2012 www.fitnessjob.jp31Organization DataOKJエアロビックファミリー