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月刊NEXTPCJune,2011 www.fitnessjob.jp33ラける温郎くん。一見すると、自由奔放に振る舞う温郎くんを小夜子さんがフォローする形で成り立っている夫婦にも見えるのだが、話を進めているうちに気付いた事があった。....

月刊NEXTPCJune,2011 www.fitnessjob.jp33ラける温郎くん。一見すると、自由奔放に振る舞う温郎くんを小夜子さんがフォローする形で成り立っている夫婦にも見えるのだが、話を進めているうちに気付いた事があった。温郎くんは完全に小夜子さんの手のひらでしっかりとコントロールされているという事に(笑)。「私は、久保田のクリエイティブな部分を引き出してあげたいと思っています。将来的には彼の才能が最大限に引き出せるような、環境づくりをしてあげることが夢なんです」今では、東京近郊7ヵ所もの場所で、主にエアロビクスの動作スキル向上を目的としたスクールを二人で開催しているというが、ここでもお互いの役割ははっきりしている。「久保田のレッスンプログラムはもちろんですが、お客様への対応の仕方などは、本当に参考になります。私にはない感覚を彼は持っているので、その部分を前面に出してスクールは行っています」返す言葉で温郎くんが、「僕は、細かな事務作業が苦手なんですね。月謝袋の用意や確認、振替受講日の設定、受講生への連絡など、ついつい後回しにしがちなのですが、小夜子がそういった表に出ない部分を用意周到に準備してくれているので、僕はお客様の前で伸び伸びとクラスを行わせてもらってます」時折、目と目を合わせ、お互いが発する言葉を確認したり突っ込みを入れ合う二人。〝あうん〟という言葉がぴったりはまる、信頼関係がそこには見て取れた。さて、そんなお二人であるが、二人の今を語るには絶対に欠かせない人からするのだが、諸々のタイミングが合わず、再び撃沈。この時点で小夜子さんは完全に諦めたというが、最初の告白から六年が経った頃、なんと、温郎くんの方からお付き合いの申し入れをすることとなる。「僕は、小夜子の事をずっと気になっていました。でも、いろんなしがらみやタイミングが悪く、なかなかお付き合いできる状況にならなかったのですが、彼女が業界で活躍する姿を見る機会が増えていくにつれ、彼女への思いが本物である事に気付き、次は自分の番だと思い、彼女に自分の想いを告げました」そして、二人は付き合いをはじめ、二年後、結婚する事となる。夫婦として同じフィールドで仕事をすることとなったお二人なのだが、夫婦であるメリット・デメリットはないのだろうか。お二人どちらともなく聞いてみると、奥様である小夜子さんが「メリットしかないんです!」と、きっぱりと確言してみせた。その横で、誇らしげな表情を浮かべる旦那様温郎くんにも話を聞いてみると、「僕もメリットしか思いつかないんです。彼女は僕にはない、細やかな気配りが出来るので、仕事も私生活も本当に助けられています」更に小夜子さんも、「久保田のことはインストラクターとしても人としても心から尊敬しています。本当は、明確なビジョンが語れない男の人は心配だったのですが、久保田にはそういう対外的な体裁を超越したものを感じるんです。彼なら何かやってくれそうだと心底思えるんです」と、話す小夜子さんの隣で、ネット配信用のカメラに“ドヤ顔”でおチャるという事かと想像を膨らませながら話を聞き進めると、「私たちはエアロビックダンス指導部という部活に入っていたのですが、その中で彼は常に周りを楽しませる悪ガキのような目立った存在でした。でも、本当は真面目で誠実な人でしたので、そのギャップに自然と惹かれていきました」そして、〝最初〟の告白となり、めでたくお付き合いすることとなるのだが、なんと一週間で小夜子さんは温郎くんから別れを告げられることとなる。「正直、好きかどうかも良く分からないまま、お付き合いの申し出を受けてしまっていたんですね。これでは小夜子に失礼だと思い、別れる事にしました」その後、二度目の告白も小夜子さん物がいるという。以前、この連載にもご登場頂いた石塚直樹さんがその人だ。石塚さんはお二人が専門学校時代に入っていた部活、エアロビックダンス指導部のコーチであったが、今でも公私ともに可愛がってもらっているとのこと。今でこそ、この業界を引っ張る活躍を見せる二人ではあるが、もともとこの二人、エアロビクスインストラクターとして活動するつもりはなかったという。そんな二人をこの業界に引き込んだのも石塚さんだ。温郎くんが当時を振り返り、石塚さんに感謝の気持ちを話してくれた。「特に僕はお世話になっていて、専門学校卒業後、特に目標もなくアルバイト生活を送っていたのですが、そんな僕に『やる事がないならインストラクターをやれ!』と、半ば強引に勧められました。しかし、直樹さんは言葉だけではなく、住む場所から仕事まで、ありとあらゆる面倒をみてくれたんです。小夜子も同じように直樹さんには公私ともにお世話になっており、今の僕たちがあるのは直樹さんのお蔭と言っても過言ではないんです」最後に今後の展望を聞いてみた。「僕は今、エアロビクスの『振付』に面白さを感じていて、幸い喜んで頂けるケースが多いんですね。この『振付』をエアロビクスという限られたスペースだけではなく、他ジャンルでも認めてもらえるようチャレンジしていきたいと考えています」小夜子さんはどうだろう。「私は将来的には子供も欲しいので、その時に久保田のサポートが十分に行えるよう、〝今〟を大切に、支持してくれるお客様に感謝の気持ちをしっかりと伝えられるような活動をしていきたいと思っています」お互いが自分の役割を理解し、夫婦で一つのビジョンを描き、叶えようとしている久保田・田中夫妻。将来をしっかりと見据え、誠実に頑張る二人をこれからも応援していきたいと思う。取材後記有限会社スポーツゲイト代表取締役社長有限会社スポーツゲイトホームページURL:http://www.sportsgate.co.jp個人BLOG:http://ameblo.jp/sportsgate2001/終始、小夜子さんがリードする形が印象的だった今回の取材。この二人、本当に役割が明確だ。私の質問に対し、レシーブからトスまでのお膳立て担当が小夜子さん、そして、最後のスパイクを決めるのが温郎くんという必勝パータンが備わっている。二人でボールを拾いにレシーブに行ったらどうなるか、スパイクを二人で打ちに行ったらどうなるか、紆余曲折を経て結婚しただけの事はあり、さすがに良く分かっている。本人達曰く、『若いインストラクターから目標となる存在になれれば嬉しい』とのことだが、既に、目指すべき夫婦インストラクターの形と感じた人は少なくないはずだ。INTERVIEWER丸山寛このインタビューが動画でも楽しめます!PC/iPhone対応NEXTデジタルブックからご覧いただけます。今回のゲスト・本間友暁さんと丸山寛さんのインタビュー現場レポートとサイト限定のスピンオフトークを公開!誌面がもっと楽しめる内容満載です。iPhone