妊娠中の適度な運動で、ママも赤ちゃんも健康に
2017年3月13日
妊娠中、食事に気をつけている人は多いと思います。
妊婦さんにとって、食事と同じように大切なのが、運動することです。
運動習慣のある人は妊娠中も続けられる
妊娠中は運動をしてはいけないと思っている人も、多いのではないでしょうか。
しかし、アメリカのスポーツ医学会、日本の産婦人科学会の最近の研究では、妊娠前から続けている運動についてはやめる必要がないことがわかっています。
とはいえ、通常とは身体の状態が異なりますから、お腹を圧迫するもの、うつぶせになるもの、人やボールにぶつかるもの、転倒の恐れがあるものなどはいけないといわれています。
ただ、普段は運動をしていない人が、妊娠して運動を始める場合は、安定期に入って医師の許可を得る必要があります。
運動をしたいと思っている人は、妊婦健診で遠慮せずに聞くようにしてください。
妊娠の経過によっては安静が必要な方もいるからです。
もともと運動をしていた人は、自分でできる運動のレベルをわかっていることが多いでしょうから、続けても問題ありません。
妊娠初期でも影響はないといわれていますが、妊娠が成立するかどうか不安定な時期の運動は控えることをおすすめします。
万が一何かあった時に運動が原因かも?と思っても原因を追及することは難しく、運動をしたことを後悔してしまうことがあるからです。
適度な運動で、胎内の赤ちゃんが成長
妊娠中の運動がなぜ大事かというと、胎内の赤ちゃんは、ママの酸素でエネルギー分解をして育つためです。
ママの血液の循環が悪いと、赤ちゃんに酸素が届きにくくなってしまいます。
ひどい冷えなどが胎児の発育に影響する可能性もあります。
運動をして血液循環をよくすることで、赤ちゃんが成長するのですの成長や母体の健康に重要です。
また、習慣的な適度な運動が早産のリスクが減ったり、糖尿病や高血圧症なども防げたりすることもわかってきています。
では、運動をしていなかった人はどのような運動をすればよいのでしょうか。
もともとほとんど歩いていない人であれば、少し歩くだけでも効果があります。
おすすめはショッピングモールを歩くことです。
ショッピングモールは、温度も調整されていて、天候も気になりません。ソファーやカフェなど休む場所もあります。そして、助けてくれる人がいます。また、楽しいので歩くのが苦になりません。
体調がよければ、階段を昇り降りするのもよいでしょう。
時間や速さは、自分で少しだけきついと感じられる程度が目安です。
通常のウォーキングでは、一定の時間、速足で歩くことで運動効果を求めますが、妊娠中のウォーキングは体力や筋力を落とさないためのものです。
疲れたり、お腹が張ったりしたら休んでください。
普段の自分の生活にプラスαになれば、それで十分です。
ヨガやストレッチも妊娠中の運動にはよいでしょう。
ただし、それまで経験のない運動をする場合、マタニティ向けの教室に行くことをおすすめします。
妊娠中は身体が重く、動くのが億劫になるかもしれませんが、赤ちゃんとママ自身の身体のために、適度な運動をしていきましょう。
☆大塚 ひとみ