理学療法メソッドで構築したプラチナプログラム
2017年3月1日
プラチナプログラムというものを聞いたことがありますか?
パーキンソン病の運動療法プログラムとトレーニングの分野でエビデンスがあるエクササイズを組み合わせて構成したプログラムです。
効果の高い介護予防プログラム
このプログラムでは、4つの運動要素(①運動神経活性化運動、②姿勢制御活性化運動、③関節機能向上運動、④抗重力筋強化運動)がバランス良く入るように15~20程度のエクササイズをインストラクターが選んで提供しています。
手軽にエビデンスのある効果の高いプログラムを提供できることから、介護予防プログラムとして急速に浸透し始めているのです。
またプログラムの中には運動機能評価項目が盛り込まれており、指導者は厚生労働省推奨の測定項目の測定方法も習得できることで受ける側に効果を実感していただける内容となっています。
プラチナプログラムは、理学療法士とトレーナーで構成されたチームが、2013年から開発をスタート。プレコリオプログラムのようなパッケージにまとめ、2014年から指導者育成も含めた展開を加速させています。
大きな特徴は、介護予防に目的を特化して、理学療法やトレーニング分野ですでにエビデンスがあるエクササイズ要素を組み合わせていることです。
4つの運動要素のうち、①の運動神経活性化運動プログラムは、パーキンソン病の運動療法として医学的にも認められているプログラムを参考にしています。
②の姿勢制御活性化運動は、バランスセンサーの機能を高めるため、重心移動を認識する足裏の感覚機能を高めるとともに、体幹部の関節をやわらかく使えるようにすることで、重心やバランスを安定させるメソッド。公衆衛生学会でエビデンスが認められています。
③の関節機能向上運動は、ストレッチで可動域を広げるとともに、関節に適切な動きや圧をかけることで関節の滑液分泌が増えるというエビデンスが得られているエクササイズです。
そして④の抗重力筋強化運動は、筋肥大や筋力増加にエビデンスのあるスロートレーニングを採り入れられています。
参加者の効果
このプログラムは、2011年から大島の介護予防運動事業として採用され、高齢者運動指導士Ⓡがレッスンを提供しています。
ある60歳男性参加者は、パーキンソン病の症状が進み、字が書けなくなっていたが3回のレッスン参加で自分の名前を3年振りに書けたと喜んでいました。その後も継続して参加し、現在では自分で愛車を運転して参加できるようになるまでになったのです。
また椅子から立てなくなった90歳女性は最初、杖を付いてレッスンに参加していましたが、1回のプログラム実施で立ち上がりが軽くできるようになり、帰りは杖なしで帰宅するなど、確実な効果が得られています。
☆LIVE編集部