FITNESS BUSINESS

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クラブ外の運動データ活用で新たな顧客体験創出へ 

2016.09.15 木 テクノロジー トレンドサービス

屋外でのデータ把握を新たな価値提案へつなげる 

現在、からだステーションの利用者は会員数の約10%弱程度。当初はICT サービスに抵抗があると考えていた高齢者層の会員においても60代で約20%強の加入率と好評を得ている。今後、利用者拡大に向けては入会時のオリエンテーションに加え、既存会員への使用価値の訴求が重要になる。

「有料サービスとして提供している以上、会員さまには商品の使用価値を感じてもらう必要があります。単純に歩数や活動量のデータ取得ができるだけでは、従来からある万歩計などの活動量計と変わりがないため、クラブ側では取得されたデータをもとに、お客さまに対して新たな価値提案を行っていく予定です。クラブ外でのデータ取得が可能となったことで、例えば、ダイエット目的のお客さまに対し、これまではクラブ内でのトレーニングや有酸素運動の指導だけだったところを、屋外でのサークル活動やマラソン大会などを提案することが可能となるため、運動にプラスαでスポーツの“楽しみ” を感じていただけるのではないかと思います。

20150611_新時代の自治体マーケティングポールウォーキングなど屋外でのサークル活動を充実させていきたいとしている

フィットネスクラブを街の健康ステーションへ 

今後は、会員の利用者拡大に加え、東急グループ各社との連携により、東急電鉄沿線に住む住民の健康をトータルにサポートしていきたいという。「東急グループには多くの企業がありますので、今後はこれらの企業と連携を深めることで、『からだステーション』を利用したサービス価値を高めていきたいと考えています。

例えば、東急バスと連携してヘルスツーリズムツアーを開催し、ツアー期間内に活動量を計測してみる。すると、意外に運動していることを実感いただけるのではないかと思います。これまで把握できなかったデータを可視化することにより、楽しみながらでも実は運動ができていると感じていただけるのではないでしょうか」

近年、成長を遂げているフィットネスクラブに共通するのは、対象顧客自身がライフスタイルとしてフィットネスを習慣化しやすいようにサービスデザインされていることにある。今後は総合型クラブを中心にクラブ外のサークル活動などを展開し、高いエクスペリエンス(経験価値)を生み出す動きがより活発になると予想される。その取り組みを陰で支える「からだステーション」は今後のクラブ運営には欠かせないサービスとなるのではないだろうか。

後編:データを活用しライフスタイルサポート型クラブへ(10月12日公開)

【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子  悟

【インタビュー・協力】
導入店舗:東急スポーツシステム
運営推進部マネージャー髙谷 篤志氏

Sponsored by 豊田通商株式会社 

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