FITNESS BUSINESS

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成功する小規模目的型ジム・スタジオの経営・運営

2018.09.25 火 トレンドサービス 業界動向 ヘルスケア/ウェルネス オリジナル連載

【講師】
■パネリスト
株式会社カーブスジャパン 代表取締役会長兼CEO 増本 岳氏
Y’s SPORTS AND ENTERTAINMENT 代表取締役 山本晃永氏
CROSS MEDIA GROUP 代表取締役 小早川幸一郎氏
株式会社フィットネスビズ 代表取締役社長 伊藤友紀氏

■ファシリテーター 
フィットネスビジネス 編集長 古屋武範
(以下、敬称略)

―まずは近況を含めて、自己紹介をお願いします。

山本:当社はスポーツのトレーナーを育成・派遣する会社ですが、2012年からはマイクロジムの経営も始め、現在は世田谷に2軒、横浜に1軒、さらにフランチャイズですが青森にも店舗があります。ジムはパーソナルトレーニングを中心にしながら、介護やリハビリに対応したサービスにも取り組んでいます。

増本:当社は「女性だけの30分健康体操教室 カーブス」として、50 ~70代という比較的年齢層が高い方を中心にサービスを提供しています。設立から13年経った現在の店舗数は1,907軒、会員数は82万5,000人となりました。

小早川:当社は母体が出版事業をやっておりまして、経営の多角化ということで、1年前に「ZERO GYM」という疲労回復をコンセプトにしたジムをオープンしました。この1年、古屋さんにいろいろと業界の方を紹介してもらったり、また多くのTVや新聞、ラジオ、雑誌などに取り上げていただきました。「日経TRENDY」(日経BP社刊)の「2018年ヒット予測100」では、1位がAIスピーカー、2位がライブコマース、3位が疲労回復ジムとして、当社のジムを取り上げていただきました。店舗はまだ1軒ですが、1年経ち、お客さまの反応に自信をもちましたので、多店舗展開も考えています。

伊藤:当社はフィットネスクラブの運営とコンサルティングを大きな柱にしていまして、クラブ運営では「健康習慣クラブALIVE」という小型クラブを展開しています。現在は、神奈川県の平塚市と大和市、さらに同じモデルを別ブランドで、業務委託で運営しているものが神戸のほうにあります。現在はその3軒と、ジム・スタジオ型クラブの「VIVA板宿」を運営しています。小型クラブのほうは成果とコミュニティにフォーカスしており、フィットネスという枠にとらわれずに、共同体としての価値観を提示したいという想いで取り組んでいます。小型クラブは店舗展開を始めて2年ほど経ったところです。

―ありがとうございます。皆さまの施設の特徴や、特にお客さまがどんな部分に魅力を感じて通っているのか、教えていただけますか?

山本:当社のジムは、パーソナルトレーニングのほか、日本代表選手のケアも行うスタッフのボディケアなども行っています。さらに、高齢者のデイサービスがあります。私たちトレーナーがつくる運動プログラムと、元劇団四季で21年間トップとして活躍していたスタッフがおりますので、その者がつくるエンタテインメントプログラムの2本を柱にしたデイサービスを、3時間ほどで提供しています。そのほか、夕方からは部活動の子どもたちがリハビリに来ます。

先ほどお伝えしたように、トレーナーにはいろいろなアカデミックバックグラウンドの者がいて、私のように海外で学んだスタッフもいれば、理学療法士や鍼灸マッサージ師もいます。それぞれの長所を活かしたビジネスモデルづくりということも大切にしていて、例えば理学療法士には、若年性脳血管障害になった方はリハビリの日数が限られているという問題に対して、パーソナルリハビリというコンテンツを提供してもらっています。

大体、朝7時半から主婦の方々がいらっしゃって、10 ~ 13時まではデイサービス、13時以降はシニアの方や再び主婦の方が来て、夕方からは子どもたち、夜は22時まで営業しておりますので、仕事帰りのビジネスマンが来るというような流れになっています。

―施設の広さは?

山本:40坪くらいですね。小さいですが、ロッカーや簡易シャワーもありますし、高濃度炭酸泉も導入しています。アスリートにはそこで疲労回復をしていただいたり、デイサービスの高齢者の方々には足湯として提供させていただいています。

―スタッフのなかには元俳優の方もいるというこことでしたが、その方は具体的にどんなサービスを提供しているのですか?

山本:ボイストレーナーとしてレッスンをしてもらっており、当社主催でコンサートなども行っています。また、エンタテインメントのプログラムとして、運動と音楽をミックスしたようなプログラムを監修してもらっており、ご参加者からはとても好評です。

増本:当社のお客さまは、女性のみ、平均年齢は63歳、50 ~ 70代が中心ですが、全会員さまの約40%が60代と、いわゆる団塊世代が中心となっています。お客さまの大半が今までフィットネスクラブに行ったことがなかったという方々です。以前調べたところでは、会員のなかで過去も含めてフィットネスクラブに行ったことがある方は5%、残り95%の方はフィットネスクラブ未経験かつ運動未経験でした。

お客さまに聞くと20%くらいは「運動習慣があった」と言うのですが、内容を聞くと「バス停1つ分歩いています」など、ウォーキング程度なのですね。そのような、実際はほとんど運動習慣がなかった方々に、運動を始めていただき、続けてもらうことをコンセプトに取り組んでいます。具体的には、運動をしに来るというより、健康の維持や生活習慣病の予防、血圧が上がったから、またはメタボで膝が痛い、腰が痛いなどの健康目的で当社に来ていただいています。そのため「健康体操教室」と謳っています。

小早川:当社は小規模ジムということで、40坪ほどのスペースで、最大6名までのセミパーソナルのプログラムを提供しています。プログラム内容は、自重運動とストレッチ、瞑想、脱力の4つのフェーズを75分間で行います。1回あたりの料金は、月4回5,000円、月3回6,000円、月2回7,000円、そしてドロップイン8,000円と、ほかと比べてやや高めになっています。価格は、ホテルでマッサージなどを頼んだときに支払う金額を参考にしました。コンセプトを「疲労回復ジム」としたのは、私自身、こういうのがあったらいいなと思っていたからです。

お客さまの年齢は40 ~ 50代が多くなっています。当初は主に男性が来るだろうと予想していたので、男性のクラスを多く用意しており、試しで女性用のクラスをつくった感じだったのですが、今は6:4くらいで若干男性が多い程度となっています。

もともと意識が高い男性ビジネスパーソンをターゲットにつくったので、9:1や8:2ぐらいで圧倒的に男性が多くなると考えていたのですが、始めてみたら女性も多く、女性の社会進出が進んでいることを感じました。外資系や大企業にお勤めだったり、女医の方も結構いらっしゃいます。そのほか、千駄ヶ谷、新宿、代々木や六本木、麻布などで働くアッパーミドル層が来ています。

伊藤:当社のクラブは、広さは45 ~50坪、最大10名の小グループ形式をとっています。「健康習慣クラブ」という名前の通り、“習慣化”してもらうには、通う時間と曜日を決めてもらうことが大事な要素だと考え、そのようにしました。1レッスンは45分、ストレッチ、筋トレ、バランス、ケアという流れで組んでいます。提供価値としては脱メタボ、脱ロコモ、脱痛み、アンチエイジング、認知症予防です。この5つに対してカバーできれば、少なくとも一般生活者は健康でいられるのではないかと考えたことが理由です。

コミュニティの部分に関して、継続してもらうにあたっては、サイズ感を大事にしているので、お客さまとの関係づくりには特に力を入れています。年代的には40 ~ 70代が多く、安全に配慮して行いますが、やはりギリギリの負荷で行わなければ身体は変わりませんので、皆さまには息が荒くなるほど追い込んでやってもらっています。

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