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成功するマイクロジムの集客手法 -後編

2016.03.25 金 TR-キャリアビジョン

集客はLTVやCPOでシビアに計算を

集客について「口コミで広がるから大丈夫」「以前指導していたお客さまが来るといってくれているから大丈夫」というように、楽観的に考えている方が多いのですが、この状態で起業すると、後から痛い目にあいます。もっとシビアに考えましょう。

これから 集客方法について述べますが、まずは次の3つを抑えてください。

1.LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)

お客さまが入会し、退会するまでに支払う合計金額のことです。当社なら月4万円です。6ヶ月平均なら当社のLTVは24万円になります。これは大きければ大きいほどよいです。

2.CPO(Cost Per Order:顧客獲得単価)

1人ご入会いただくのにかかった費用です。例えば、HPの作成に120万円かかったとしましょう。それを2年使うのであれば、1月あたり5万円がその費用となります。そのHPで何人獲得できたかで考えるのです。これはLTVとは逆で、低いほうがいいです。

3.時間帯効果

トレーナー兼オーナーは忙しいので、時間に対する効果がどれだけあるかについても、シビアに計算してください。

この3つを抑えたうえで、何人集客する必要があるかを考えましょう。なお、LTVは、長期継続してくれている方がいると平均値が高くでやすいので、私は中間値を出しています。こちらのほう現実的かと思います。

集客方法は特徴に応じて使い分ける

集客方法には次のようなものがあります。立地や対象などさまざまなことを考慮したうえで、最適なものを活用しましょう。

1.web

webは、Facebookなどいろいろなものがありますが、HPは基本です。このベースがなければ、紙媒体でいくら集客をしても、1回きりの効果になってしまいます。紹介や看板の効果は「お客さまが来たらいいな」程度で考えておきましょう。HPの作成費は無料から100万円程度かかるものまでさまざまなものがあります。以下に最近人気のツールを2つ紹介しておきましょう。

「WIX」:無料のHP作成サイトリンクさせる方法がよいでしょう。

「あきばれホームページ」:初期費用が5万円ほど、月額5,000円ほどで SEO対策も行ってくれるサイト

ここで、ストックメディアとフローメディアについても覚えておきましょう。ストックメディアはブログなど、情報が蓄積されていくもの、フローメディアは、TwitterやFacebookなど、情報が流れていってしまうものを指します。要するに、ブログではひっかかる情報が、Facebookではひっかからないのです。この部分をよく理解したうえで、情報の出し方を考えるとよいと思います。長文ならFacebookではなくブログに書き、Facebookからリンクさせる方法がよいでしょう。

2.紙媒体

雑誌やフリーペーパーを利用するのが現実的でしょう。基本的に有料ですが、取材なら無料で宣伝してもらえます。独自性の高いものを打ち出せば、取材してもらえる可能性が高くなります。

3.チラシ

ポスティングや手渡しなどは、一般的な反応率が0.01~0.05%程度ですから、100枚配ったが1人も来ない、ということも当たり前です。それを把握したうえで、チームの意識を高めるためにあえて行うというならばもちろんよいでしょう。しかし「これだけ配れば1人ぐらいくるだろう」という甘い考えで行うと、がっくりくるかもしれません。

4.お客さまおよび同業者からの紹介

今通っている方からの紹介はもちろんのこと、同業者のトレーナーからの紹介もあるといいですね。自分の強みを明確にして、役割分担をすればトレーナーからの紹介も増えてくるはずです。

5.紹介しやすいシステムをつくる

紹介しやすいカードやツールをつくるのはお勧めです。特に、入会直後は人を誘いたいと思う気持ちが強いはずなので、入会直後に「今、紹介したら特典があります」などとキャンペーンを行うといいでしょう。
なお、新規の顧客を獲得することももちろん大切ですが、コスト面や、お客さま、トレーナーの満足度を考えると、やはりリピーターをつくること、要するに継続に力を入れたほうがいいと思います。そして、継続の鍵は初期定着です。

当社の場合は、1~4回目までに離脱する方が多かったので、その4回は1時間のトレーニング後に30分間フォローの時間を設けました。また、その期間は宿題などを記したメールも送るようにしたのですが、そちらも結構喜んでくれますね。4回までは来る度に特典があることもアピールしておくと、来店のよいきっかけになります。このように、ぜひ初期定着には注力していただきたいと思います。

ライバルは同業他社だけではない

ライバルにはいろいろあると思いますが、時間を確保してもらうことを考えると、同業他社だけでなく、家族との時間やゲームをするなどの時間もすべてライバルになります。これらに対抗するには、トレーニングすることを忘れさせない、優先順位を高く保っていただけるような取り組みを行うことが大切です。

マイクロジムというのは、集客するだけでなく、いかに継続してもらえるかが大切です。また、ビジネスとして自分が情熱をもって取り組んでいけるかも重要でしょう。起業すると、いろいろな不安やリスクもありますが、やはり楽しいです。私も皆さんとともに、健康な人を増やすお手伝いをこれからも行っていけたらと思います。

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【企画・構成】
株式会社クラブビジネスジャパン
オンライン事業部フィットネスビジネス編集部:庄子  悟

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