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東急スポーツオアシス24Plus 総合クラブを24 時間化、会員数130%を実現

2019.01.25 金 オリジナル連載 スポーツクラブ情報 業界動向

Hit Item:ジムの24時間化
24時間ジムや総合クラブの24時間化に取り組む企業様に、

導入開始からの変化や今後について伺いました。

お話を訊いた方:

東急スポーツオアシス武蔵小杉24Plus サブマネージャー 須山弘子氏

総合クラブの24時間化という画期的な取り組みにいち早く着手した株式会社東急スポーツオアシス(以下、東急スポーツオアシス)。

同社においてその1号店となったのが、東急スポーツオアシス武蔵小杉24Plus(以下、武蔵小杉24Plus)だ。2016年3月の開始後、好きなときにいつでも利用できることで順調に会員数を伸ばし、’18年9月時点で130%へ増やすことを実現している。

待たずに利用できることが好評

毎年開催される各店の年度戦略発表の場で、同店のマネージャー(当時)が提案したことがきっかけで始まった既存施設の24時間化。須山氏は同店に本格導入する直前に赴任し、その後の変遷を見てきた。

導入前について、同氏は次のように語る。

「真夜中に利用される方が本当にいるのか、酔った方が入ってきてしまうのではないかなど不安は大きく、安全・安心を確保できるかが大きな懸念点でした。スタッフには、24時間化する意義はもちろん、事前に感じている不安をすべて吐き出してもらい、その一つひとつを払拭するようにしました。お客さまからも問い合わせがあるでしょうから、きちんとスタッフが納得して説明できることが大切だと考えたのです」

スタッフが不安を感じていれば、お客さまにもそれは伝わってしまう。

事前にスタッフへの理解を促しておくことは、既存店を24時間化し順調に運営するための大きなポイントになると須山氏は語っていた。実施に際して施設では、ジムエリアに非常ボタンを複数設置したほか、防犯カメラも12台増設。その映像は、フロント正面に設けたモニターに映し出し、お客さま自身でも確認できることで安心感を演出した。

会員種別には新たに「24Plus会員」を追加。セルフ営業時間の利用を主に、通常営業時間中も1日60分まで利用できるようにしている。現在、会員の18%が登録している。また「24Plus会員」以外で24時間いつでも利用できる「フルタイム会員」は入会比率が増えており単価アップにもつながっている。

夫婦の憩いの場や仕事場として活用

「平日は23時以降で20名以上利用されています。日曜は閉館時間が早い分、19時からセルフ利用ができるので、21、22時にはピークとなり30名を超えることも。

マーケット的にファミリー層や単身者が多いので、ほかの店舗と比べてもセルフ利用が高い傾向にあります」若いファミリーであれば、子どもが寝静まった後に利用するなどもあるのだろう。

セルフ時間中の利用者の中心は20~ 30代の男性であり、それなりにトレーニング経験のある方が多いという。

「平日の仕事帰りだと、ちょうど施設が混雑している時間帯ですが、深夜であればのびのびとトレーニングできます。特にフリーウエイトを待たずに使えることが深夜に利用される理由の1つのようです。普段は主に通常営業時間中に利用される方でも、『今日はのんびり利用したいから』

とあえて深夜に来られる方もいますし、カップルやご夫婦でのご利用など、ほほえましい光景も見られます」当初の予想を覆す利用数の多さに、導入後、荷物を置く棚や契約ロッカーを追加。また、利便性を高めるために、当初は禁止としていた外履きでのジム利用も可能とした。既存会員からクレームが出ることを予想したが、意外にすんなりと納得していただけたそうだ。

武蔵小杉24Plusでは、’18年10月4日、新たにハイブリッドスタジオ「Trinity StudiO」をオープンさせ、暗闇フィットネスプログラムから、短時間で高いトレーニング効果を得られるHIITプログラムの提供を開始した(写真)。これをきっかけに、「24Plus会員」のなかにも、既述の通常営業時間帯に利用できる60分を活かし、「TrinityStudiO」でのレッスンに参加する方も増えたといい、ジムにしか興味がなかった方をスタジオに誘導することに成功している。

なお、施設はWiFi利用が可能なため、入り口付近に置いたテーブルで、深夜に仕事だけをしに来る方もいるようだ。

近年、「フィットネスクラブを、地域の人々が運動以外の目的でも集える場に」を目的に取り組む企業も増えているが、24時間化もそれを実現するひとつの方法なのかもしれない。