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Fitness Business 75 ◎ November-December 2014110ら、もっと距離感を縮めるジムがあってもいいと思ったんです」●現状 客単価は平均月4万円こうして、渋谷にジムを出店。渋谷を選んだのは、いろいろな層が集まるターミナルであるため。坪数は60坪、坪単価は2.2万円。取り立てて宣伝活動も行わず、既存のクライアントからのクチコミや紹介で、あっという間に会員は集まった。ジムにはロッカールームと男女2基ずつのシャワーがあるだけ。トレーニングマシンはフリーウエイトが中心で、ファンクショナルが2台と、とてもシンプルな構造だ。西原氏はこう語る。「近ごろのトレーニングは、ソフトで売るものがとても多い。確かに、汎用性が高く、誰でも気軽に参加できるトレーニングメニューは、クラブにとって“売り”になるメニューかもしれません。でも、私たちの考えはまったく別。私たちは、トレーナーという“人”が資源だと思っていて、プロトレーナーとしてどれだけクライアントのことを想い、考え、行動できるか。そこに、私たちならではの強みがあり、価値があるのではと思っています」「トレーニングは楽しければいい」「続けることに意義がある」というのではない。なによりも結果を重視。指導プロセスではなく、指導結果にとことんこだわり、クライアント一人ひとりに合わせてトレーニングメニューを考える。成果が出るから、クライアントとの信頼関係も強固になり、クライアントはトレーニングを継続する。「現在、メンバー数は約70名。男女小型のパーソナルスタジオやマイクロジムが増えている。なかでも、経営が順調な施設の成功要因は何か。本連載では、そうした成功店の出店や経営・運営の手法に迫る。第11回目は、パーソナルトレーニングを中心としたリアルフィジカルトレーナーズ。株式会社リアルフィジカルトレーナーズ 代表取締役 西原正成氏MicroGymリアルフィジカルトレーナーズ小規模業態連 載 11●コンセプト “真”のトレーナー集団渋谷駅から徒歩約5分。青山通りを見下ろす一等地にトレーニングジムを構えたのは2010年6月。ジム名の通り、豊富な経験を重ねたプロのトレーナーたちが、クライアントの希望を叶えるため、全力で指導する。代表取締役であり、また、現役トレーナーとして、トップアスリートやプロチームなど、多くのクライアントを抱える西原氏は、もともと大手フィットネスクラブでパーソナルトレーナーとして活躍していた。顧客の数は順調に伸び、収入も当時の年齢では考えられないほど高額になった。しかし、パーソナルでトレーニングを受けるということについて、社会的な認知度がまだ低かった時代。後輩には、満足いく収入を得られず、悩む人も多かった。「能力があり、やる気もあるのに収入が追いつかない。それなら一緒に会社をつくり、グループでビジネスをしようと思ったんです」こうして’03年、社員4名とともに「リアルフィジカルトレーナーズ」を創立。当時は大手フィットネスクラブに併設されたコンディショニングルームの運営を受託し、トレーナーの育成と地位向上を図るのが業務の中心。しかしそのうち、「自社のジムをつくりたい」と考えるようになった。「フィットネスクラブのなかだと、どうしてもクラブのルールに従わなければならない。例えば、クライアントとのプライベートなやり取りは禁止されていて、年賀状さえ出せないこともあります。だけど本来、パーソナルトレーナーは健康という、クライアントに一番近い部分に関わっているのだかREAL BODY 31クラブ名THE REAL PHYSICAL所在地東京都渋谷区渋谷2-14-16 第二叶ビル2FURLhttp://www.rpt-jp.com電話番号03-6427-4092オープン日2010年6月3日延床面積約60坪駐車場台数なしアイテム構成パワーラック、ベンチプレス、ダンベル、トレッドミルスタッフ数31人Personal Profile◆ にしはら・まさなり1975年埼玉県生まれ。大学時代のアメフトによる怪我をきっかけにパーソナルトレーニングに興味をもち、海外に渡るなどして学ぶ。ティップネス池袋店オープニングスタッフを経て2002年フリーに。同年、社会医療技術学院理学療法学科に入学、NSCA認定パーソナルトレーナーの資格を取得。’03年1月「リアルフィジカルトレーナーズ」創業。’10年6月、渋谷にTHE REAL PHYSICALオープン。

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