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Fitness Business 75 ◎ November-December 201418注 目 の 動 き山﨑:そうですね。それからこういうジムは都心で成立しやすいだろうと考えがちですが、きちんと生活者のニーズを捉え、マーケティングすれば、案外競合が少なく、値崩れをしていない地方のほうが成立可能性は高いかもしれません。―最近、業界の既存プレーヤーを買収する業際企業の動きが活発化してきています。また、介護予防に参入する企業や「ライザップ」や「Dr.ストレッチ」など新興プレーヤーの台頭も目立ちます。既存企業は、どうすればいいと考えますか。山﨑:いずれにせよ顧客に対して結果や成果を出せないといけないと思うのですが、とはいえファンクショナルトレーニングを総合業態のなかの一コンテンツとして導入しても、ほかのコンテンツに埋もれてしまい、訴求力をもって生活者に迫ることはできないでしょう。やるなら別の専門業態をつくって、そうしたエッジの効いたプログラムをセリングポイントにして運営にあたるべきです。そして、マスコミや協会などの協力も得て、ファンクショナルトレーニングをムーブメントにしていくのです。 それとロコモをキーワードに来年以降は今一度、既存プレーヤーは、原点に戻って、生活者が本当に健康になるためには、何をどのように提供することがいいかをゼロベースから考え直すべきです。―モデルになるようなクラブはありますか。山﨑:「このクラブ」といったようなピタリとくるクラブはまだありませんが、私が今注目しているのは、「カーブス」や「Dr.ストレッチ」です。「ターゲティング」や「教室化」「(サービスの)絞り込み」「標準化」など、学ばなければいけないところが、たくさんあります。―異業種ではどこが気になりますか。山﨑:DHCやアシックスですね。特に、アシックスの介護予防事業への取り組みには注目しています。もはや若者ではなく、シニアに照準をあてたマーケティングにシフトさせてきていますよね。―アシックスは、ウォーキングシューズの直営店やランステなどを出店するなかで、かなりサービスに拘った運営をしていますね。製造業のサービス化という面からも、着目すべきですね。最後に、既存のプレーヤーに何かメッセージをお願いします。山﨑:既存の「山」ではなく、新しい「山」をつくろうとすることが大切だと思います。ぜひ新しい業種や業態をつくることにチャレンジしてほしいですね。―ありがとうございます。 News & Trends

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