NEXT98
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  社会に求められるトレーナーとしては医療やアスリートを中心とした専門分野を得意とした方、「インストラクター」は主にフィットネスクラブのジムエリアやプール、スタジオで指導されている方を指す様な傾向が強いと思いますが、活動する地域や施設環境によっても感覚は違う様です。(ちなみに、私がインストラクターを始めた駆け出しの頃は、スタッフ同士を「コーチ」と呼ぶ様に指導されていました。) 私の個人的な意見ですが、業界としてこの様な状況は喜ばしい事では無いと思っています。仕事の内容や名称が、地域や施設によって違うというのはあり得ません。 同じ仕事をしているのに呼び方が変わってしまえば、一番迷うのは受け手であるクライアントです。もし思っていたものと違うものを提供されたとしたら、その内容が如何に良いものであったとしてもリピートして頂ける可能性は限りなく低いでしょう。 私は「ハイブリッドトレーナー」と称し、インストラクター・トレーナー・治療家の要素をインストラクター、トレーナー、治療家の顔を併せ持つ、自称『ハイブリッド・トレーナー』。秋田県内を中心に、ジュニアからアスリート、高齢者まで幅広くトレーニング指導にあたる。ワタナベ整骨院院長・柔道整復師・健康運動指導士・NSCA-CPT。ミス・ユニバース・ジャパン秋田大会ボディメイクトレーナー。NSCAジャパン東北AAD。NEXTトレーナー・オブ・ザ・イヤー2013。 渡部真吉Shinkichi Watanabe 近年は「パーソナルトレーナー」が市民権を得た事もあり、「トレーナー」というワードを多く目にする様になりました。しかし、一般の方からすると「トレーナー」と「インストラクター」の違いを、良く整理出来ていないのでは無いでしょうか? 語源から見てみると、「トレーナー(Trainer)」は「Train=教育、鍛える」から、「インストラクター(Instructor)」は「Instruction=教示、指示」から派生した言葉です。 こうしてみてみると、どちらも「指導、指示する者」という事になります。 アメリカ等のフィットネス先進国では、資格などにより職務範囲が明確に区別されていますが、日本では運動、スポーツ関連の職域が明確に区別されていません。更に近年ではセラピスト関連職も相まって、クライアント側からすると「誰が何をしてくれるのか良く分からない…」という状況になっているような気がします。 業界的なニュアンスとして、「トレーナー」『トレーナー? インストラクター??』融合して活動していますが、行う仕事の内容によって名称の使い方は明確に分ける様にしています。今回は「指導」がメインなのか、「アスリート」がメインなのか、「施術」がメインなのか。どの分野も明確に区別出来るものではないですが、クライアントの思っているイメージに近い名称で、求められる内容を提供する事を心掛けています。 2020年の東京オリンピックに向けてスポーツ庁も創設され、健康・運動関連の分野にも急速な推進力が働く事が期待されています。我々はこの機を逃さずに、業界の諸問題に対して各々の専門と、スポーツ・運動関連職の定義を明確にし、胸を張って「トレーナー」「インストラクター」として活動出来る時代を作り上げていく事が、自らの職域を守り、広げていく突破口となります。 この素晴らしい仕事を更に多くの方々に広め発展させて行ける様、手を取り合って行動を起こして行きましょう!クトではないでしょうか。着地時には、およそ9割の人がヒールエッジコンタクトをしています。ですが、ヒールエッジコンタクトは身体の前につかえ棒をつくようなもので、進行方向に対してブレーキとなります。そして、着地時の衝撃は膝や腰にダイレクトに伝わり痛みの元となったり、大腿四頭筋の張りを生んで運動機能を低下させたりすることにもなるのです。 安全、かつ効果的な歩行をするためには、ヒールソール(踵骨底部)外側からの着地が条件となります。着地をしたら、文字通り土踏まずを踏まない(土踏まずをつくる)ように、中足部外側を使いながら、第二中足骨の延長線方向へと抜いていきます。この歩き方は、吉川恵一氏が提唱するキネティックニュートラルウオークです。 キネティックニュートラルウオークのためには、全ての足底弓(アーチ)を使い切ることが重要となります。一般的には2つの縦足弓と1つの横足弓の3アーチとされています。しかし、私は、横足弓も基節骨底面にできる基節横アーチ、中足骨頭部にできる中足横アーチ、中足骨底部の後ろに位置する足根横アーチの3つがあ摩訶不思議?摩訶不思議?常識?トレーナー業界の常識?非常識?り、足底には全部で5つのアーチが存在すると考えています。中でも、土踏まずを形成する内側縦アーチと、コンタクトポイントであるため、最も衝撃を吸収するのに必要とされる足根横アーチの2つは重要なアーチであると言えます。 内側縦アーチは踵骨、距骨、舟状骨、楔状骨、第1~3中足骨、足根横アーチは立方骨、楔状骨、中足骨基部により形成されています。そしてこれらの足根骨の中で特に重要なのが舟状骨です。唯一全ての足根骨と接している、全7つの足根骨の中心が舟状骨なのです。この舟状骨の位置取りが正確にできるかどうかが、トレーナーとしてのウオーキング指導の境目となると思います。ウオーキングを指導するのであれば、舟状骨を引き上げたり、引き下げたりするトレーニングやストレッチを熟知している必要があるのです。 闇雲に動かすのではなく、どの骨をどの位置に動かしたいのかをハッキリとイメージし、正しいメソッドを知り、コンディショニングしていくことこそが、本当に必要な歩行運動の指導です。S.Dream有限会社代表、NESTA JAPAN理事、太田情報専門学校講師。「Drive your HEART&BODY」をテーマにパーソナルトレーナー、チームコーチ、クラブスーパーバイザー、メーカーコンサルタント活動中。雑誌、DVD、TVCM出演多数。Pro le 木内周史 今年もまた運動をするのに最適な季節がやってきましたね。夏に向けて、トレーニングや様々なスポーツ、ウオーキングなどを始める方も増える時期ではないでしょうか。今回は、Vol.17のテーマであげた「3大基本運動(腹式呼吸運動、咀嚼運動、歩行運動)」の3つ目である「歩行運動」についてお話ししていきます。 歩行運動の足部に注目すると、①ヒールコンタクト(踵骨着地:踵が地面に接地)、②フットフラット(足底全体が地面に接地)、③ミッドスタンス(足底全面に体重がかかる)、④ヒールオフ(踵から地面から離れ、前足部に体重がかかる)、⑤トウオフ(爪先が地面から離れる)が繰り返されています。歩行運動時においては、ほとんどの人がヒールコンタクトで着地していますので、『踵から着いて…』というトークは指導として有効でないことになります。つまり、ここで問題となるは踵のどの部分を着いているかです。 多くのトレーナーが正解だと思っているのは、ヒールエッジ (踵の後角) でのコンタvol.21~業界都市伝説その19:誰も知らない基本運動②歩行運動~最終回42May,2015 www.fitnessjob.jp

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