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な状態にしてから、水分を補給しましょう」 木内さん自身、こうした朝の習慣と、食事の「咀嚼運動」に加え、「呼吸運動」と「歩行運動」を自身の「3大運動」として生活習慣に採り入れているという。食事は抗酸化作用を最優先に置いて、朝はフルーツやミックスナッツ(ノンソルト・ノンフライのもの)、カカオを十分に含んだチョコレート、昼食と夜食には、同じく抗酸化作用の高い食品とお米の組み合わせであるカレーや寿司を選ぶことが多いという。木内さんは今後もエビデンスに基づいた確かな知識と実践で、100歳まで現役トレーナーとして活躍し続けることを宣言している。お話を聞いた方 木内周史さんS.Dream有限会社代表、NESTA JAPAN理事、国際ホリスティックセラピー協会(IHTA)講師。「Drive your HEART & BODY」をテーマに、パーソナルトレーナー、チームコーチ、クラブスーパーバイザー、メーカーコンサルタントなどとして活躍。雑誌、DVD、TVCM出演多数。分補給が必要になるということだ。また、木内さんは1時間以上継続する運動の場合は、吸収速度よりも運動エネルギーの代謝効率を考慮して、適度な糖質やアミノ酸が入った飲料での水分補給が必要だと話す。1時間弱のジムやスタジオエクササイズでの水分補給は、運動30分程度前に200~300ccの水分を補給し、運動中は少量に抑え、運動後ストレッチの直前に再びたっぷり水分補給することを勧めている。「ビールを美味しく飲むために運動後の水分補給を控えるのはもってのほか」と木内さん。ビールの利尿作用でさらに水分が失われることになり、その後アルコールを分解するために、摂取したアルコール量の数倍の水が必要になる。身体の代謝をスムーズに進めるためにも、運動後の十分な水分補給を心がけたい。水分摂取を生活習慣に採り入れる 水は身体の60%を構成し、新陳代謝にも重要な役割を果たしていることから、一般生活者でも1日合計3リットルの水分補給が理想で、うち3分の1にあたる1リットルは食品で摂ることが推奨されている。ダイエットなどで食事の量を減らす場合は、その分を水で補うことが必要となるが、水の摂取は食事とは別のタイミングで行うことを木内さんは勧めている。 「食事中に水分を飲むと胃液が薄まり、消化に時間がかかってしまいます。お勧めは、食事中は極力水分はとらず、とにかく食べ物を十分に噛んで、自然に飲み込めるドロドロの状態になるまで噛み続けること。これによって、唾液で栄養を消化しやすくなったり、噛むことで食品の酵素成分を吸収しやすい状態にすることもできます。例えばキウイフルーツやイチゴなど小さな種を一緒に食べるフルーツの場合、この種の中にオメガ3(必須脂肪酸)が豊富にが含まれているんです。同じ食事でもよく噛むことで、より効果的に健康できれいな身体づくりに繋げられることになります」 また、木内さんは朝の水分補給にも注意を促す。夜寝てる間にコップ数杯分の汗をかくことから朝の水分補給の重要性もメディアなどで啓発されているが、その前に必ず3つのことをすることを習慣にすることを勧めている。 「朝起きたら、まず『おしっこ』『うがい』『はみがき』です。寝てる間にも身体は様々な代謝をしていて、朝は排泄物や雑菌がたまっている状態です。まずはそれを身体から出して、キレイ自然水で水中に含まれるミネラルの量(カルシウムイオンとマグネシウムイオンの量)の違いによる分類● 軟水(日本でとれる水に多い)● 硬水(欧米でとれる水に多く、豊富にミネラルを含む)気体成分がプラスされた水の分類● 水素水● 酸素水身体への浸透圧の違いによる分類● アイソトニック飲料(安静時の体液と同じ浸透圧:一般的なスポーツドリンクは 糖濃度約4〜7%)● ハイポトニック飲料(運動時の体液と同じ浸透圧:糖濃度1.5%〜3%程度)運動持続のために科学的に成分を配合した水● BCAAをはじめとした アミノ酸が含まれた飲料● 糖質を含んだ飲料図1 水の種類図2 水の選び方と摂取法何のために水を摂取するのかを確認する。水分補給の観点からは、身体への吸収速度で考える。一般的に何らかの成分が入っているほど吸収速度は低くなる。水分補給は「体重の2%の水分喪失でパフォーマンスが明らかに落ちる」ことを念頭に、運動の強度や持続時間を考慮して、適切なタイミングと水の種類、量を選ぶ。123(ネクスト編集部編)September,2014 www.fitnessjob.jp17

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