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14February,2014 www.fitnessjob.jp ルーキーコンテスト2013の最年少出場者、西ジェフィーさん。初出場で見事ファイナルに勝ち残り、さらに総合準優勝という快挙を手にした。 だが、ジェフィーさんにとって今年の大会は、その結果よりもスタート地点として大きな意味を持つものとなった。初挑戦の今回、最終審査に残ることを想定していなかったため最終審査用の曲も準備しておらず、極度の緊張から「ステージに上がってからのことは全く覚えていない」というほど。その分自分らしさが出せず、プレゼンテーション終了後ひどく落ち込んでいた。その時先輩たちがかけてくれた言葉が今、ジェフィーさんを奮い立たせている。「来年は優勝を狙います。それは尊敬する島田厚さんや魚原大さんに近づきたいからです。僕が最終審査後落ち込んでいるときに、島田さんから『良くやったぞ!』と声をかけられて、こらえていた涙がどっと流れ出てしまい。そのまま悔しい気持ちでいたら今度は魚原さんが『こういう時に見せる姿も大事だぞ』と。往復ビンタのように、自分に大きな気づきを与えてくれました。『努力は裏切らない』という言葉が好きなのですが、改めて将来に向けて努力していきたいと感じています」 ルーキーコンテストでは、ジェフィーさんの個性と、ダイナミックな動きから発せられるエネルギーが評価された。この2つはジェフィーさんが生い立ちの中で培ってきたものに他ならない。母親の祖国であるブラジルで生まれ、小学校6年生から父親の祖国である日本で育った。日本に来たばかりの頃は、日本語もカタコト、個性の強さからいじめられることも少なくなかった。その時感じたこと、克服してきたことが、ジェフィーさんの強さに繋がっている。 「最初は日本の文化に馴染めなかったのですが、『否定せずに受け入れよう』『良いところは学ぼう』と思うようにしてから、日本の良さにも目が向けられるようになり、友達も増えていきました。日本のいいところは、礼儀正しいところと、一つ一つ繊細な部分にまでこだわりを持つこと。一方、ブラジルのいいところは、情熱的で明るいことや、発展途上国ならではの貪欲さがあること。この両方を大切にしていきたいと思っています」 ジェフィーさんは仲間やお客さまとのコミュニケーションをことさら大切にする。現在イベントなどで、日本だけでなく韓国をはじめ海外にも活躍の場を広げ始めているが、地元浜松では、初級エアロにも情熱を燃やす。 もう一つ、ジェフィーさんがインストラクターとして特にこだわりを持つのがレッスンで使う曲だ。曲選びのための試聴には人の数倍の時間をかける。幼少期から音楽が溢れる環境で育ったジェフィーさんにとって曲は身体の一部。将来はワールドプレゼンターとして活躍し、その先には、音楽関連の分野にも仕事の幅を広げていきたいと話す。 ポルトガル語、英語、日本語を使いこなす3ヶ国語トリリンガルもジェフィーさんの強み。世界へのスタート地点に立った20歳ジェフィーさんの今後に大きな可能性が広がっている。個性と強みでインストラクターの可能性を広げるフリーインストラクター西ジェフィーさん(20)自分に足りないものを磨き、あるものを伸ばす2014年の目標好きな言葉努力は裏切らない

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