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伝える!」「印象的な言葉を繰り返す!」といったことを教えてもらいました。その中でも故田中角栄氏のスピーチを聞いたことが1度だけあるのですが、コンパニオンとしてドリンクを配膳していた私が、思わず仕事を忘れて聞き入った記憶があります。何を話していたかなどはさっぱり思い出せないのですが、あの独特のしゃがれ声で、会場中の人を完全に自分の手の内に引き込んでしまうムード作り、話の緩急、人間味のある話しっぷりに「へぇ~~~さすがだなぁ~」と興味を持った経験を思い出させてくれました。この本がいう「言葉で世界を変える!」そんな場面でした。でも「スピーチは、魔法じゃない、スピーチですべて変わるわけでもない」ともいっています。 スピーチは受け取った側の捉え方で大きな変化を起こすきっかけとなるのです。 読者のみなさんにとって、この言葉はどうなのかな? 『困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。3時間後の君、涙が止まっている。24時間後の君、涙は乾いている。2日後の君、顔を上げている。3日後の君、歩き出している』 本連載第2回目は、プレゼンテーションに興味のある人もない人もトレンディドラマを見るような感覚で読める、お仕事小説の「本日は、お日柄もよく」を紹介したいと思います。 たまたまFMラジオを聞いていて紹介されていた本をすぐにネットで購入。その日のうちに読み終えました。 私自身が若かりし頃、ラジオドラマやナレーターの仕事を志し、放送専門学校に通った経験もあり、「話す」「伝える」ということに興味があることや、たった1つの言葉にさまざまな感情や思考を引き出していく言葉のパワーに取りつかれているからかもしれませんが、ピ~ンときて興味深く読んだ小説です。 前半の結婚式のスピーチから始まり、主人公がスピーチライターとして成長していくところは、フィットネスを身体と言葉で伝えていく指導者や講師の方々にとっては、参考になることがいっぱいです。人前でお話をするのが苦手…、言いたいことをうまくまとめられないという方には、わかりやすく気軽に読めます。ビジネス書やハウツー本は苦手という方も、恋愛小説を読むようなつもりで入っていけるので、プレゼンテーションの門を叩きたい人におススメしておきます。 後半の選挙戦に入ってからは、読者の取りようですが、少し現実の話とオーバーラップしているため、いろんな感想があるかとも思います。何を隠そう、私も若かりし頃、アルバイトで参議院選挙の宣伝カーでのウグイス嬢やパーティーでのコンパニオンを経験したこともあり、「短い言葉で有限会社アクトスペース企画代表取締役NPO法人いきいき・のびのび健康づくり協会会長Studio fi ve fにて、パーソナルセッションからセミグループレッスンまで指導中。機能改善体操の普及に邁進中!Profile尾陰由美子著者:原田マハ出版社:徳間書店第2回本日は、お日柄もよく出版社:出版社:出版社:徳間書店徳間書店心と身体を磨くオススメ本インストラクターのための34August,2013 www.fitnessjob.jp 私の、これまでの人生を振り返ってみると、常に身体を動かしていたことに気づきます。小学校では、舞踊、陸上、水泳、中学校から、モダンバレエにバスケット、大学からは、フィギュアスケートに、ジャズダンス。高校の同級生には、いつも、校内を走りまわっていたと言われます。とにかく、ジーとしているのが、苦手。英米語学科を出て塾講師になるも、身体を動かす職業の夢も諦められず、エアロビクスインストラクターのオーディションを受けたことが、私のフィットネスインストラクターの道につながっていきました。 思えば、小学校の頃、クラッシックバレエに憧れて、習いたいなぁと思っていましたが長浜には、教室はありませんでした。田舎育ちの私には、夢のような別世界だったのかもしれません。そんな私が、ジャズダンスや、エアロビクスを習って魅了され、習ったことを、長浜の人達に伝えていきたいと思うようになりました。きっと、習いたいけど長浜にないからと、諦めている人がいるのではと思ったからです。 私のインストラクター人生が始まって、自分のスタジオ sunset代表・チーフインストラクターJMFA/日本マタニティ・F協会 MB・AB・MY、JAFA/ADD・代議員、トニーTパルスリズムトレーナー、ACSM/アメリカスポーツ医学会HFI、インストラクター・オブ・ザ・イヤー2012最優秀賞受賞日置智子Profi leライフステージの変化と共に、仕事の内容も変遷していきます。子供を持つ友人と話をしていて、妊婦が運動をする場を必要としている、何をどうやっていいか分からないと聞き、マタニティビクスの勉強をすることを決め、当時、難関と言われた資格を取りました。周囲の中高年の方や、主人や実家の両親にも運動をしてもらいたいと、シルバーのクラスを、そして、出産後、子供を連れてレッスンにいける所が無いと聞いて、お子様連れのクラスを作りました。産後のケア、体重や体型の回復にアフタービクスも勉強し、子供と一緒に行うクラスを始めました。幼稚園や、保育園の親子ビクスや、運動会のウォーミングアップ、小学校の親子フォーラム…といったように私の人生の変遷に並行して仕事が舞い込むようになります。初代は息子、2代目は娘と一緒にレッスンに行ったものです。知ってか知らずか、子供の年齢と共に、並行して仕事が来たことが、とても不思議に思えました。 私が、出産後レッスンの練習をしていた時、息子は、ガンガン8ビートの曲を子守唄に背中で、寝てしまっていました。また、仰向けに寝転んで、ベンチでダンベルフライを行っている時、当時、2歳頃の娘は、冷蔵庫からダンベルに似た形のドレッシングを2つ出してきて、仰向きになり、パーンパーンとトレーニングの真似をしていました。大笑いしていたのもついこの間のことのようです。おなかにいる時も、生まれてからも、こんな風にして育った子供達は、今や、バンド活動に狂う程の音楽好き。また、スポーツクラブ、スポーツ大学へと進んでいます。私のフィットネスライフに、どのように関わってくるのか楽しみです。第2回 私の人生とフィットネスキッドビクス運動会の親子クラス

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