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摩訶不思議?摩訶不思議?常識?トレーナー業界の常識?非常識?ートの場合は要注意です。一般的に認知されているいわゆるコアトレを行っていると、どうなるでしょう?例えば投手の場合、当然足腰の強化プラス体幹トレーニングをやれば、狙い通り腕の振りは速くなります。おまけに特異性の原理にならって、上腕三頭筋まで鍛えたりして…。おそらく、肘を痛めることになるでしょう…。ブレーキのことを考えないアクセル全開の特異的トレーニングの典型的な末路です。 ここでもう一度立ち返らなければならないのは、バランスと協調です。先程の例であれば、上腕二頭筋も鍛えるべきでした。物事には全て裏が存在しますから、表面上必要ないように見えるこの筋が肘を守ってくれています。そして、利き腕と反対側の広背筋を鍛えます。利き腕側の広背筋の過剰発達が肩峰を下げ、骨盤の側方挙上を誘発し、腰痛の原因になるからです。包括的視点から筋の最適バランスを模索して、キネティックリンクに則った動作で鍛えることで、動作は劇的に変化を遂げます。 「コアトレ」恐るべしです。みなさん、気を付けてくださいね。S.Dream有限会社代表、NESTA JAPAN理事、太田情報専門学校講師。「Drive your HEART&BODY」をテーマにパーソナルトレーナー、チームコーチ、クラブスーパーバイザー、メーカーコンサルタント活動中。雑誌、DVD、TVCM出演多数。Profi le 木内周史 皆様、夏ですね~。僕の中では夏といえば沖縄!(夏じゃなくても沖縄!)です。超主観的に沖縄最盛期は、梅雨明け6/25から夏休み前の7/19と夏休み終わりの9/5から海水浴が余裕で楽しめる10月上旬まで。このシーズンは、航空運賃・ホテルともそこそこ安くとても行きやすいです。今年は、ロングとショートを組み合わせて合計1か月滞在を目指しています。 今回のテーマは、「コアトレーニング」です。コアトレーニングという言葉を聞き始めて、10年くらい経つでしょうか?個人的には、流行語のようにそう長くない期間で聞かなくなるように思っていましたが、予想は見事に外れました(よくハズレます…)。前回の連載では一般的に理解されやすいように敢えて使いましたが、僕自身が「コアトレーニング」という言葉を使うことは滅多にありません。「コアが重要」的なフレーズを聞く度に何となく違和感があります。それは決して反対意見ではないのですが、重心を含む身体の中心部にあり、上肢、下肢、頭部に比べ圧倒的な大きさを占める部分が、重要でないわけがないからです。声高らかにして言うほど、凄くも新しくも感じないのです。例えば、英数国の3科目で合計500点の試験があったとします。そのうち英語の配点が300点だとして、「その試験に合格する秘訣は、英語です!」と自慢げに訴える塾長。魅力的ですか?といったイメージです。また、「コアトレーニング」があるということは、「コアトレーニングではないトレーニング」があることになります。僕の中では、全てのトレーニングにコアを使うので、取り立てて「これがコアトレだ!」みたいなものは存在しません。スクワットは、トップで腹横筋、ボトムでは菱形筋を意識し、アムカールは脊柱起立筋群から始動させます。プレスダウンですら広背筋先行です。実は、「コアトレじゃないトレーニング」を探すのは、困難を極めるのです。 ここまではつぶやき程度に読んでいただければよいのですが、今回記事にしたのは「コアトレーニング偏重主義」による四肢の傷害(特に肘、膝)が散見されるからです。特に、アスリvol.10Life is Beautiful株式会社image of life代表取締役加圧スタジオLib代表パーソナルトレーナープロデューサートレーナー・オブ・ザ・イヤー2012最優秀賞受賞フィットネス業界専門コンサルタントして活動中http://iol-corporation.jp/Profi le 日野原大輔32July,2013 www.fitnessjob.jp分が経営するスタジオは「加圧スタジオLib」という屋号にしています。この理念は舞台役者時代に考えました。初めて大学の演劇部の舞台に出演した時に、役者よりもお客様の人数が少ない公演がありました。自分は2か月近く練習を行っていたのにお客様が少ないことにモチベーションが下がりました。しかし公演前に役者全員で話し合い、自分達の最高のパフォーマンスを行おうと誓い一生懸命演技を行いました。 この公演で感じたことは、どんな状況でも日野原大輔を観てくださった方が何となく元気になってもらえたら嬉しいということでした。トレーナーとして活動を行っている現在もこの公演で感じた気持ちを原点に頑張ってきました。 この気持ちを理念にしたのがLife is beautiful「出会った人々の人生を美しくする」です。 自分自身はトレーナーとしても経営者としても迷った時にはこの理念に立ち返るようにしています。 例えばパーソナルトレーナー時代に自分のクライアントが坐骨神経痛で悩んでいることがありました、そこでクライアントに信頼ができる鍼灸師でもあるパーソナルトレーナーをご紹介させていただきました。もちろん自分自身でも行えることはありましたが、クライアントにとって1番何が大事なのかを考えて判断しました。自分に出会った人が人生を美しくするためには、セッションを行う事が全てではないと自分は考えています。皆様もフィットネス業界で活動されている想いを世の中に伝えられるように言葉にしてみてください。そしてその言葉を表現してみてください。 それがセルフプロデュースの第一歩だと自分は考えます。 はじめましてパーソナルトレーナープロデューサーの日野原大輔です。この度はNEXTトレーナーオブザイヤーという名誉ある賞をいただき大変嬉しく思っています。 自分のトレーナー人生の始まりは、売れない舞台役者活動中にスポーツクラブを無料で使用できるというだけの理由ではじめたアルバイトからでした。それが今ではフィットネス事業で生活ができるようになりました。 トレーナーを目指してもいなかった自分がここまで到達できた要因の1つはセルフプロデュース能力だと分析しています。 今回は自分が仕事を行う上で1番大事にしている理念について書きたいと思います。 Life is beautiful「出会った人々の人生を美しくする」これが自分の理念です。 このLife is beautifulの頭文字を取って自第1回 理念~業界都市伝説その10:「コアトレーニング至上主義」の巻~

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