『月刊NEXT』 No.46
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2010January,2011 www.fitnessjob.jp1720102010BEST HIT普段からアンテナを高く張って流行をかぎつけ、そこから新たな流行を発信する雑誌編集長たち。彼らの目に映ったフィットネス業界の2010年のヒットとは?緊急インタビューでわかった来年のヒット予想も必読。有名雑誌編集長から情報収集の秘訣を学ぼう!フィットネス・スポーツ雑誌編フィットネスブームが世代と地域を超えた ありふれた内容を斬新な切り口でもって、「何して遊ぶ?」と読者に語りかけるライフスタイル誌『Tarzan』。大田原透編集長に2010年の動きについて聞いた。 「ここ1〜2年くらい、筋力トレーニング系の新書が増えたように感じます。08年の『仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか』から10年の『ランニングの作法』など、著名なトレーナーの執筆も多い。これは、40〜50代男性という新書好き世代がこうした情報を求めているということでは?」 雑誌の傾向からも流行が読み取れるという。顕著なのはランニング専門誌をコンビニで見かけるようになったことだ。 「東京からじわじわブームがきていたランニングも今年春頃から、全国で浸透してきた印象を受けます。地方都市で開かれるシティマラソンにも、東京からだけでなく、地元の人が参加するようになってきたようです」孤独なランニングより、仲間でわいわいアウトドア 全国のフィットネスクラブや公共運動施設、スポーツショップなどで手に入るフィットネスピープルのためのフリーマガジン「LIVE」。編集長の沼田千恵さんが2010年に注目したのは〝山ガール〞と、〝ウォーキング〞。 「アウトドアフィットネスのバラエティが益々豊富になってきていて、『ランニングに挑戦してみたものの、キツい、ついていけない』と感じた女性たちが、山やウォーキングに楽しみを見出し始めています。ランニングに比べてコミュニケーションがとりやすく、仲間で楽しめる感覚も人気の背景にあると思います」 2011年は、逆にランニングでは物足りないという人も増えているので、「トライアスロン」が盛り上がると予測する。読者を良い意味で裏切る 笑顔で「競合誌はない」と豪語する大田原編集長は、誌面作りにおいても遊びに貪欲だ。「今年はAKB48を起用したストレッチ特集号が人気でした。ターザンを知っている人への良い意味での裏切り=ちょっと変わった企画に対する読者の反応を確かめるときだけ、ブログへの書き込みなどをチェックします」では、来年のヒットの予想は?「パーソナルトレーニングの普及に注目です。潜在ニーズはあるのに、いまいちヒットしないのは、利用者の状況に合った形ができていないから。既存の形に捉われず、個人のニーズに合わせたサービスの展開が鍵でしょう」Tarzan編集長大田原透さん1991年、株式会社マガジンハウスに入社。2007年より6代目Tarzan編集長に就任し現在に至るLIVE編集長沼田千恵さんスポーツ系のフリーマガジンを手がけた後に、株式会社クラブビジネスジャパン「LIVE」編集部へ。2007年4月より現職出版社/マガジンハウス発行日/毎月第2・4木曜日発売価格/500円出版社/クラブビジネスジャパン発行日/毎偶数月1日発行定価/0円(フリーマガジン)HitHit2010年の流行のポイントは「筋トレ系新書」と「ランニングブームの拡大」ランニングは少しキツかったという女性たちは「山ガール」と「ウォーキング」へ

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