『月刊NEXT』 No.46
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12January,2011 www.fitnessjob.jpトレーナー・インストラクターオブザイヤー受賞者 座談会インストラクター・トレーナー編2010魚原大さんFIC代表常行泰子さんStudioBB主宰藤原一也さんALAS代表Instructorof the year魚原 既に数年前から流行っていますが、プレコリオが完全に定着した年だったと思います。今まで「プレコリオなんて」と言ってた方でも自分のスキルアップのために講習を受ける人が増えました。プレコリオのいいところは、「絶対自分ではやらんやろ」と思うような振りができるようになること。それが自分の動きや音楽の使い方の幅を広げます。最初できなかったアイソレーションができるようになったりすると、「やってみて良かった」と思います。今ではオールジャンル揃ってきていますので、敢えて自分の苦手分野のプレコリオに挑戦するのは、自分の成長のためにもいいと思います。あとは、ポルドブラやバレトンなどコンディショニング系のレッスンに注目度が高まりました。コンベンションなどでも、動く系より集客力があったと事務局の方も言っていました。常行 私はダンス系のレッスンも多く担当しているのですが、今年は韓流の影響を非常に感じました。「KARA」や「少女時代」などがテレビでも話題になっていたので、「KARA」のお尻を回す動きや、「少女時代」の足を見せる動きなどに興味があるようです。イベントで「KARAのヒップダンスを含んだ、ダンスエクササイズ」のように打ち出すと、女子高生からお年寄りまで、これまでスタジオレッスンに参加されなかったような方も集まって満員御礼でした。もう一つは、施設内だけでなくパークヨガとかアウトドアピラティスなど、屋外の仕事の機会も確実に増えました。藤原 インストラクター主催イベントも増えましたよね。大阪が先行して増えてましたが、先日石塚直樹さんと話したところ、東京でも乱立してるって。その背景として、男性インストラクターが、この仕事で生涯やっていくんだという意識が高まったことがあると思います。このTシャツのロゴは、そういう〝おっさん〞インストラクターが作っているものです。北海道の樋口敬勇くんのFIT WAVE、東京の石塚直樹くんのHEART BEATING、北陸の島田厚くんのVi move、名古屋は自分のALASと、それぞれ屋号を持って、これからもやり続けようという気持ちでロゴもつくってTシャツも売ったり。そういう〝おっさん〞インストラクターのネットワークも広がっています。こうした取り組みが増えた元年になった。魚原 うれしいっすね。自分もちょうど30歳にな今井 モノで言えばダントツNo・1が、「フレックスクッション」。理由は、分かりやすい。骨盤を前傾させることは今まで大きなテーマだったんですが、それがすんなりできるから、トレーナーとしてもお客様もストレスがなくなった。使った瞬間ビビっと電流が走って、これは世界でも通用するし、100年後も使われていると思いました。その後、開発経緯を調べたり、研修を受けたりして開発者の坂田さんにマスタートレーナーのライセンスまで頂きました。個人的にも10個買って、親とかクライアントさんに勧めましたよ。高橋 僕の注目は「ドローイン」。トレーナーからすると当然のことでなんですが、この言葉が市民権を得た年になったと思います。『ドローインダイエット』『30秒ドローイン』といった本も出ましたし、フィットネス関連の情報誌などにも普通にこの言葉が出てくるようになった。さらにですよ、全国放送のはなまるマーケットで「ドローイン」って聞いた時は衝撃を受けました。単に身体を動かすというだけでなく、本当に必要なことを見極める意識が一般生活者の方々にも浸透したということだと思います。小林 僕もいろいろ考えたんですが、今年は目立ったブームがなかったなと。トレーナーの間でも、新しい話題はあるものの、大きな流れはなかったかな。今年第2回目として開催したコアトレーニングフェスタでは、「キネティックチェーン」関連のセミナーの集客が好調だったので、トレーナーの間では、運動連鎖関連の情報ニーズが高いことは感じました。今井 確かに一世風靡みたいのはなかったですね。あと、個人的に驚いたのはアウトドアでのフィットネスが浸透したこと。この前代々木公園に行ったんですが、走る人、自転車に乗る人、ヨガ、太極拳、ピラティス、視覚障害の方と伴走する人、親子や男女のキャッチボール。フィットネスクラブに負けず劣らずのことが、コストゼロでできて、そこに参加する人も、指導する人も増えていることには驚きました。クライアントさんの中で「ノルディックウォーキング」をする人も増えています。僕も指導者ライセンスを取得しました。高橋 「マラソンの市民大会に出たい」っていうクライアントさんからの要望も多かったですね。バレトンコンベンションなどでは、バレトンやポルドブラなどコンディショニング系の集客が伸びた韓流「KARA」「少女時代」などのダンスが人気に。ドローイン腹圧を高めることで、正しい姿勢や動きが取れるようになる。書籍や雑誌、テレビなどでも普通に使われる用語に。フレックスクッショントレーナーにとっては、クライアントに開脚時に骨盤を前傾した姿勢をとって貰うことが大きなテーマだったが、これがストレスなく行えるようになった。キネティックチェーン運動連鎖のこと。身体を静的に捉えるのではなく、四肢と体幹部の動きの連動に目を向けるトレーナーが増えた。トレーナー向けビジネスセミナトレーナー向けビジネスセミナーが活況を呈した。全国的に一生の仕事としてトレーナーという仕事に取り組む人が増えている。2010年をふりかえって2010年をふりかえって HIT

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