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2015.10.10 土

米国のデジタルフィットネストレンドとは-

海外トレンド

AppleやGoogleが私たちの生活だけでなくカルチャーをも変えたこの時代、フィットネスにおいても「オンライン活用法」は日米問わず最もホットな話題の一つと言えるでしょう。多くの議論がなされていますが、今回は私の見解やアメリカにおける最新事情をご紹介したいと思います。

米国フィットネスオンライン活用最新事情

最近注目されているのが、「デジタルフィットネス」と呼ばれるオンラインパーソナルトレーナーです。従来のホームフィットネスの代表とも言えるDVDなどのビジュアルツール、トレーニングレコードや食事指導がオンラインで管理され、顧客はトレーナーを選んで個別アドバイスを受けるスタイルです。

Daily burn
http://dailyburn.com/?s1
Radius 
https://www.radiusfitness.com/
Fitocracy
https://www.fitocracy.com/

上記の代表的な3社のウェブサイトは、とてもシンプル、且つスタイリッシュでありながら見やすい。実際のクラブに通う時間がない主婦(主夫)の方や、比較的安価で気軽に運動を始めたい方にはとても便利で合理的な手法であり、大きく潜在需要を喚起すると考えます。供給側としては「ユーチューバー」というYouTubeの購読者を獲得し職業にしている人も増加している今、「オンライントレーナー」という新たなカテゴリーも生まれるかもしれません。

SNSがメインのコミュニケーションツール

次に、マーケティングの視点からのオンライン活用方法をご紹介します。アメリカでは言うまでもなくFacebook、Twitter、InstagramやYoutubeなどのSNSはもちろんのこと、各社力を入れているのは「Yelp」です。日本でいう「食べログ」の進化バージョンとも言うべきYelpは、レストラン、病院、美容院、そしてもちろんフィットネスクラブやヨガスタジオ、全てのサービスをカバーするサイトです。実名制ではないですが利用率は高く、各社レビュー(感想)の対応だけでなくインセンティブをつけてレビュー数を増やすために各社注力しています。「サービスを受ける前にYelpをまずチェックする」というのが一般的になるほど口コミマーケティングの最たる事例です。

デジタルとリアルの融合が必須

最後にご紹介するのは、大手高級クラブ”イクイノックス”CEOハーベイ・スペバック氏の“「テクノロジーが本物のトレーナーの代わりになり得ない」なんて考えはバカげているのか?!”と題されたインタビュー記事です。「デジタルフィットネスは価値があると思います。しかし、トレーナーの直接指導に替えられるものはないと信じています。そもそもイクイノックス(月会費2万円前後)の会員であるフィットネスに付加価値を求める客層に、代替え品としてオンラインフィットネスを提供しているのではありません。オンラインフィットネスは、「会員様がたとえクラブに来られなくても、私たちは価値あるサービスを提供します。24時間、365日お客様をサポートしますというものです。多くのエグゼクティブは忙しいため、他州のクラブやホテルでも自分のメニューをキープ出来るというのは便利な事です。弊社のプログラムは現在まだ初期段階ですが、2017年には60ミリオンドル(円)の販売を見込んでいます(身体に装着して運動を記録する端末と携帯アプリ)。伝統的なトレーナーの運動指導に変わるものは存在しないのです。」

【参考サイト】
http://clubindustry.com/ideaxchange/it-foolish-think-technology-wont-replace-personal-trainers

>>>Write by Aya Okuno

奥野 亜矢

ロサンゼルス在住。自身の柔道家としてのアスリート生活の経験から、「大好きなスポーツ、フィットネスを通じて多くの人を幸せにしたい!」と志しフィットネス業界へ。
コナミスポーツ、ハイパーフィットネスにてトレーナー、グループエクササイズディレクター、そしてクラブ支配人を経験。”フィットネスの本場 アメリカ”でビジネスキルを磨き、挑戦するため渡米。高級クラブThe Sporting Clubや大学フィットネス事業部にてグループエクササイズ指導、クラブマネジメントに携わる。

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