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2015.12.10 木

トッププロになりたければ、体幹と四肢の連動を鍛えよ

トレーニング

アスリートパフォーマンス情報サイト『CNC mag』の中からスポーツパフォーマンス向上に役立つ記事をご紹介します。

CNCmag

相手よりもパワーがあっても負けるというスポーツの試合を頻繁に見かけます。負けた要因を探すときに、そのパワーを効率良く伝える運動連鎖(キネティックチェーン)が一つのヒントとなります。体幹と四肢の連動は、アスリートが意識的に学ばないとならない必須の技術です。サーフィンを例にして解説します。

パワーは必要だが、パワーだけではパフォーマンスは向上しない

そして、パワーと聞いて、通常考えることは「パワー=筋力xスピード」となる訳です。簡単に説明すれば、ベンチプレスで100kgのバーベルを3秒で挙上する選手と1秒で挙上する選手では、後者の方がパワーは高いと言えます。しかし、競技になると、後者の方が前者に負けるパターンを良く見かけます。それはなぜか?

この場合で言えば、フィジカルのパワーが在っても、それを身体の運動連鎖(キネティックチェーン)に結びつけることが出来なければ、パンチを当てる対象物に、最大限のパワーを伝達することができないからです。つまり、パフォーマンス向上において、パワーを効率よく伝達する運動連鎖が重要なのです。

また、パフォーマンスは、パワーに大きく依存する部分もありますが、パワーだけでは限界があるという事も言えるのです。(他にも試合の勝敗の要素はもちろん他にもありますが、ここではパワーとパフォーマンスの関係にフォーカスして考えます。)

体幹と四肢の連動が真のパフォーマンスを生み出す

また、スポーツによってパワーの特性は異なります。例えば、サーフィンをイメージしてみましょう。サーフィンを見てみると、以下のような競技特性に気付きます。

  1. 水面上において(静止している状態では)、ボードと身体の体重だけではバランスがとりにくく、ほぼ宙に浮いた状態
  2. 波と自重のバランスとボードの角度で推進力を得ることで、身体とボードを一体化させてスピードを出す
  3. スピードが増すことで(重力に対する抵抗が生まれ)、切れの鋭いカービングや様々なアクションが可能になる

上記3つが何を表すかと言うと、プロサーファーがオープンキネティックチェーンとクローズドキネティックチェーンのどちらも優れたアスリートであるいうことです。

サーフィン選手の身体の使い方を見ると、体幹の安定性(スタビリティ)と、股関節や胸椎・胸郭の回旋性(モビリティ)がキーになっており、体幹から効率良く股関節の伸展屈曲と胸部の回旋の動作が生まれ、そこから四肢へ運動連鎖しているのがよく分かります。

トッププロサーファーは、強引な身体の回旋や重心移動がなく、予測不能な波の動きを瞬時に捉え、身体が反応する瞬発性を持っています。彼らは無意識に体幹と四肢の連動が上手くできているのです。逆を言えば、これら競技特性を踏まえた運動連鎖のトレーニングを取り入れることで、トッププロに近づくことができるのです。

運動連鎖とパフォーマンスとの関係を理解しよう

サーフィンの運動連鎖に限らず、全てのスポーツに言えますが、運動連鎖が生み出すパフォーマンスについて理解するために、パワーと時間(つまりパフォーマンスと言えます。)の関係を可視化してみました。最初に例を挙げたベンチプレスのパワーと、試合で発揮するパワーの違いもこの表で説明がつきます。この表では、Loss1・Loss2でパワーを大きく失い、パンチが相手に当たるまでの時間が長くなっていると分かりますね

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見ての通り、パフォーマンス(この場合、パワー × 時間)は、四肢の運動連鎖と密接に関係しているのです。また、競技特性を考慮し、四肢の関係性を意識化することで、適切なトレーニング計画が設計可能になるのです。

運動連鎖のためのトレーニングを取り入れよう

このように体幹と四肢の連動が生み出すパフォーマンスは、プロはもちろん、トップアスリートが持つ能力の1つとして捉える事ができます。よって、段階的に個別の体幹トレーニングも必要ですが、体幹と四肢の連動に着眼したトレーニングをどれだけ取り入れていくのか、それが最後に重要になるのです。そして、この運動連鎖はパフォーマンス向上だけでなく、傷害予防にも繋がる非常に重要な鍵でもあるのです。

>>Write By ROKIYA WASEDA

rikiya-150x150専門はストレングス&コンディショニング。プロ格闘技の選手及びキッズアスリートの指導が中心。それと並行して、アメリカの最新スポーツビジネスにおけるサービスを幅広く手掛けるネットワークが強み。現在、ELEMENT ATHLETIX、STROOPSなどを国内へ導入しライセンス普及を推進。また、スポーツに欠かせない身体パフォーマンス向上をデータで実証するコーチング事業を展開する株式会社CORE N’ CODEを設立し、日米の企業から様々なオファーを受けている。STROOPS Master Trainer, NSCA-CSCS

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