人生100年時代の幼児教育
2016年11月28日
はじめまして。
予防医学研究者の石川善樹と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
さて、まず私自身は、1歳半になる一人息子がいます。
すると親として気になるのは、「この子は一体、何歳まで生きるんだろうか?」ということです。
早速調べてみると、驚くべき数字に出会いました。
結論から先に述べると、なんと「107歳」だそうです。
この予測を行っているのは、カリフォルニア大学バークレー校及びマックスプランク研究所です。様々な統計データに基づき、推計したところ、2007年に生まれた日本人の子どもたちの半数は、107歳まで生きると推計されています。
つまり、私たちの子どもは、もはや確実に「人生100年時代」を生きることになるのです。戦後直後の日本人の平均寿命が50歳だったことを考えると、とんでもない時代になったといえます。
ここでわが身を振り返ってみると、みなさん自身は何歳まで生きる予定でしょうか?おそらく「100歳」と答える方はほとんどいないと思います。
しかし、私たちの子どもは、普通にしていれば100歳まで生きてしまうという大前提で、人生の荒波を超えていかなければならないのです。ではそのような時代に、親として子どもに何を残してあげることができるでしょうか?
このコラムでは、次回から5回にわたって、「人生100年時代における幼児教育」について、いろいろなデータをもとに考えていきたいと思います。ただもしかすると、「なんで予防医学研究者のあなたが幼児教育について語るの?」と疑問をお持ちになった方もいるかもしれません。
そのような方のために弁解ではないですが、ご説明させていただくと、そもそも私たち予防医学研究者は、「ゆりかごから墓場まで健やかに過ごす秘訣」を日々考えています。そのため幼児教育ということも、大変興味をもって研究しているのです。
もちろん、研究者なので自分の狭い経験に基づく「持論」や「マイメソッド」を語るつもりはありません。あくまでこれまでの研究から確実にわかっている「本当のこと」についてお話ししたいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
それではまた次回!
☆石川 善樹