白黒はっきりさせたい子育て
2017年11月20日
先日、京都の保育園保護者OBで構成されている子育て支援の会で講演させていただきました。
その時に、私が放った言葉に多くのお母様が反応されていました。
白黒はっきりさせることは難しい
「なんでも、白黒はっきりさせたいと思うと子育ては苦しい」
お母さまたちの反応は、「わかっているけれど白黒はっきりさせないと気が済まない」というものでした。
しかも、急いで答えが欲しい、もっと言うと正解がほしい・・・
皆さんももう大人ですから、人生すぐに答えが出ないことが多いのも、正解が何かわからないことが多いのも、うすうす解っているはずですよね。
ですから、いつでも何が白で何が黒かはっきりさせるということは難しいはずです。しかも、それを子どもに求めるなんて、無理な話です。
乗り切る力を身に付ける
生きていれば、色々な変化が訪れます。
それはそれは予期しなかったことが。“ここでこれをしておけば絶対安心”なんてことはありません。
人生は流動的だということをわかっている人の方が気持ちは楽ですし、仕方ないこともたくさんあると思える人の方が強く生きていけるのです。
私たちは、子どもが人生の中でなるべく悲しい思いや、苦しい思いをしてほしくないと思って子育てをしているはずです。
でも、それを完全阻止することはできません。
だったら、せめてそれらを乗り切る力をつけてあげたいとは思いませんか?
親が白黒を早くつけさせることは、親のイライラが増すだけ。
乗り切る力をつけるのには難しいやり方です。
様々な出来事も、そして自分の感情さえも来ては去り、来ては去りの繰り返し。
子どもが可愛くて手放したくないという幸せな状態にもいつかは変化が訪れます。それが、成長です。
親だけが、成長しない状態になるといつまでも子どもに執着しなくてはなりません。
あらゆることに早めの結論を出そうとせず、子ども自身が考える時間をあげることや、それを待ってあげることが大切です。
わからない先のことばかり考えて不安になる人生より、その瞬間、瞬間を一生懸命出来ること、楽しめる人は色々なことを乗り切る力があります。
相談に来る多くの人は、今を生きず、わからない先に自分を置いています。
白黒つけたい人は、目の前のことをはっきりさせたい人は少なく、少し先やもっと先のことに答えを欲しがっているように思えます。
目の前の感情、判断、行動を大切にしていきましょう。
その時に楽しければ笑えばいいのです。
悲しければ泣いてもいいのです。
泣いた後は、たっぷりと水を飲みましょうね。それで、次に進める準備にとりかかりましょう。
☆土屋 未来