FITNESS BUSINESS

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リニューアル事例Ⅰ 朝日スポーツクラブ BIG-S 竹の塚

2016.07.20 水 トレンドサービス

ホットスタジオ、バイクの2本柱予約アプリも導入

同店の現在の平均年齢はおよそ55歳。20年前と比べて高齢化している。また、マーケットの環境やお客さまのニーズが変わっているため、それらに沿った計画を立てることが必須だ。そのために1年ほど前から計画しており、当初ホットヨガスタジオ、エキサイトライドスタジオ、ボルダリングの3本柱のリニューアルを行うことを検討していた。ホットスタジオの施工、手すりの設置など躯体の工事はオーナーが行い、同社はバイクスタジオの内装とホットスタジオの設置を行った。

【エキサイトライドスタジオ】

Before

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↓After

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エキサイトライドスタジオ(4階)は以前から空きスペースにバイク13台を置いてオリジナルプログラムを展開していた。この数年流行っていることもあり、退会防止策として内装を変えて利用を促進したいと考えていた。スタジオにすることを考えたが、オープンスペースの一角に異空間を演出することでバイクを使っていない会員さまへの訴求を図るため、フェンスを置いて独立した空間にした。床・壁・天井を貼り変えるとともに、照明、音響の設備にもこだわって非日常空間をつくった。

プログラムも、オリジナルプログラムも続ける一方、比較的強度の低いラディカルフィットネスの「トップライド」を導入。高齢者や初心者の参加が増えている。ホットヨガスタジオの増設は、BIG-Sとして3店舗目となるため、すでに同社でノウハウがある。同施設は、2階のラウンジとスタッフルームを縮小し、約72㎡のスタジオをつくった。

同スタジオでは会員さま向けにホットストレッチのプログラムを展開するとともに、ホットヨガはスクールとして別途会員種別(7,200円/月・税抜、既存会員はプラス3,600円/月・税抜)を新設した。ボルダリングは、マーケティング調査をするなか、近隣に大型施設があることがわかったため見送った。2面あるスカッシュコート(4階)をほかのアイテムに変更することも検討したが、少ないながらも利用者がいること、特に変わりとなるアイテムがなかったことから残すことにした。

【ラウンジ・ホットヨガスタジオ】

Before

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↓After

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今後、利用を増やしていくか再度リニューアルを行う際に閉鎖するかを検討していく。また、リニューアルを機にアプリを導入し、バイクやホットヨガスタジオの予約はweb上で行うことにしている。アプリ登録者は全体の5%ほどのため、今後利用を増やしていくことが課題だ。

ホットスタジオ、バイクとも好評今後のリニューアル案件の主力に

エキサイトライドスタジオの充足率は、以前は5〜6割だったが、リニューアル後は8〜9割と増えている。ホットストレッチの参加者は高齢の女性が多く、ほぼ毎回定員。ホットヨガスクールの初年度在籍数は120名を目指す。

「同じアイテムでもプログラムの内容でターゲットは変わります。バイクは空間を非日常的にしたことで若年層の男性の参加が増えるとともに、プログラムの強度を下げたことで高齢者や初心者の参加が増えました。ホットヨガスタジオに関しても、会費内のホットストレッチは高齢者が、ホットヨガスクールは20〜40代の新会員さまが参加しています」(川島氏)

今後、他店舗でリニューアルを行う際も、マーケットや施設規模に応じてアイテムやターゲットは変えていくが、「ホットヨガスタジオ、バイクは主力となっていくだろう」(箕輪氏)という。同クラブが行っている、昨今のフィットネスに欠かせないトレンドとなっているアイテムをリニューアルで導入し、既存会員さまの満足度向上と新規入会の促進を図る施策は、オープンから時間が経ち、ニーズが変わっている市場に応えるために有効な手段だといえる。

【取材】
フィットネスビジネス編集部:剣持 真由

【インタビュー・協力】
株式会社ザ・ビッグスポーツ
営業本部 営業企画部次長 箕輪龍一氏

同 朝日スポーツクラブ BIG-S 竹の塚
支配人 川島賢治氏

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