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リニューアル事例Ⅲ ハクヨプロデュースシステム

2016.07.20 水 トレンドサービス

オープンから10年、20年経つフィットネスクラブが増え、老朽化すると同時にお客さまのニーズやトレンドも移り変わっている。お客さまの満足度向上、退会抑制、入会獲得のために、フィットネスクラブ各社はその変化に対応してリニューアルを行うことが必要になる。ホットスタジオやファンクショナルトレーニングエリア、バイクスタジオの増設、サーキットマシンやストレッチマシンの導入、内装の変化などのリニューアルによって、好集客の実現につながったフィットネスクラブの事例を紹介する。

テーマ:地域ドミナント強化につながる戦略的なリニューアル

株式会社ハクヨプロデュースシステムは愛知県で現在10店舗のフィットネスクラブを運営している。2001年から営業してきた「アイレクススクールプラザNEO」が、今年4月、大人専用の「ILEX FIT」としてリニューアルオープン、キッズスクールを「ILEXNEO」として移転新設オープンした。リニューアルコンセプトについて同社、執行役員スポーツ事業部営業統括部長の大津 輝幸氏にお話しをうかがった。

ニーズを細分化し施設を開発地域ドミナントを強化

プロデュースシステム本社に隣接した「アイレクススクールプラザNEO」は、女性専用のサーキットジムとホットヨガスタジオ、キッズ専用のプール、スタジオから成る2階層約450坪の施設として今年1月まで営業していた。同施設をリニューアルすることにしたのは、施設が老朽化してきたこと、成人会員が増えキャパシティを超えてきたこと、スクール会員が増えてギャラリーおよびプールサイドの体操スペースが不足してきたことなどが理由である。

さらに、数年前から、アイレクススクールプラザNEOから徒歩5分ほどの場所に、同社がプロデュースする複合施設をつくることが決まっていた。同施設のコンセプトは「0歳から100歳まで、世代を超えて暮らしを楽しみ、ともに交流できる、緑あふれる広場をもった複合施設」としており、シニア向けに介護施設、主婦向けにスーパー、若年層向けに飲食店などを誘致。子ども向け施設としてアイレクススクールプラザNEOのキッズスクールを移転新設し、「ILEX NEO( 以下、NEO)」としてオープンすることにした。

また、同社はドミナントを強化して、地域でのアイレクスのブランド認知度を向上させるとともに、異なるニーズをもつ層にアプローチしたい考えももっていた。「豊川市内であれば、FIT、NEOのほか、総合フィットネスクラブのアイレクススポーツクラブGRANDE、ジムとヨガの小規模施設ILEX Light、パーソナルトレーニングジムILEX STYLEとそれぞれターゲットが異なります。提供するサービスを細分化することが品質の向上につながり、満足度を高められると考えています」(大津氏)

旧施設の課題を解消各アイテムをアップグレード

アイレクススクールプラザNEO があった建物はスケルトン状態にして、2階部分のみ大人専用の「ILEX FIT」としてオープン。ホットヨガスタジオを溶岩ホットヨガスタジオに変え、遠赤効果による体感の変化を満足度向上につなげた。サーキットジムはマシンを更新するとともに内装の雰囲気を変えた。さらに、男性の利用ニーズも高かったことから、これまでなかった男女ともに使えるパーソナルジムを増設した。パーソナルジムにはキネシスステーションを中心としたテクノジムのマシンが並び、パーソナルトレーナーを配置している。同クラブは、ホット会員、サーキット会員、パーソナル会員と利用できるエリアで分けていることも特徴だ。

s_p70-71_3パーソナルジム 「ILEX FIT」

s_p70-71_4ホットヨガスタジオ 「ILEX FIT」

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