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【キッズ・ジュニア・ファミリー向けスクール】IBイングリッシュ|トレンド

2016.03.25 金 トレンドサービス

【キッズ・ジュニア・ファミリー向けスクール】

フィットネスクラブにおいて、キッズ・ジュニア・ファミリー向けスクールは伸びている分野であり、欠かせない事業のひとつである。 現在のフィットネスクラブでは、子どもの習い事第1位であるスイミングスクールはもちろん、第2位英語、身体の基礎をつくるプログラムなど幅広いスクールをお客さまに提供している。本特集では、集客力のあるキッズ・ジュニア・ファミリー向けプログラムを紹介する。

近年、子どもの習い事が多様化し、共働き夫婦が増えていることから、ひとつの習い事にかける期間が短くなっているとともに、ワンストップで網羅できることが望まれている。そのような状況下で、フィットネスクラッブでも英会話のレッスンを提供できるのがIBイングリッシュである。

2歳からの英会話スクールネイティブと日本人、2人が講師

IBイングリッシュ(以下、IB)は、2歳の幼児から大人まで、ネイティブ講師と日本人講師によって英会話を学べるスクールである。クラスは年齢ではなくレベル毎に分けられていて、リトミックの要素を取り入れ、遊びながら自然と英会話を身に付けることができるベイビークラス、言語習得のためのステップや全身反応法を織り込み、ネイティブ講師と一緒に英語で歌ったり、ゲームをしたり、身体を動かしたりしながら、英語に親しむリトルクラス、聴く力、話す力を身に付けるキッズクラスがある。

ほかの英会話スクールとの大きな違いは、45分間のレッスンのうち、前半35分は、ネイティブ講師によってすべて英語で会話が展開され、後半10分は日本語講師が内容の確認を行うこと。ネイティブ講師はアメリカかカナダでリクルーティングした同社の正社員のため、突然母国に帰国してしまうというようなトラブルもない。

ワンストップでできることが魅力滞在時間、入会期間を長く

英会話スクールをフィットネスクラブで展開することのメリットについて、小森氏は次のように話す。

「小学校低学年で辞めてしまう子どもが多いことはフィットネスクラブにとっての課題です。英会話は、小学校高学年、中学生、高校生と続けられるスクールであり、長い期間通うことでクラブへの帰属意識が芽生え、将来フィットネスの会員につながる可能性があります。また、子どもも保護者も時間がないなか、子どもの習い事1位のスイミングと、2位の英語をワンストップでできることは、お客さまにとって魅力だと思います」同スクールを導入している、ジョイフルアスレティッククラブ千葉ニュータウンの張替氏も、ワンストップで運動と英語のスクールを提供できることにメリットを感じ、3年ほど前から英会話スクールを導入した。

これには、以前託児室として利用していた10坪ほどの部屋が空いていたことも背景にあった。

「当クラブでは8種類の様々な運動プログラムを提供していますが、運動だけではなく学習プログラムも提供することで、よりお客さまのニーズに応えられるのではないかと考えました」(張替氏)

同クラブは、当初別の英会話スクールを導入していた。しかし、ネイティブ講師だけで保護者やクラブスタッフと充分なコミュニケーションがとれないことなどに不満を抱えていた。IBに変えたことで、講師とのコミュニケーションが円滑になった。また、レッスン前半の時間に日本人講師がIB会員さま以外のお客さまに声掛けをして体験を促してくれることなどもあり、以前より会員数が増えている。

楽しい、便利、安いお客さまから高評価

同クラブでは2月から展開を始め、現在は水曜と土曜に成人も含めて7クラスずつ開講している。IBとクラブは曜日毎に契約することになっており、1曜日で最大7クラス設けられる。講師が2人いるため、時間のロスなく展開できる。

各クラス定員8名で、子ども(3〜12歳)のクラスの会員数は各クラス2〜5名。4〜9歳がボリュームゾーンだ。ほかのプログラムとの相互会員は8割程度、なかでもスイミングと合わせた会員さまは65%にのぼる。

入会している子どもおよび保護者からは「スイミングと一緒に習えて便利」「レッスンが楽しい」「ほかの英会話スクールより安い」などの評価を得ている。フィットネスクラブで教える英会話に不安をもたれることもあるが、IBは様々な場所で開校しているため信頼も厚く、様々な英会話スクールと比較検討したうえで入会するお客さまも多い。一方で、「ほかのプログラムとの時間の兼ね合いがうまくいかない」という意見もあり、レベルや年齢によって組み合わせることが難しいことは課題となっている。

今後の課題は会員数を増やすこと。

そのために以前は教室内を見えないようにしていたが、窓から見えるようにした。また、随時行っている体験会も、3月は特に告知を強化している。

忙しい子どもと保護者にとって、複数の習い事をワンストップでできることは非常に魅力的だ。フィットネスクラブで英会話スクールを展開することが受け入れられれば、今後さらにフィットネスクラブの可能性は広がっていくだろう。

【取材】
剣持 真由

【インタビュー・協力】
株式会社 IB ジャパン 開発推進室 マネージャー 小森常宏氏
株式会社ジョイフルアスレティッククラブ 千葉ニュータウン フィットネス アシスタントマネージャー 張替善則氏