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【24 時間セルフ型ジムの現状と未来】ジムスタイル24 初年度出店から改善を重ね、初期集客が2〜3倍に 株式会社ダンロップスポーツウェルネス 

2018.03.23 金 トレンドサービス

ジムスタイル24 株式会社ダンロップスポーツウェルネス

株式会社ダンロップスポーツウェルネスは、2015年から24時間型ジム「ジムスタイル24」を運営している。試行錯誤を繰り返しながら、現在14店舗を展開し、今後ますます出店を進めていく。

24 時間型で若年層の集客を図る独自のマーケティングで出店

同社が24時間型店舗を出店することにした理由のひとつは、総合クラブのサービスや雰囲気に満足できていない20 〜30代にマッチすると考えたため。「5年ほど前から、若年層のニーズにもっとマッチするサービス形態があるのではないかと考えていました。当社の事業の根幹であるフィットネスの促進ということにおいて、若年層に満足いただくことは不可欠なことです。24時間型のジムが増えてきていて、若年層の利用が多いことが調査でわかり、参入することを決めました」当初24時間型は、都心かつ駅近立地への出店がメインだった。同社の強みである郊外型での出店経験を活かし、独自の視点でマーケティングを行い、賃料の低い郊外への出店もカバーしていった。第1号店は’15年10月に越谷に開業。以後、同年に2店舗、’16年に6店舗、’17年に5店舗を開業し、首都圏の郊外を中心に展開している。

販促施策、施設規模を改善初期集客が好調に

’15年、’16年にオープンした店舗と比べて、’17年オープンの店舗は初期集客がさらに好調だという。その理由について、金澤氏は次のように話す。「初期に出店した店舗は、総合スポーツクラブの販促を基盤として、会員集客を行いましたが、メインターゲットの調査分析過程で、より効果的なマーケッティング活動が見えてきました。例えば、通勤通学時の店舗視認性を高める様々な工夫もそのひとつです。また、ターゲットにより適したサービス提供のための設備企画や内容も進化させています。’17年はそういった取り組みが正しかったことを示す成果が得られました」スタッフの配置、滞在時間については、通常は2人が10 〜22時の間滞在しているが、各店舗の集客状況によってコントロールしている。

想定通りの層を集客20 〜40 代が75%

現状の会員数は、各店舗平均すると600名程度。なかでも’17年9月以降にオープンした4店舗は集客がよく、それ以前にオープンした店舗の2〜3倍の速度で集客できている。20 〜40代で8割を占め、男性が女性の約2倍と想定通りだが、少しずつ女性の割合が増えている。深夜の利用も増えており、24時間型が一般的になって不安視されていたスタッフがいないということが払拭されてきていることがうかがえる。20 〜21時が利用のピークだが、26 〜28時もピーク時の4割程度は来館している。出店の際に押さえているポイントは、ターゲット層の商圏エリアでの人口、競合環境、視認性など。郊外店であっても多数が徒歩による来館のため、駐輪場、駐車場優先度は高くない。総合店で集客しづらい層を集客できている。会社としては、’17年11月から、1㎞程度の距離にある、ダンロップスポーツクラブ日進とジムスタイル24宮原の相互利用を始めた。総合クラブの会員さまがジムスタイルを利用するケースが少しずつ増えている。今後、総合型と24時間型によるドミナントを形成していくことも視野に入れている。

24 時間型を機にフィットネス参加率向上を目指す

今後の課題は、会員定着、フィットネス未経験者の入会促進、webの強化の3点である。総合クラブに比べ、ジムスタイル24は退会率が高い。お客さまが目標を達成することで継続につながるよう、スタッフがいる時間はできるだけコンタクトをとるとともに、今後パーソナルのオプションも採り入れていくことを検討している。また現在の会員さまのフィットネス経験は、「現在も通っている」、「通ったことがある」を合わせて半数程度を占める。フィットネス参加者を増やすという使命のためにも、未経験者を増やすことが課題だ。主婦層などを獲得し、比較的空いている昼間の時間を活性化させることが重要と考えている。webに関しては、2年ほど前にページを刷新したが、これから強化していく。同時に、webで入会手続きを完結できるようにするなど利便性を高め、さらに若年層が入会しやすい仕組みをつくっていく考えももつ。